ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

3Dプリンターで広がるバリアフリー

2018年02月27日 14時31分11秒 | 障害者の自立

 3Dプリンターを使って補助器具作りなどに取り組む一般社団法人「障害者・高齢者3Dプリンタ・ファクトリー」(高松市)が25日、かがわ総合リハビリテーションセンター(高松市田村町)で設立記念イベントを開いた。「これからのものづくりのかたち 福祉のしごと」と題して講演し、実際に3Dプリンターで作り出した補助器具利用者の体験談も披露された。

  ファクトリーは昨年10月に設立し、「障害者による障害者のための3Dプリンターの活用」を掲げて普及活動を進めている。

 この日は、代表の三野(さんの)晃一さん(60)がファクトリーの活動内容などを講演。実際に3Dプリンターで作り出したドリンクホルダーを利用する武田佳子さん(61)が「飲み物を飲む際、ガムテープの輪にはめて飲んでいたが、今は3Dプリンターの存在を知り、試作品を重ねながら作ったホルダーを愛用している」と体験談を語った。

 「福祉とデザイン」をテーマに研究する慶応大の学生3人も参加。福祉分野の新しい仕事の形として、障害者によるデザインを基にデジタル工作機械で作った布製品を販売した事例などを紹介した。

 参加していた高松市丸亀町の会社員、安芸菜穂子さん(59)は「デジタル工作機械を使ったものづくりの可能性を感じた。もっとこの分野に興味を持って参加してくれる人が増えてほしい」と話した。


Myコミュニケーションカード

2018年02月27日 14時18分44秒 | 障害者の自立

思い伝える 障害者らの意思疎通支援 和歌山市が5000セット無料配布へ

 和歌山市は、聴覚や言語などに障害のある人たちが気軽にコミュニケーションできるようイラストや50音などを描いた「Myコミュニケーションカード」を作成した。日常的に持ち歩き、相手とのやり取りが必要となる場面でカードを示して自分の思いを伝える。3月1日から市役所などで希望者に一式を無料配布する。

 カードは縦12・5センチ、横7センチで、「○」「×」や「病院」「トイレ」など日常生活で使われそうな40種類をイラスト入りで作った。一緒に配布されるバインダーに収めて使う。

 3月末までに、生活▽日用品▽交通--など21分野の約370種類に増やす予定で、希望者はカタログを見て追加で欲しいカードを選べる。バインダーには最大50枚挟むことができ、利用者は、使う可能性が高そうなカードを選び、随時差し替えられる。日本語のほか、英語、中国語、韓国語も併記されている。

 和歌山市では、「住所」「届出したい」「身体障害者手帳」など約30種類の言葉をまとめたイラスト入りボード(A4判)を作って庁舎窓口で活用しており、より使い勝手の良い携行可能なカードを発案。聴覚・言語に障害を持つ人や、自閉症・知的障害などで意思疎通がとりづらい人たちの利用を念頭に、バインダーとの一式で計5000セット作成した。障害者団体の意見を参考に、「私は自閉症です」「外見からは障害が分かりにくいですが、援助や配慮をお願いします」などのカードも用意している。イラストは市内の就労支援事業所で働くイラストレーターが担当した。

 市障害者支援課と、市保健所保健対策課(同市吹上)の窓口で配布するほか、市内の避難所・福祉避難所にも備え付ける。

 市障害者支援課の担当者は「数多くのイラストがあるので、自分に合ったものを使ってほしい。街でカードを使っている人を見かけたら、丁寧に対応してほしい」と話している。

 問い合わせは市障害者支援課(073・435・1060)か、保健対策課(073・488・5117)へ。 


世話をしていた障害者に暴行して重傷を負わせた

2018年02月27日 12時04分37秒 | 障害者の自立

 世話をしていた障害者に暴行して重傷を負わせたとして、大阪府警は25日、大阪府和泉市の障害者支援施設「太平(たいへい)」職員の竹田涼被告(26)=別の傷害罪で起訴=を傷害の疑いで再逮捕した。「暴行していない」と容疑を否認している。

  逮捕容疑は2016年2月19日未明、施設内で入所者の男性(当時63歳)を介助中、何らかの方法で暴行し、顎(あご)を3カ所骨折させる全治約1カ月の重傷を負わせたとしている。男性はその後、病死した。
 
毎日新聞   2018年2月26日 大阪朝刊

「この仕事はできないだろう」という決めつけが部下のやる気を奪う

2018年02月27日 11時49分20秒 | 障害者の自立
「障害者だから、この仕事はできない」…?
 
