日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

あなたとつくる、希望の群馬。

「有害鉄鋼スラグ問題を考える会」第2回総会と現地調査(2015.10.3)のご案内

2015年09月24日 | 有害スラグ
昨年10月に結成された「ぐんま有害鉄鋼スラグ問題を考える会」。この間、警察が大同特殊鋼や関連会社に強制捜査に入るなど、新たな展開をみせました。1年間の活動経過を共有し、また今後の運動方針を確認すべく、年に一度の総会・学習会を下記のとおり開催します。どなたでも参加できます。

日時  2015年10月3日(土)13時30分開会

場所  渋川市赤城公民館
(赤城行政センター隣・赤城町敷島568-1)

内容  報告・協議項目
(1)経過報告・会計報告
(2)運動方針
(3)役員提案  他

総会・学習会は資料代500円。

また、午前中、スラグ不法投棄現場の「現地調査」を行います(10時、渋川市役所集合)。先着25名ですので、事前に事務局までご連絡ください(マイクロバス代1000円)。

大同特殊鋼(株)渋川工場は、長年に渡り、環境基準を大幅に超える六価クロムやフッ素を含んだ鉄鋼スラグを「有価物」だと偽って販売。本来、廃棄物として処分しなければいけないのに、「逆有償取引」までして不当な利益を得てきました。こうしたことが廃棄物処理法違反にあたるとして、県が刑事告発し、警察が捜査に入りました。
昨年10月、「考える会」が発足し、現地調査や学習会などを重ねてきました。渋川市議会や県議会などでも厳しく追及。原状回復を求めてきました。総会では、東京農工大准教授の渡邉泉氏、日本科学者会議会員の齋藤安史氏が前回に引き続きお話しします。
有害な鉄鋼スラグを一日も早く撤去させるための世論と運動を発展させるためにも、積極的なご参加を心から呼びかけます。



有害鉄鋼スラグ事件 大同特殊鋼と関連会社に強制捜査 黙認してきた県の責任も重大

2015年09月13日 | 有害スラグ
大同特殊鋼による有害鉄鋼スラグバラマキ事件は、警察の強制捜査という新たな段階を迎えました。この問題では、一昨年から議会のたびに取り上げてきました。今年の2月には一般質問でも追及しました。「大詰めを迎えている」といいながら、それから半年以上も刑事告発を引き延ばしてきた群馬県の責任も重大です。参考までに議事録をアップします。

平成27年第1回定例会 2月27日 一般質問より スラグ問題に関する部分の抜粋(会議録検索システムから)

◆酒井宏明 議員 大同特殊鋼の有害鉄鋼スラグの撤去と刑事告発について伺います。
 この問題で私は1年半も前から委員会などで取り上げてきました。ようやく国交省も調査をして、フッ素や六価クロムなど有害物質の濃度が基準値を超えるところでは撤去作業が一部で始まったということですが、未だにスラグがむき出しになっているところですとか、東吾妻の土地改良事業では舗装をかぶせてしまったというところもあります。渋川地区広域圏の一般廃棄物最終処分場にもこの鉄鋼スラグが使われていることが明らかとなっております。県は先日の一般質問で大詰めを迎えていると答弁をされましたが、具体的にどういうことでしょうか。廃棄物として早急に判断して全面的に撤去すべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、関係者を刑事告発するとともに、こうした不法投棄がなぜ行われたのか徹底的に究明し、再発防止策を講ずるべきと考えますが、いかがでしょうか。

◎青木勝 環境森林部長 大同特殊鋼株式会社のスラグ問題でありますけれども、これは御質問にもありましたが、24日の一般質問で星名県議の御質問にもお答えしたとおり、スラグの廃棄物への該当性も含めて今調査を行っております。現在、国と最終協議を行っております。結果が得られ次第、関係法令に基づいて適切に対応してまいる所存であります。

◆酒井宏明 議員 大詰めを迎えているという内容が聞かれないんですけれども、これは刑事告発も準備しているということでよろしいのでしょうか。

◎青木勝 環境森林部長 調査結果を得て判断をしてまいるということでございます。

◆酒井宏明 議員 国も、このスラグ自体に有害物質が含まれるなら、これは混ぜても再生資材とは認めていないですね。つまり、廃棄物を有価物として使用したら、それは違法だということは国も認めているわけです。大同特殊鋼はスラグ使用箇所の一部撤去費用に応じるということですが、逆有償取引までやってリサイクル偽装を行ってきた確信犯でありまして、きちんと刑事責任を明らかにする必要があると思います。化学メーカー石原産業の土壌埋め戻し材フェロシルトの不法投棄事件では、関係者が廃棄物処理法違反で逮捕されております。今回の事件もよく似た構図であります。混ぜて、つまり薄めて有価物として販売してしまい、これを県も黙認してきたということではありませんか。不作為、怠慢のそしりを免れません。速やかな撤去と関係者の刑事告発を強く要請したいと思います。環境森林部長、ありがとうございました。




