功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『火鳳凰』

2012-04-20 22:24:26 | カンフー映画:佳作
火鳳凰
英題:The Red Phoenix
製作:1978年

●ここは密かに反政府活動を行っている功夫道場。盟主の王侠以下、姜大衛(デビッド・チャン)龍世家(ジャック・ロン)が在籍している。姜大衛の幼馴染である上官靈鳳(ポリー・シャンカン)、功夫の腕はからっきしな李道洪も彼らの仲間だ。しかしこの李道洪、どうも弱いフリをしているだけらしいのだが…。
ある日、奇怪な赤い仮面の怪人によって、反政府グループのメンバーを狙った連続殺人事件が発生する。姜大衛は李道洪が犯人ではないかと疑うが、彼の身内である上官靈鳳はこれを否定。しかし仮面怪人の凶行はなおも続き、とうとう王侠までもが犠牲になった。
 上官靈鳳は火鳳凰という秘密兵器(鳥の形をしたヘンテコ武器)を持ち出すが、仮面怪人には歯が立たない。そしてついに仮面怪人は姜大衛に襲いかかるが、そこに容疑者と思われた李道洪が救援に現れた。彼はこういう事態が発生した時のために、わざと実力を隠していたのである。
こうして李道洪の容疑は晴れたが、新たな事実が発覚する。実は王侠は死んでおらずで、しかもその正体はなんと日本人!仮面怪人こそ王侠の化けた姿であり、使用人になって潜んでいた楊烈と共に反政府グループ壊滅を目論んでいたのだ。姜大衛と上官靈鳳は決戦に向けて特訓を行い、見事に王侠を倒した。ところが……。

 香港最大の映画プロダクションとして名を馳せたショウ・ブラザーズ。本作は、そのショウブラで花形スターとして活躍していた姜大衛が、台湾に出向いて出演した作品です。内容は謎解き要素を含んだサスペンスタッチの活劇で、仮面怪人の正体が重要なポイントとなっています。
あまりスケールの大きい作品ではありませんが、テンポのいいストーリーと巧みなアクション描写のおかげで、なかなかの力作に仕上がっていました。仮面怪人に殺される犠牲者には岳華や羅烈(ロー・リェ)などが扮しており、戦闘時のシチュエーションも工夫に富んでいます(個人的には仮面怪人VS壁虎功で闘う黄國柱の一戦がオススメ)。
ただ、主役のわりに姜大衛と上官靈鳳が目立っておらず、特に上官靈鳳は終盤までアクションをほとんど見せません。後にも先にも2人の共演が実現したのは本作だけなので、主役まわりの演出にも注力して欲しかったのですが…う~ん。

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