 
 今回は、人材派遣業のマンパワーグループの特例子会社ジョブサポートパワー(東京都立川市、社員数127人)の代表取締役・小川慶幸さんを取材した。
 
 ジョブサポートパワーは2001年に設立され、03年に特例子会社認定を受けた。社員127人のうち、親会社からの出向者は13人、プロパー社員は114人。108人が障害者で、約9割は身体で重度が多く、約1割は精神、知的に障害を持つ。
 
 
 創業期から、テレワーク導入に積極的に取り組み、全社員の半数以上が重度の障害を持つ在宅勤務社員である。通常は、インターネット電話サービス「Skype(スカイプ)」などを使い、仕事をする。障害者の社員が仕事の経験を積み、ほかの会社へ転職する「転籍制度」もある。これら一連の取り組みは障害者雇用の創出・推進につなげているとして、2016年に総務省より「テレワーク先駆者百選」として認定された。
 
 
 小川さんは2008年に親会社から出向して以降、採用方針や就労環境など次々と改革を試みてきた。障害者雇用に奮闘する小川さんの目に映る「使えない上司・使えない部下」とは…。
 
「こういう仕事しかできないだろう」という偏見
 
 多くの人が、自分のモノサシで「あの人は使える、使えない」と言っているのではないかな、と思います。客観的な基準があるわけではなく、その人のとらえ方でしかないのです。ある意味で自分勝手ですよね。
 
 上司が部下と良好な人間関係を上手く保つことができないと、「あいつは使えない」とレッテルをはることがあります。この場合、おそらく、部下の能力を見極めて言っているのではないでしょう。
 
 身体や精神の障害者を雇う会社には、これに似たような見方をする方がいるかもしれません。当社で働く障害を持つ社員の中には、こう話す人がたくさんいます。「前職のとき、仕事をきちんと任してもらえなかった。あなたは障害があるから、こういう仕事はできない、とレッテルをはられていた」。能力ややる気を正しく判断しようとする以前に、はじめから「この人ではできない」と結論を出されていたようなのです。
 
 このとらえ方が、障害者の前向きな姿勢を否定することもあるのです。一例を挙げます。当社の社長室長は、在宅勤務をする女性社員です。彼女は、難病(顔面肩甲上腕型筋ジストロフィ)で、病状は少しずつ進行し、現時点では完治する治療法もありません。
 
 自宅でSkypeなどを使い、ほかの在宅勤務の障害者や本社の社員と仕事をします。ひたむきな姿勢は、ほかの障害を持つ社員たちに大きな影響を与えています。全社員がそれぞれの輝きを放つ中で、彼女の輝きはより一層に目立っています。昨年からは、社長室長として会社の経営に関わることもしています。独学で予算のことなども勉強し、今やよく心得ています。
 
 彼女は、「この会社を辞める考えはない」と私に話します。これほどに前向きで、仕事ができるならば、労働条件が当社よりもいい職場が見つかるかもしれません。彼女が知る障害者を雇用する職場は障害者に対し、「こういう仕事しかできないだろう」という偏見があり、単純作業しか任せないようなのです。
 
 彼女は、当社ではそのあたりが大きく違っていたと話します。ここには、障害を持っていようとも、それぞれの社員のスキルや経験、知識などが生きる仕事がたくさんあります。仕事の難易度も、健常者よりも高い場合があるのです。そこに、彼女はやりがいや生きがいを見つけてくれています。
 
「特別な人はひとりもいない。ひとりひとりが特別」
 
 当社は、2009年から障害者の採用方針を変えました。面接試験などで仕事への適性やスキル、業務経験、潜在的な能力などを見据え、戦力になると思える人を採用しているのです。障害者を雇うために業務を作ることは、09年からは基本的にしていません。はじめに仕事があり、それを対応するのにふさわしい方を雇うのです。このようにすることが、障害者雇用を拡大させるためには大切だと考えています。
 
 主な業務は、親会社に届くメールの対応や名刺や請求書などのデータ入力、インターネットを使った調査・集計、社内サイト整備などです。独自の営業で民間企業や公共機関からの契約受注にも力を入れています。ただし、納期が短く、障害者の社員にとって負担となりうるものは避けています。
 
 私たちは、明確な根拠もないのに「障害者だから、この仕事はできないだろう」とは思いません。「できない」ならば、どうしたらできるようになるのか、と考えるようにしています。そこでまず、就労環境を整えることに力を入れてきました。在宅勤務の環境や健康面への配慮、労働時間の厳格な管理などです。そのうえで特に大切にしているのが、対話です。全員が互いの違いなどを尊重し、一緒に仕事をしていくようにしています。
 
