ワシは深いため息をついた。
きっと何かの間違いじゃろう。義理がたい城島捕手が古巣、ホークスファンの元へ戻って来ず、虎のもとへ走るとは・・・。
いや、早々に獲得表明しなかったホークスのフロントに誠意が感じられなかったからこそ、城島くんは阪神タイガーズを選んだのだろう。
とあるスーパー全店舗で、「お帰りなさい、ジョー! セール」を開催予定だったが、誠に残念無念である。 こうなったら、タイガーズでの活躍を個人として願うしかないじゃろうのう。
がんばれ城島捕手!! ワシが思うに、すず子くんは今頃きっと悔し涙を流しておるじゃろうが、ワシは全面的に城島くんを応援しようではないか!
頑張れ、ジョー
「たぬき部長! たぬき部長!! 起きてくださいよ! 退社時刻は2時間も前に過ぎているのですから・・・・。こんなところでうたた寝なんかしていると、風邪を引きますよ。
それよりですね・・・
つい、今しがた、噂の鈴木さんが、とあるスーパーの前を歩いて行きましたよ。私はてっきり、部長に挨拶をするために来たのだろうと思ったのですが…いや、違いますね。事務所は2時間も前に本来なら閉まっていますから…店内かとも思ったのですが、通過していきました・・・・・・・何処へ行くのだろう、こんな時刻に・・・・???」
三島くんは、親切にもワシを自家用車で迎えに来てくれたのだった。
今夜は熱燗で一杯。。。の後、世間話など ゆるるりと・・・するつもりだ。
実は三島くんの自宅から近い飲み屋へ行くことになっている。
帰りは二人で肩でも組んで、若鷹軍団と六甲おろしでも歌いながら、月夜を眺めつつ家路につくとしよう・・・・・。
城島捕手が・・・・・
来春、六甲おろしをバックに・・・・
そうだ!
ワシも今夜は久々に かみさんがバーゲンセールで購入した虎のシマシマパジャマでも着て、ジョーの夢でも見るとするかのう・・・・。
たぬき部長