ゴエモンのつぶやき

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雪かき困難な人助けて ボランティア登録者増へ協力者呼びかけ

2010年12月09日 01時38分14秒 | 障害者の自立
 高齢者や障害者など雪かきが困難な人を支援する福井市の雪かきボランティアの本年度の登録が、10人未満にとどまっている。市は12月を「募集強化月間」と位置付け、協力者を募っている。

 地域コミュニティーの低下で、除雪できない高齢者などを支援しようと、市は4年前に「高齢者等除雪支援アクションプラン」を策定。近所に身寄りがないなどの理由があり、事前に登録した高齢者から要請があれば、ボランティアを派遣している。

 雪かきは体力的に負担がかかるため、ボランティア登録は自動更新せず年度ごとに募っているが例年、不足しがちだ。この問題は7日の市議会一般質問でも取り上げられ、市は「今月初旬から募集しているが、芳しくない」と報告した。

 市ボランティアセンターによると、積雪が少なかった昨年度は、10~60代の20人が登録。派遣は24件で、大半が障害者からの依頼だった。積雪が多かった2005年度は111人が登録しており、センターの担当者は「今年も積雪があれば登録が増えるのではないか」と話す。

 市や市社会福祉協議会などでは、チラシを配布したり、メールマガジンを発信したりするほか、高校や大学などでも協力を呼び掛けている。問い合わせは市ボランティアセンター=電0776(22)0022=へ。

中日新聞

違いを力に -発達障害をめぐる現場から 第3部 支援者たちの様相(2)

2010年12月09日 01時35分32秒 | 障害者の自立
道具で生きづらさ解消 複眼的な支援必要

 目が悪ければ眼鏡で視力を補強するように、発達障害についても一人一人の特性に応じた道具や身の回りの工夫で困難さを取り除く。そんな取り組みが成果を上げている。専門家の間では、発達障害以外にも活用でき、長期的には医療費抑制などの波及効果を生むという見方もある。

■即効性を発揮
 「きれいに引けた!」。2007年3月、堺市内の小学3年の女児は、初めて定規を使って意のままに線が引け、思わず声を上げた。

 発達障害の特性の一つとして、はさみや定規などの道具が上手に使えない場合がある。脳の調整機能がうまく働かず、左右の手を別々に動かして一つの作業をしたり、筋肉を効率良く動かすのに不具合が生じるためだ。

 大阪府作業療法士会は文部科学省の委嘱事業「発達障害向けの教材・教具の実証研究」に参加。この日、教師や保護者と児童の様子を観察し、その場で手だてを施す模擬授業を初めて行った。

 同会発達部門の辻薫代表(52)は「人それぞれの個性に注目すれば潜在力を引き出せる」と力を込める。

 女児への対応はこうだ。鉛筆の周りや定規の裏に滑り止めを付けて軽い力で扱えるようにし、机の面を手前に引きだして斜面にする台で、背筋を曲げずに済むようにした。

 手や腕などに無駄な力が入らない、線を引きやすい作業環境を整えることで、即効性を発揮。「繰り返し練習すればいずれできる」と考える教諭らにとっては「目からうろこが落ちる」体験だった。

■建築士の専門性
 建築士の視点から発達障害者らに快適な住宅環境を提案していこうという動きもある。

 松原茂樹大阪大助教(34)=建築計画=の研究班は本年度、発達障害児の家族たちが自宅で行う工夫について、聞き取りや間取り調査を実施。子どもがパニックを起こしたとき、目や耳から不必要な刺激が入らないよう工夫した「落ち着く場所」をつくる有効性を確認した。

 こうした対応は、認知症の空間認知などを踏まえた住宅造りに通じる点があるという。

 松原助教は「建築士は住まいの計画段階や改修時に物理的な面から解決策を提案できる」と強調。部屋の間取りや材質など、多面的な角度から専門性を発揮できるという。「住宅は、人間の内面と強固に結び付いた全ての活動の中心。そこがしっかりしていないとさまざまな活動も成り立たない」と話す。

■将来の健康維持に
 一方、対象者の作業に工夫を加え、心身機能を拡充するのが作業療法士。辻代表らは、関係団体と連携し、発達障害に有効な器具を開発してきた。

 椅子からずれ落ちるなど、姿勢保持が困難な子ども用に作ったクッションは人気製品の一つ。表面の左右に凸型ブロックを取り付けて座骨などに感覚情報を与え、脳に働き掛けて姿勢を保たせる。

 「何度も注意され、いじめの原因にもなる特性に対し、自分の力で克服したと実感してもらうのが重要。達成感や自信につながる」と辻代表。

 作業療法の発想は「医療費の削減にもつながる」と指摘する。自分の体の仕組みへの理解が腰痛の予防など、将来の健康維持への気付きにつながるためだ。「これは障害の有無に関係ない」(辻代表)

