日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

あなたとつくる、希望の群馬。

群馬県立近代美術館で朝鮮人労働者追悼碑モチーフにした作品展示取りやめは「表現の自由の侵害だ」

2017年04月24日 | 文化
県立近代美術館で22日から始まった企画展で、朝鮮人労働者の追悼碑をモチーフにした作品が開催直前に県からストップがかかり、撤去されました。
群馬の森公園内にある追悼碑を原寸大で表現した作品で、作者は美術家の白川昌生さん(69)。

新聞報道があった23日朝、匿名の県民の方から私の自宅に電話があり、「県議会でこの問題を取り上げてほしい」と要望されました。私はさっそく今日、県に事実関係をただしました。
県によると、21日に同館職員が作品に気づき、館長が文化振興課とも相談の上、「碑をめぐっては裁判係争中であり、総合的に判断して展示しないことにした」といいます。

展示会直前の取りやめに、県民から「表現の自由の侵害だ」「行政が事前にチェックし、不都合な芸術作品の展示を認めないのはあり得ない」との批判があがっているのは当然です。

もともとこの追悼碑は、アジア太平洋戦争中に朝鮮人を強制連行し強制労働させた事実を忘れないために、県議会全会派も賛成して10数年前に建立されたものです。その後、公園内の追悼集会で政治的な発言があったなどと難癖をつけ撤去を求め県に圧力をかけてきたのは、差別排外主義的なレイシスト集団です。県がそうした不当な圧力に屈し、碑の設置許可期間の延長を認めず、事実上の撤去を命じたことで、それに反対する市民団体の間で民事訴訟が続いています。
今回の作品撤去は、こうしたことが背景にあることは明らかです。
今回の措置が、歴史の事実に目をつぶり、差別や偏見をさらに助長することになりやしないか大変危惧します。改めて作品の展示をすべきではないでしょうか。



4月24日夕方のNHKニュースより

群馬交響楽団創立70周年 「赤旗」記者時代に60周年を取材

2015年10月21日 | 文化
群馬交響楽団は今年で70周年を迎えました。
さて10年前。私は「しんぶん赤旗」記者として、60周年を迎えた群響の関係者を取材し、連載記事としてまとめました。
戦後すぐの荒廃する社会の中で産声をあげた群響。幾多の苦難を乗り越え、県民に愛され、そして進化し続けています。
私も賛助会員として、これからもささやかながら応援していきます。







上野三碑(こうずけさんぴ)が世界記憶遺産国内候補に 中学時代(36年前)の自由研究ノート見つかる

2015年09月28日 | 文化
上野三碑(こうずけさんぴ 多胡碑、山上碑[やまのうえひ]、金井沢碑)のユネスコ記憶遺産(世界記憶遺産)国内候補決定の報に接し、たしか、中学時代に調べた資料が残っているのではと思い立ち、高崎の実家に寄って探したら、ありました!
はるか36年も昔のノート、中学2年の夏休み自由研究で、3碑や古墳をたずね、図書館で調べた結果を1冊のノートにまとめてありました。8月のとても暑かった記憶がよみがえってきました。
「研究」の目的から、感想まで手書きで(当たり前か…)23ページ、写真30枚を添付。調査費用として、上信電鉄の南高崎駅から根小屋駅まで80円、根小屋駅から山名駅まで40円などの電車賃や、なんと昼食250円というのまで記してありました(子ども時代は几帳面だったんだな…今は?)。

感想のところで「またいつか機会があったら碑や古墳の構造だけでなく、そのころの人々の様子などをいろいろな資料を使ってもっと詳しく調べていこうと思う。日本の歴史、いや群馬の歴史にはたくさんの神秘が隠されていることだろう。だからこれらのことを一つでも多く知りたいと思う」とありました。

最後に教師が朱筆で「研究の動機から最後の感想まで1つの研究を目的を持ちしっかりやり通した学習(研究)方法に感心します。そして自らの頭と足とで実証したり研究したことは大変価値のあることです。よくやりました」と講評が書かれていました。

それから36年の年月が経ちましたが、この「初心?」ともいうべきものを大切にしていきたい。議員という立場を活かしながら、群馬の歴史、特に戦争遺跡について、詳しく調べていきたいと思います。

それにしても、「上野三碑」が関係者の長年の努力で世界記憶遺産候補にまでなったことは、とても感慨深いです。


上野三碑(こうずけさんぴ)が世界記憶遺産の国内候補に決定されました

上野三碑




故両角氏偲ぶマンドリン演奏会

2014年11月03日 | 文化
群馬マンドリン楽団の創設者で指揮者でもあった故両角文則氏(6月死去)を偲ぶ「追悼演奏会」が3日開かれ、妻と出かけました。創立45周年で50回目の定期演奏会。舞台には両角氏の遺影が飾られる中、氏が好んでいた曲などが演奏されました。客演指揮の平野桂子さん、メゾソプラノの諸田広美さん、ピアノの中村陽子さん。前橋女子高等学校ギターマンドリン部の生徒さんたちが演奏協力。アンコールでは、プログラムにはなかったテノール歌手の秋谷直之氏が「千の風になって」を熱唱しました。マンドリンの普及に尽力した両角氏の功績に思いをはせながら、うっとりとした時間をすごすことができました。


