日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

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半藤一利『B面昭和史1926-1945』を読んで 戦前・戦中の庶民の生活にスポット

2016年05月09日 | しんぶん赤旗
半藤一利氏の新刊『B面昭和史1926-1945』(平凡社)を一気に読みました。
「しんぶん赤旗」日曜版(5月8日付)合併号一面の同氏インタビューを読み、思わず購入したもの。
戦前・戦中の庶民の生活にスポットをあてた約600ページの大作です。
「政府や軍部の動きを中心とした歴史をA面とすると、この本はB面です」と半藤氏。世相を反映した流行歌や三面記事、作家の日記などを手掛かりに戦前。戦中の昭和の時代を物語風に描いています。
 私はもちろん戦後生まれですが、両親や祖父母から戦争のことを聞いて育ちました。
なんであんな無謀な戦争を始めたのだろう、なぜもっと早く終戦(敗戦)を決断できなかったのかとずっと疑問に思っていました。
人々はなぜもっと反対の声を大きくあげなかったのだろうと。
(ただ、そういう暗黒の時代であっても「戦争反対」「主権在民」を命がけで貫いた日本共産党の存在を知り、私は学生時代に入党したのですが…)
「民衆がかつてどんなふうに政府にだまされ、あるいは同調して戦争に向かったのか。これだけは書き残しておきたかった」と同氏がのべているように、戦争体験者としてなんとしても後世に伝えなければという、ほとばしるような使命感や責任感を読んでいて感じました。
「いまの日本はまるで昭和13、14年ごろのような不気味さも感じます。同時に、戦前と違い現在は、戦後70年間で築いてきた民主主義の理念がまだ大きく根付いています」(しんぶん赤旗より)と半藤氏。
そんな時代だからこそ、“あの戦争”へと向かった庶民の姿、暮らしを追体験することは意味のあることだと痛感しました。
今度、近くで半藤氏の講演会などがあったらぜひ参加したい、直接お話したいと強く思いました。