◇日本パラ陸上向け
9月に屋島レクザムフィールド(高松市屋島中町)で開催が予定されている「日本パラ陸上競技選手権大会」に向け、高松市の職員約60人が23日、市役所で障害者とのコミュニケーションのポイントなどを学んだ。
同市は2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、誰もが暮らしやすい街づくりを進める「共生社会ホストタウン」に選ばれている。今回の研修会は、その実践の場の一つとして市が企画した。
障害者支援に取り組む企業から複数の講師が招かれ、うち聴覚障害のある女性は、外食時に店員とのやり取りで困った経験を明かした上で「接する側の心構え次第で状況は変えられる。『何とかコミュニケーションを取ろう』という気持ちを持ってほしい」と訴えた。
また、別の講師は視覚障害者を介助する時のポイントを解説。市職員らは「道案内する場合は相手に肘や肩をつかんでもらう」「席を勧めるときは本人に座面を確認してもらう」といった指導にうなずきながら聞き入っていた。
この日夜には、交通機関や宿泊施設の職員らを対象にした同様の研修会も開かれた。市は今後、市民ボランティアの研修も進めていくことにしている。
視覚障害者にいすを勧める際のポイントを解説する講師(右、高松市役所で)