 【メモ】大阪府作業療法士会は、発達障害児らがうまくできない道具の操作や友達との関わり方などについて、その背景や具体的な支援方法を「作業療法士からの提案」としてまとめている。同会ホームページ(http://osaka-ot.jp/)から無料でダウンロードできる。「発達障害向けの教材・教具の実証研究」で効果が認められた製品などは、インターネットサイト「つうるぼっくす」(http://www.tools-box.jp/)で購入できる。

大阪日日新聞

累犯障害者、食い止めるために=社会部・牧野宏美

2010年12月09日 01時32分44秒 | 障害者の自立
 ◇鍵握る丁寧なケア
 生活苦などから犯罪を繰り返す知的障害者らいわゆる「累犯障害者」への支援の重要性が認識され始めている。兵庫県西宮市にある、障害者相談支援センター「であい」の原田和明所長(48)は、社会福祉士として約7年前から罪を犯した障害者の支援を続ける。原田さんの先駆的な取り組みに密着し、累犯障害者の更生について考えた。

 ■逮捕時から

 原田さんは、大阪・あいりん地区の日雇い労働者らを対象にした福祉施設に勤務していた約20年前、入所者の中で知的障害者に累犯者が多いと感じていた。センターを運営する現在の法人に91年に就職、主に知的障害者の相談を受けていた03年、罪を犯した知的障害の男性の裁判に関わった。以降、関わった触法障害者は約60人に上る。

 支援は障害者の逮捕段階から始まる。「知的障害者かも」などと弁護人から連絡を受け、警察署や拘置所で面会する。知的障害者は供述を誘導されやすい傾向があるため、捜査機関に弁護人を通じて注意を促す。不起訴などで釈放される場合も多く、短期間で受け入れ先の施設などを探す。起訴され、裁判に至ると、被告の生活歴や障害と犯行との関係を分析した上で、再犯しないための福祉サービスや生活プランを示した「支援計画書」を作成し、時には法廷で証人に立つこともある。

 実刑の場合は定期的に刑務所などに面会に行き、社会復帰の準備を進める。弁護人や行政の福祉担当者らとチームを組んで対応することも多い。「再犯防止が第一の目的。被害者を減らすことにもつながる」と意義を説明する。

 ■支援へ計画書

 今年7月、関西のある法廷で、小柄な白髪の女性(73)に懲役3年の判決が言い渡された。裁判官は「体に気をつけて、ちゃんと償いをしてください」と語りかけ、女性はか細い声で「はい」とうなずいた。判決は確定、14回目となる刑務所行きが決まった。

 女性はスーパーで総菜など計約4000円分を万引きした。19歳の時から盗みを繰り返し、逮捕歴は20回以上。2度結婚し、息子が1人いる。今回の事件の弁護人が服役していた刑務所に照会し、女性に中度の知的障害があることが初めて分かった。

 拘置所で女性と面会した原田さんは、にこにこと話す女性に、あえて厳しい言葉をかけた。「このままやと、獄死することになるよ」「私も怖いんです」

 原田さんは支援計画書を作り、裁判所に出した。「知的障害により自己抑制が困難」と分析している。女性は「何もしないと悪いことをしてしまう」と話しており、出所後はボランティアなど活動させることで再犯可能性を低くできると提案した。判決は原田さんの意見を考慮し、「想定より軽くなった」(弁護人)という。原田さんは「もし初犯の時に福祉サービスを受けていたら、これだけ繰り返さなかったはず」と話す。

 2度目の放火事件で実刑判決を受け、関西の刑務所で服役中の男性(24)の面接に10月、同行した。男性は「親から手紙が来ました。出たらみんなで食事に行こうって」と笑みを浮かべた。仕事が覚えられず、職場で暴力を受けるなどしてストレスがたまり、空き家などに火をつけたという。2度目の事件の際に軽度の知的障害と判明。原田さんは「継続できる仕事に就けば再犯可能性は低くなる」と裁判で証言した。

 仮出所を前に、原田さんや刑務所側は男性の療育手帳を取得しようとしている。知的障害者に発行されるもので、福祉サービスや職業訓練を受けることができる。男性は「被害者の気持ちを考えられるようになった。これからは困ったことがあったら抱え込まずに相談したい」と話した。

 ■「パンドラの箱」

 法務省の矯正統計年報によると、知的障害の疑いがある「知能指数70未満」の新規受刑者は6520人(09年)で全体の23%。容疑者や被告段階の障害者に公的に関わる仕組みはない。原田さんのような活動をする社会福祉士も少なく、迅速に対応する「当番社会福祉士」のような制度が必要との声も出ている。

 原田さんは2~3年前から全国各地で社会福祉士らを対象に講演しているが、「警察ざた」と関わるのを敬遠する人も少なくないという。「多くの福祉関係者は累犯障害者の問題に見て見ぬふりをしていた。私は“パンドラの箱”を開けたのかもしれない」。原田さんがつぶやいた言葉が重く響いた。