2015.9.13 「しんぶん赤旗」社会面より
【補足】記事中「54カ所で土壌から環境基準を超えるフッ素などが検出されました」とありますが、スラグ自体からは93カ所で環境基準を超えています。


【9月11日】大同特殊鋼(株)渋川工場から排出された鉄鋼スラグに関する廃棄物処理法に基づく調査結果について(廃棄物・リサイクル課)



平成26年6月6日 環境農林常任委員会(環境森林部関係)会議録より

(14)大同特殊鋼(株)渋川工場のスラグ問題について

酒井委員
 大同特殊鋼株式会社渋川工場から出たスラグに関し、環境基準を超える有害物質が含まれていた問題について、質問したい。27工事についてスラグ採石を使用したことを認めているが、調査概要、またこの27ヶ所でどのくらいスラグが使用されていたのか伺いたい。

小笠原環境保全課長
 県土整備部において、27ヶ所について品質規格証明書により安全を確認しているが、念のため27ヶ所のうち使用年度や使用量、使用場所を勘案して、6ヶ所の工事について再度スラグの分析を行った。その結果、6ヶ所すべてでスラグが日本工業規格の環境安全品質基準に適合していることが確認され、5月9日に検査結果が発表された。

酒井委員
 環境基準値以下と言うが、県が調査した別の場所で土を掘って試験したところ、すぐにアルカリ反応を示したところもあった。また日本共産党渋川市議団が独自に調査したところ、基準値の6倍近い値を出したところがある。県は抽出で6ヶ所調査とあるが、27ヶ所すべてで調査すべきではないか。

小笠原環境保全課長
 繰り返しになるが、県土整備部において27ヶ所、品質規格証明書で安全性を確認している。念のため、6ヶ所の工事について検査をし、その結果、基準に適合していることが確認されたということである。

酒井委員
 品質規格証明書で証明されていると言っても、そのこと自体が疑わしいと思われる。また、3月27日に水資源機構が発表しているが、群馬用水の管理用道路にスラグを使用した事実で、8ヶ所調査したところ、全部でフッ素が基準値を超えていたという事実がある。工事箇所の前橋市も緊急対策として管理用道路を通行止めにした。これらの事実を県としてどのように受け止めているか。

小笠原環境保全課長
 県以外の工事について、国土交通省関連では45工事でスラグが使用されたと聞いている。国土交通省では45工事のうち、品質規格証明書で安全性が確認できなかった6工事について、再検査したところ、1工事、渋川市半田の国道17号線沿いで基準値を超えていた。その地点について、環境保全課では、県民の安全を第一に、工事カ所周辺の7ヶ所にある井戸を調査したが、地下水汚染は認められなかった。次に、水資源機構については、8カ所で基準を超え、用水路であるので、適切な措置を要請している。最後に、渋川市の状況について、38ヶ所でスラグが使用されていることが明らかになっており、複数ヶ所で汚染が確認されている。現在、渋川市で調査中であり、県への報告を踏まえて適切に対応をしていきたい。

酒井委員
 表向きではスラグを売るふりをしながら実際は処理費を出す、このような逆有償取引という形態、本来廃棄物として処理しなければならないものと思われるが、その辺りの見解はどうか。

根岸廃棄物・リサイクル課長
 廃棄物になるかならないかの判断は、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無、占有者の意思等を総合的に判断するものである。スラグに関して、長い期間に渡って様々な形態で流通されていることを把握している。廃棄物・リサイクル課では現在、廃棄物処理法に照らして、抵触の可能性について、立ち入り検査や報告の徴収等を通じて総合的に判断していきたい。

酒井委員
 三重県の大手化学メーカーで、土壌埋め戻し材を不法投棄したことで、大阪地方裁判所が賠償命令を出した。判決内容も「有害物質を含む廃棄物と認識しながら、安全性確認を怠り、巨額回収費用がかかるのを知りながら、出荷し続けた」として賠償責任を命じ、同時に廃棄物処理法違反として刑事事件にも発展している。大同特殊鋼株式会社等、刑事事件として告発すべきと思うがどうか。