 世間には「障害者だから、この仕事はできないだろう」という見方の裏返しと思えるとらえ方もあります。以前、当社の採用試験で精神障害の方を内定にしました。後日、ご本人から内定辞退がありました。私がご本人に聞く限りでは、ご家族が障害者として働くことに難色を示し、健常者と同じように就労することを促しているようでした。世間体などを意識されたのかもしれませんね。その方は障害者手帳を持ち、通院をしていました。健常者と同じように働くことで、症状などが悪化しないかと私は心配しました。
 
 それぞれの家庭のお考えやご事情があるので一概には言えないのですが、こういう話を聞くと、私は思うことがあります。「使える、使えない」の基準とは一体、何だろう。誰がそれを決めるのだろう、と…。それぞれの障害の部位や程度、病状は異なります。おのずと就労スタイルも違うでしょう。ところが、健常者の視点から、「障害者だから、この仕事ができない」「健常者として働くことが、障害者として就労することよりも価値がある」などと判断されているのではないか、と思うのです。
 
 
 最近、障害者の社員が当社のホームページ制作で、素晴らしいコピーを考えてくれました。「特別な人はひとりもいない。ひとりひとりが特別」というものです。障害の有無や程度にかかわらず、誰もに違いがあり、そこに特別な人はいない、という思いが上手く表現されていると思います。私たちが忘れがちなことですね。
 
「せっかく、こんなチャンスがあるんだから…」
 
 当社では、障害者の社員が在宅勤務をする場合、グループで行うことを特に重視しています。1グループは多い場合は通常7人程です。前述の社長室長の女性は、グループのリーダーとして他の障害者の社員を引っ張っています。彼女は、グループのメンバーのことを「使える、使えない」なんて言いません。直属上司である私は、1度も聞いたことがありません。「あの人は、障害者だからこの仕事はできない」とは、おそらく、根本から思っていないのではないでしょうか。
 
 彼女よりも、重い症状の社員は当社には少ないのです。その彼女が「がんばらなきゃ!」と声をかけるから、皆がついていくのです。彼女がメンバーに言うのは、その仕事をきちんとできる力やスキル、経験がありながら、取り組もうとしないときです。「せっかく、こんなチャンスがあるんだから…」とさとすのです。その人の力に応じた仕事をして、自分をより高めることができる機会を生かさないといけない、と言わんとしているのでしょうね。
 
 仕事に挑戦することで自信を持ち、大企業などに転職をする人もいます。これを当社では、「転籍」と呼んでいます。賃金など労働条件がもっといい会社や取り組みたい仕事ができる会社に移りたいと申し出る社員を私たちは引きとめることはしません。当社に残ってほしいという考えはありますが…。転籍した障害者の社員のほぼ全員が、当社よりも賃金の高い職場で働いています。次の職場では、正社員や契約社員など様々なスタイルで就労しますが、契約期間などを終えて、当社に戻ってくる場合もあります。
 
 自信を持った障害者の社員が増えていくと、障害者への偏見も変わっていくのではないか、と思います。雇用する会社も増え、それぞれの職場でその人にふさわしい仕事が与えられ、大きな活躍をしていく。その繰り返しで、障害者雇用が増えていくのだと私たちは考えています。これを後押ししてくれるのが、障害者の社員やかつて在籍した障害者の社員たち、そしてそのご家族です。
 
 「障害があるから、この仕事はできないだろう」なんて見方はありえない、と私は思いますね。
 
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養護者の障害者虐待13件 和歌山県内

2018年02月27日 11時10分51秒 | 障害者の自立
 2016年度に和歌山県内で発生した家族ら養護者による障害者の虐待は、前年度より3件多い13件だった。

 厚生労働省が調査し、県が県内分をまとめた。養護者による虐待については28件の通報があり、市町村が関係者に聞き取りなどをして、このうち13件を虐待と認めた。

 虐待者の続柄(重複あり)は父4件、母3件、兄弟・姉妹が3件と多く、夫は1件、その他が5件だった。妻や息子・娘はなかった。

 虐待を受けた障害者の性別は女性9人、男性4人。障害の種別(同)は、身体障害7人 知的障害7人、精神障害7人だった。

 虐待の内容(同)は、身体的虐待が最も多く9件で、心理的5件、放棄・放置4件、経済的3件だった。性的虐待はなかった。

(2018年2月26日)紀伊民報