 実際、再犯を食い止めるのは容易ではなく、受け入れ施設でのトラブルは度々起きるという。それでも最近、救いになるケースがあった。執行猶予期間中に再び自転車を盗んだ軽度知的障害の男性(26)は、昨年6月、2度目の執行猶予判決を受けた。実刑の可能性も十分あったが、判決は原田さんの支援計画書を酌んで回避した。

 男性は小中学校では普通学級に通い、勉強についていけず、いじめにも遭った。次第に万引きなどの問題行動が多くなったという。「今までしんどかったんとちゃうか。障害は恥ずかしいことと違うよ」。原田さんの説明を受け入れ、男性は自宅から通所施設に通い始めた。

 「全然表情違うやん」。10月に施設を訪れた原田さんは、生き生きと動く男性を見て声を上げた。他の障害者を助けながら農作業などをしているという。「何かの資格をとって、福祉の分野で働きたい」と話す男性に「ほんまにうれしいわ」と顔をほころばせた。原田さんは来春、社会福祉法人を退職するが、活動は続けるという。

 一人一人に真剣に向き合い、奮闘する姿を見ながら、司法と福祉のあり方を社会全体で議論すべき時に来ていると感じた。

毎日新聞 2010年12月8日 大阪朝刊

障害者が巨大画に挑戦

2010年12月09日 01時27分38秒 | 障害者の自立
 いそご地域活動ホームいぶきで11月26日、巨大な絵を描く会が行われた。

 これは、横浜磯子ロータリークラブと、横浜・川崎のロータリークラブが所属する第2590地区、横浜銀行が、資金協力などの支援を行い、実施されたもの。

 当日は、同ホームを利用している障害者6人が参加。縦180cm、横90cmと、ほぼ畳1畳分の大きさの和紙をキャンバスにして、自画像と自分が好きなモノをテーマに巨大な絵を描いていった。

 今回描かれた作品は、「障害を持った人たちが描いた等身大肖像画アート展」として、来年1月17日から21日まで同銀行の杉田、磯子、磯子駅前の3支店で展示される。

 横浜磯子RCの峯岸博之会長は「今後も、区内に密着した地域貢献を行っていきたい」と話した。

タウンニュース

発達障害の悩みに対応、支援センター開設へ…岡山市

2010年12月09日 01時23分08秒 | 障害者の自立
来秋 多様化対応 相談に力
 岡山県岡山市は、発達障害を持つ人と家族をサポートする「市発達障害者支援センター」(仮称)を2011年11月をめどに、同市北区春日町、市勤労者福祉センター1階に開設する方針を決めた。

 社会的関心の高まりなどを背景に、市立小中学校で発達障害の児童、生徒が増え、成人を含めた発達障害者の課題は多様化。市は「センターを中核に、市教委などと連携し、発達障害者や保護者の悩みに対応していきたい」としている。


 発達障害は、05年4月施行の発達障害者支援法の定義で、幼少期から現れる先天的な脳障害とされ、読み書きや計算が苦手な学習障害(LD)▽人との意思疎通がうまくできない自閉症やアスペルガー症候群▽不用意に行動してしまう注意欠陥・多動性障害(ADHD)――などに分類される。


 市の調査では、発達障害の子どもは09年度、市立小967人(08年度772人)、市立中191人(同164人)といずれも増加。このため市教委は10年4月、不登校などを担当する市教育相談室に、発達障害専門の分室を新設。保護者の電話相談に応じたり、教員に発達障害児への接し方を助言したりしている。


 一方、同法は都道府県や政令市に、発達障害者支援センターの設置を義務づけており、09年4月に政令市に移行した市は準備を進めてきた。センターの内容は、市こども企画課が検討中だが、相談業務や発達・就労支援、啓発・研修が柱になる見通し。担当の発達障害児相談主事や臨床心理士ら十数人を配置する予定だ。


 NPO法人県自閉症協会によると、最近は、大人になってから発達障害だと気付いた人からの相談も多く、障害の早期発見や就労支援も課題になっているという。同協会の伊丹英徳理事長は「障害者本人や親の悩みは様々。こうした人たちが地域で孤立しない支援体制を築いてほしい」と要望する。


 市こども企画課は「民間の支援機関とも連携しながら、支援や啓発活動を行い、発達障害者を取り巻く社会環境を変えていくことを目指したい」としている。



 県内には、同法に基づき県が設置した、おかやま発達障害者支援センター(岡山市北区)と、同センター県北支所(津山市)があり、09年度の利用者は428人(相談支援304人、発達支援61人、就労支援63人)。岡山市内の利用者が約半数を占めることから、同市が設置するセンターとの役割分担が課題となる。県障害福祉課は「相談者にとって利用しやすい形を、市と協議していきたい」とする。

(2010年12月8日 読売新聞)