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Gentiana wasenensis瓦山竜胆 〔sect. Frigida高山竜胆組〕
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四川省西嶺雪山の標高3200m付近。2010.8.6(以下同)
四川省西部には、同じFrigida-sectionのよく似たGentiana wasenensis瓦山竜胆なども分布していているが、「中国植物図像庫」によると西嶺雪山産はGentiana wasenensisとされている。萼裂片は短く、外側には屈曲しない。標高3200m前後の、冷温帯樹林上部と高山草原との境付近に、小型リンドウの一種や、シロウマリンドウ属、トリカブト属、シオガマギク属の種などと共に生えていた。花筒の長さは3~4㎝、花冠は緩く開くだけで、平開はしない。茎30㎝前後。
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ピンクの花はシオガマギク属。
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このリンドウの生える西嶺雪山の前山の稜線(標高約3400m)から、谷を挟んで西嶺雪山主峰5364mを望む。峰の向こう側に、巴朗山の峠を挟んで四姑娘山が位置している。(「陰陽界」と名付けられている)この辺りを境に、漢民族文化圏とチベット族文化圏が分かれる(生物相もそれに準じる)。
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稜線の(西嶺雪山主峰の)反対側の谷は、「大邑原始森林」と呼ばれ、数多くの固有生物が生育している。
(ピンクはバラ科バラ属、青はキンポウゲ科トリカブト属)
Gentiana microdonta水晶竜胆 〔sect. Frigida高山竜胆組〕
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四川省巴朗山(四姑娘山南方の峠)の標高4700 m付近。2010.7.31(以下同)。
まるで水晶を思わせる、透き通るように美しい青い花が咲く大型種。本来ならばGentiana atuntsiensis に所属せしめるべきと思われるが、ここでは、極めて特徴的な花や葉のイメージ(ただし個体によってはそうとは限らない)から、暫定的にその近縁別種Gentiana microdonta中国名:小歯竜胆(Gentiana atuntsiensisのシノニムとする見解が主流)とし、(このタイプの個体を含む集団に対し)「水晶竜胆」と仮称しておく。
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花冠の形だけで言えば、最もヤクシマリンドウに似ているように思える。
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上の花はキンポウゲ科トリカブト連オオヒエンソウ属。
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すぐ隣あって、Gentiana aatuntsiensisの典型に近い花冠を持つ個体も生えていた。
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写真2枚の個体は、ほぼ隣り合って生えていた。下左は典型的Gentiana atutsiensisと大差なく、下右は極めて特異である。しかし、萼片や葉の形状は共通する。
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黄色の花は、キク科のサワギク連の種(Cremanthodium reniforme)。
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巴朗山峠の最高点(標高約4500m)から200mほど登った辺り。高等植物の生育限界近くと思われる。2010.8.1
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四姑娘山6250mは世界最東端の6000m峰。大都市・成都から100㎞も離れていない(東京‐富士山よりも近い)。
2006.9.18
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≪成都市~西嶺雪山(緑印)間の距離が約100㎞≫
蝦色:雲南省白馬雪山Gentiana atuntsiensis?
紫色:雲南省翁水Gentiana wilsonii?
青色:四川省雅江~新都橋Gentiana trichotoma?
緑色:四川省西嶺雪山Gentiana wasenensis?
黒色:四川省四姑娘山Gentiana atuntsiensis?(水晶竜胆)
Gentiana davidii 五嶺竜胆 〔sect. Kudoa 多枝組〕
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台湾阿里山。標高2500m付近。2006.9.4
一見したところ、竜胆草組Pneumonantheのエゾリンドウや、前掲した高山竜胆組Frigida各種などに似ているが、「中国植物志」では、それとは別Sectionの、ヤクシマリンドウやリンヨウリンドウと同じ多枝組Kudoaに分類されている(ただし別Seriesの「頭花系Apteroideae」)。また、種名は、台湾の図鑑ではGentiana atokinsonii var. formosanaとなっているが、ここでは「中国植物志」に従って、Gentiana davidii var. formosanaとしておく