根岸廃棄物・リサイクル課長
 現在、色々な資料を取り寄せたりして事実確認の上、廃棄物処理法に抵触するか否か判断したい。

酒井委員
 今でも渋川スカイランドパーク駐車場に敷砂利として使用されており、むき出しの状態になっている。群馬用水の管理用道路も生活道路として使用されている。周辺住民に周知徹底すべきと思う。そのような汚染土壌を大同特殊鋼株式会社等の責任で除去させるべきと思うがどうか。

根岸廃棄物・リサイクル課長
 調査結果により廃棄物処理法に照らした上で、措置について考えたい。

酒井委員
 こういう状況について、土壌汚染対策法により措置命令や費用請求等もできると規定されている。汚染物質の除去について、早急に対策を打つべきと思うがいかがか。

青木環境森林部長
 このたびのスラグ問題については、県としても由々しき問題として捉えている。県としても法に照らしてきちんとやるべきことはやっていく、今後、調査等に展開があれば報告したい。

酒井委員
 法に則って、厳正に対処して欲しい。


平成26年12月5日 環境農林常任委員会(環境森林部関係)会議録より

5)大同特殊鋼の鉄鋼スラグについて

酒井委員
 鉄鋼スラグの関係で、先日国交省が八ッ場造成地などを試掘して、11月27日に中間報告という形で出したが、この中で鉄鋼スラグを26工事で確認し、大同特殊鋼に聞き取り調査を行った結果、鉄鋼スラグを出荷した記録がある等の報告があったが、県としてどう受け止めているのか。

小笠原環境保全課長
 中間結果の報告について、国交省では平成20年度以降の工事箇所について調査を行ってきた。但し、この問題が広く顕在化したことで、平成3年度以降まで対象を広げたところ、工事箇所が3,800箇所、その中でスラグ使用が疑われるところが56箇所であった。国は工事の発注者として実態把握に努めているものと、県としては認識している。

酒井委員
 分析試験を実施するとのことだが、結果はいつ頃出る予定なのか。

小笠原環境保全課長
 近くまとまると聞いている。

酒井委員
 11月26日、国・県・渋川市と連絡会議を行った。県の環境部門がメンバーに入っていないのは何故か。

根岸廃棄物・リサイクル課長
 この会議の目的は公共事業発注部門が、相互の情報共有をはかり連携していくことと聞いている。環境部門とするとまずは関係者からの報告を徴するなどして、全容解明を進めていきたい。

酒井委員
 国会でも、11月12日に問題となっているが、廃棄物である鉄鋼スラグと自然砕石を混ぜたとしても、廃棄物でなくなるわけではないと答弁があった。これは重要な答弁であると思う。つまり薄めても廃棄物であるという点で、本県の対応が問われていると思うがどうか。

根岸廃棄物・リサイクル課長
 環境省とも十分協議しながら進めているところである。まずは廃棄物処理法上、どう判断し整理していくかについて最大限の努力をしていきたい。

酒井委員
 今回の件を踏まえて、リサイクルの促進についてもきちっとルールを作っていく必要があると思う。県で検討を始めているとかそういうものがあればお聞かせ願いたい。

根岸廃棄物・リサイクル課長
 ただいまこの問題の全容解明に向けて全力を払っているところである。今後、これらを踏まえてリサイクルに関して、どのような仕組みがつくれるか協議していきたい。

有害鉄鋼スラグをまき散らした大同特殊鋼に強制捜査 全容解明と撤去が急務

2015年09月12日 | 有害スラグ
警察がついに動きました。
フッ素や六価クロムなど人体に有害な物質が含まれた鉄鋼スラグを「有価物」と偽って、販売していた悪徳企業、大同特殊鋼についに強制捜査が入りました。遅きに失した感がありますが、この問題は新たな段階に進みました。
本来、産業廃棄物として処理しなければならないものを、「逆有償取引」までして、建設会社と結託して、路盤材などに使用していたことが発覚。
日本共産党は2年以上も前から、現地調査をしながら、県議会や国会、渋川や前橋など関係する市町議会などでも再三取り上げてきました。
今年の2月、私が県議会一般質問で、刑事告発に踏み切るよう追及。当局は「国と協議中であり、大詰めを迎えている」と答弁していました。
それからすでに半年以上が経過して、ようやく刑事告発し、警察が捜査に踏み切ったのです。
知事は速やかに、有害スラグを撤去するよう「措置命令」を出すべきです。
来週18日に伊藤県議がこの問題で一般質問します。群馬テレビやインターネットでも中継しますので、ぜひご覧ください。



