一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

あしびきの

2005-06-14 | あきなひ
あしびきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む
               柿本人麻呂

「あしびき」は「山」の枕詞、「山鳥の尾のしだり尾の」は「長」の序詞と解説されていますが、個人的には、会議でやたら長い前振りをする人(または発言時間の割に中身のない人)を「あしびき系」などと陰口をたたいています。


ところでこの句は母音で整理すると
A9 I9 U1 E1 O11
と圧倒的に後舌母音(硬母音)が多く、音韻的には明るいトーンであることがわかります。

「ひとりかも寝む」といっても、相手を想う気持ちはわかるが、切なさとかわびしさは今ひとつ伝わってこないのもそのせいでしょうか。
何となく「君を想って寂しい」と言いながら言外に「君も寂しいだろう?」と言っているような気がしませんか?(単に技巧的過ぎるのが鼻につくだけかもしれませんが)


一方で「あしびき作戦」は、取引先との交渉において、過去の友好的な歴史とか、ここにいたる経緯とかを縷々述べながら、事態の収拾をはかる手段としては有効なときもあります。

そういうときはやはり明るいトーンの台詞回しが重要ですね。
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