映画「風立ちぬ」~宮崎駿監督の改憲反対の願い投影

2013年07月28日 | 文化

きのう、スタジオジブリ製作の映画「風立ちぬ」を妻と観に行きました。ゼロ戦を設計した群馬県藤岡市出身の設計技師、堀越二郎をモデルにした映画。戦争の渦中にあって、美しく機能的な飛行機を追い求めた一人の設計技師の“夢”、そして美しい女性との“愛”。観終わった後、ひと筋の涙が頬を伝わっていきました。
なぜ今「ゼロ戦」なの?という思いもありましたが、「日本人というだけで、あの時代に加担したことになる。無実な人間を描くことは不可能。ゼロ戦をあがめるのも、否定するのもつまらない」「一つの仕事を一生懸命やれば、マイナスの部分が生じることもある。それでも精いっぱい力を尽くして生きるしかない、ということを描きたかった」という「東京新聞」(2013.7.27付)の記事に宮崎駿監督の真意を読み取ることができました。
小学校低学年以下のお子さんには、やや難しいかもしれませんが、必見です。

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「どくとるマンボウ」企画展~県立土屋文明記念文学館で開催中

2012年08月02日 | 文化

今日は、党へのカンパ集めのため、読者宅などを訪問しました。「暑いのにご苦労様」と冷たいお茶を出していただいた家では、「オスプレイ配備を強行しようなんてひどいね。自民党時代を含めてこんなにアメリカに従属的な政府はみたことない。安保条約の是非が問われている」「消費税増税をなんとしてもやめさせるため頑張ってほしい。今度の選挙では共産党に議席を大きくのばしてもらいたい」と熱い激励を受けました。こうした期待にこたえるべく頑張ります。
夜は月一定例の「無料法律相談」で、1組の相談を弁護士と一緒に受けました。

日中、時間が取れたので、県立土屋文明記念文学館で開催中の
企画展「追悼・どくとるマンボウ北杜夫-昆虫と躁うつと文学と-」を妻と鑑賞してきました。
鑑賞後、篠木れい子館長としばし懇談。館長は全開の窓を指して、「暑くてごめんなさいね。これまでも節電に取り組んできたのだけれど、さらに一律15%の節電が目標なので…」と申し訳なさそうにしていました。しかし、これ以上の節電も限界にきていると感じました。この猛暑の中、職員の健康への影響も心配です。それにしても、東京電力は自社でどのような節電を行っているのか、具体的な数値目標や取り組みについて、議会にも報告してもらいたいものです。
そうそう、2階レストランで食べた「
マンボウカレーセット」、期間限定のメニューで盛り付けも可愛らしく工夫され、なかなかの美味でした。同館に行った際にはぜひお立ち寄りください。おススメです。


文化基本条例制定元年~県有施設の高齢者無料化実現を

2012年06月07日 | 文化

7日の厚生文化常任委員会で私は、近代美術館や歴史博物館などの県有施設の利用者をどう増やすのかについて質問しました。10年前に中学生以下を無料にしたことで入館者数が増えたと指摘。県も効果があったと認めましたが、「経費節減、収入確保に努めているところでもあり、現時点で無料にするのは難しい」と答えました。

私は、埼玉県や山梨県が65歳以上を無料にしていることをあげるとともに、無料化を望む高齢者の声を紹介し、「入館者数が増えれば地域経済への波及効果もある。文化基本条例制定元年の今年、試験的にでも導入すべき」と重ねて要求しました。県は研究していきたいと答えました。ぜひ英断をしていただきたい。


一般質問2日目。土屋文明記念文学館のあり方をめぐって

2012年06月01日 | 文化

本会議一般質問2日目。
土屋文明記念文学館の名称変更を求めた質問がありました。私はそれに反対です。質問の趣旨は「個人的な文学館という意味合いを強く感じる」「総合的な文学館に」ということですが、群馬が輩出した偉人の名を冠して、そこにくればいつでも土屋文明についてその作品や人となりについて知ることができる、鑑賞できるというのは大事なことだと思います。
館の担当者に聞いたところ、経過はいろいろあったそうですが、地元(高崎市)では、名称を残すべきだという人が多いそうです。実際には、土屋文明に関する収蔵品は全体の3%程度で、入館者数も近年増えてきているとのこと。総合的な文学館にふさわしい企画展・特別展も行っており、私も何度も訪れていますが、学芸員さんなどが本当に努力されているなと感心しています。
たしかに個人名を冠している県有施設は唯一ですが、私はむしろ、それが“売り”ではないかと思います。そして、実態も総合文学館になっており、企画展などの充実と県民との交流を進めれば、さらにすばらしい文学館になると期待をしているところです。