2015.9.12 「東京新聞」群馬版より

鉄鋼スラグに関する連絡会議開催 議員傍聴も一般傍聴も認めず 

2014年11月26日 | 有害スラグ
大同特殊鋼の有害スラグに関して、国・県・渋川市の連絡会議が、県庁29階特別会議室で今(26日午後2時過ぎ)開催中です。ところが、マスコミのみの公開ということで、傍聴を希望しましたが、断られてしまいました。一般県民の傍聴も県議の傍聴も認めないなど、何か後ろめたいことがあるのでしょうか。
県民に秘密にする会議とはいったい何なんでしょうか。まったく納得がいきません。
フッ素や六価クロムを含んだ鉄鋼スラグを有価物だと偽って、公共工事に大量に使用していたことが大問題になり、国交省も先日、八ツ場ダム関連事業や上武国道などを調査し、中間報告を発表したばかりです。これから国や県がどう対処していくのか、県民が固唾をのんで待っているというのに、県民のくらしや健康に直接かかわる問題でもあるというのに、県民をシャットアウトして会議を開くという。ここにも国や県の秘密主義体質が表れています。
開会中の環境農林常任委員会で問題にしていきたいと思います。


有害鉄鋼スラグ問題で現地調査と学習交流のつどい 2014.10.9

2014年10月10日 | 有害スラグ

スラグが使用された現地を調査

学習交流のつどいで講演する渡辺泉准教授

大同特殊鋼渋川工場が環境基準を超えるフッ素や六価クロムを含む鉄鋼スラグを県内の公共工事に使用していた問題で「学習交流のつどい」が10月9日、吉岡町内で開かれ、約60人が参加しました。「ぐんま有害鉄鋼スラグ問題を考える会」準備会が主催したもので、結成総会もあわせて開かれました。
9月の県議会一般質問で取り上げた日本共産党の伊藤祐司県議が開会あいさつ。第一部のつどいでは、東京農工大の渡邉泉准教授、尾崎宏和同大研究員、同大院生の大野由芙子さんは、重金属汚染の実態や東京都のクロム汚染などに関して語り、斎藤安史元群馬大学教員が、フッ素の毒性について講演しました。
渡邉氏は、直前に八ツ場ダム造成地や渋川スカイランドパーク駐車場を現地調査したことにもふれながら、「大変ゆゆしき事態。生態系やヒトへも影響を及ぼす可能性があり、一刻も放置できない。早急な撤去が必要だ」と強調しました。
会場から「住民や労働者への影響はどうか」「被害の証拠を残すにはどうしたらよいか」「飲み水は大丈夫なのか」などの質問が出され、4人の講師が丁寧にこたえました。
第二部の結成総会では、学習会やシンポジウムを開いてスラグの危険性や違法性について理解を深めること、行政に撤去を要請することなどの活動方針を確認し、事務局長に角田喜和渋川市議、事務局次長に酒井宏明県議ら役員を選出しました。

大同特殊鋼スラグ問題で現地調査、委員会で追及

2014年06月08日 | 有害スラグ

開会中の県議会環境農林常任委員会で、大同特殊鋼のスラグ問題について取り上げました。六価クロムやフッ素など有害な物質が含まれた鉄鋼スラグが県内の道路の路盤材などに大量に使われています。

私は、その性質上も取引形態(逆有償取引が行われていた)からも明らかに廃棄物と認められるものを流通させた業者や、それにお墨付きを与えた県の責任を追及し、スラグの撤去と関係者の刑事告発を求めました。
 

委員会に先立つ6月4日には農政部の案内で、東吾妻町萩生地区で圃場整備中の道路にスラグが路面上に散乱している状況を視察しました。表面を少し削って試薬をかけると、それがアルカリ性であることを示す紫色に変化しました。県の工事だけでこうしたスラグが27個所も使用されています。
また群馬用水の管理道路も視察しましたが、そこは約10年前に使用され、スラグの割合がほぼ100%です。水資源機構の検査結果では基準値の数倍のフッ素が検出されました。前橋市が最近、「立ち入り禁止」の看板を立てましたが、何者かによって道路わきに除けられていました。生活道路として使われているところに有害な物質が使用されているとは住民はだれも思わないでしょう。
渋川市のスカイランドパークの駐車場は今もスラグがむき出しになっています。八ツ場ダムの代替地造成工事や上武国道にも大量に使用されていることが国会質問でも明らかにされています。県は「精査する」としていますが、いつまでも放置しておくわけにはいきません。大同特殊鋼など関係業者の責任で撤去し、廃棄物として最終処分させることが重要です。
今後、党国会議員団や地方議員団とも連携して追及していきたいと思います。

1406041

1406042

1406043

1406046