日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

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常任委員会第2回定例会 2015.6.4文教警察常任委員会(教育委員会関係)で質問しました

2015年09月09日 | 委員会議事録
2015年6月4日に、文教警察常任委員会(教育委員会関係)が開催されました。

県議会のホームページで、議事録を見ることができます。

議会のトップページから入れますが、わかりにくい場所にありますので、改善を求めていきます。

議会トップページ > 委員会活動 > 平成27年5月13日~ > 常任委員会記録 > 常任委員会第2回定例会 > 文教警察常任委員会(教育委員会関係)平成27年6月4日(木)

当日の委員会で私が質問したところは、

議事録の「5.主な質疑」

(1)承第2号「専決処分の承認(平成26年度群馬県一般会計補正予算)」について

(14)八ッ場ダムに関する遺跡発掘調査について

(15)学校給食費の無償化について

(16)高等学校入学者選抜前期選抜への学力検査導入について

にありますので、ぜひお読みください。

下記に、該当部分を引用します。

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5.主な質疑

(1)承第2号「専決処分の承認(平成26年度群馬県一般会計補正予算)」について

酒井委員
 教職員退職手当の9億円あまりの減額について、見込みを大きく下回った原因は何か。退職の見込みが過大すぎるのではないか。

三田福利課長
 減額補正は、勧奨退職が42人分見込みを下回ったこと、その他、定年退職が給料の精査などによるものである。直近の過去3年間の平均を参考に見込みを立て、予算を計上したものである。また、(当初予算において)県債は毎年20億円を充当している。

酒井委員
 予算額に合わせるような形で勧奨を勧めることがあってはならないと考えるがどうか。

三田福利課長
 勧奨退職は個人の自由意志を尊重している。


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(14)八ッ場ダムに関する遺跡発掘調査について

酒井委員
 八ッ場ダム予定地の遺跡調査について、今年度の調査予定と、今後の調査残面積はどの程度か。

洞口文化財保護課長
 平成27年度は約9万平米の調査を予定している。試掘調査未実施の箇所が若干残っており、工事工程による変更もあるが、残りはおよそ30万平米ほどである。

酒井委員
 発掘調査に関する協定について、4回目の協定変更はいつ頃なのか。どのくらいの予算を見積もっているのか。また、国とはどのような協議をしているのか。

洞口文化財保護課長
 協定は今年度中に変更する予定である。天明3年の浅間山の噴火による泥流をかなり厚く被っており、非常に大きな部分を占めている。どう効率的に進めていくか、水没地の調査なので、今まで生活再建の状況に合わせて細切れに調査をしてきたが、かなり広い面積を効率よくできるのではないか、新しい方法を取り込むことはできないか、細かな積算をしているところである。所要額については増えるのは確実だが、どのくらいかは確定していない。上期中には経費の積算を終え、国交省と協議する予定である。

酒井委員
 時代考証に非常に重要な遺跡が、予備調査でそれまで見つかっていないところからも出土していると聞いている。こういった遺跡の価値について、どのように考えているか。

洞口文化財保護課長
 八ッ場ダム地域では、縄文時代の遺跡、地域の中心となるような遺跡が見つかっており、特に、天明泥流下の江戸時代の遺跡が注目されている。八ッ場ダム地域以外でも、例えば、嬬恋村鎌原で、石段の途中で母を背負った嫁が倒れていたという、非常に印象的な遺跡が発掘されたり、渋川インターチェンジのところでは、田んぼの畦のところで青いままの枝豆が見つかっているほか、玉村ではそのまま埋まっていた民家が発掘されている。このように、他の地域には見られない重要な遺跡であるが、一方このような火山災害遺跡は、県土の広い範囲に広がっており、点としての評価は難しい。全体としてしっかり調査し、今後の研究や防災に役立つデータを取っていくことが重要と考えている。

酒井委員
 これからどういう発見があるかわからないが、徹底的に調査して、決してランク付けしないでほしい。恣意的に対象面積を限定・縮小してはもったいない。「科学者の会」のこういった指摘を重く受け止める必要があると考えるがいかがか。

洞口文化財保護課長
 教育委員会や埋蔵文化財調査事業団で遺跡のランク付けをして、掘る、掘らないということは一切ない。この点については、科学者の会の方も了承している。どこの遺跡だからということではなく、すべての遺跡について、最良の方法で調査し、最高の成果を上げたいと考えている。天明3年の泥流の下(の遺跡)というのは群馬県を特徴付ける史料であるので、国では埋蔵文化財は中世までという意識があるが、群馬の場合は非常に重要なものであるということで、調査に取り組んでいる。

(15)学校給食費の無償化について

酒井委員
 子どもの貧困問題なども踏まえ、食育の一環として、学校給食の意義をどう認識しているか。

高田健康体育課長
 食育のねらいは、「食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる」ことであり、各教科や学級活動など学校生活全般を通じて食育に取り組んでいる。学校給食も、食料の生産から加工、流通、調理、配送といった「社会的つながり」を学ぶための重要な教材の一つであると認識している。

酒井委員
 食育の意義をあらためて振り返るならば、給食費を無償とするのが重要だと思う。子どもの学習権を保障することは行政の責任と思うが、どう考えているか。

高田健康体育課長
 食育の重要性と費用の無償化の是非とは別の課題であると考えている。経済的理由によって就学困難と認められる児童生徒の保護者に対しては、生活保護法に基づく教育扶助や市町村が実施する就学援助事業により、学校給食費の援助や補助が行われている。

酒井委員
 憲法第26条により「義務教育無償の原則」がある。各地で給食費の無償化が、県内でも、補助を含め、すでに12市町村で実施されていることは重く受け止める必要がある。給食費の無償化に伴う費用の試算はあるか。

高田健康体育課長
 県内すべての小中学校の給食に係る食材料費は、1年間で概ね80億円と試算している。

酒井委員
 給食費の無償化は少子化対策としても有効だと考えられるがどうか。

吉野教育長
 学校給食の実施主体である市町村の考え方を重視したい。

(16)高等学校入学者選抜前期選抜への学力検査導入について

酒井委員
 高等学校入学者選抜について、平成29年度入学者選抜前期選抜から学力検査が導入されるが、その理由やねらいは何か。

山口高校教育課長
 平成25年度「高校教育改革推進計画」有識者委員会において、入学者選抜制度について議論を続け、その結果、現行の前期・後期の複数の受験機会を維持しつつ、中学校段階における基礎的・基本的な内容についての学習到達度を評価する観点から、前期選抜で国語、数学、英語の3教科の学力検査を実施することが望ましいとの意見があったことから、平成29年度から前期選抜の学力検査導入に至った。

酒井委員
 今回の変更は、前期選抜を導入した意義や目的にそぐわないと思うが、導入時の趣旨をどう考えているか。

山口高校教育課長
 前期選抜では学力検査に加え、面接や作文なども実施し、多様な選抜尺度により、多面的な評価を行う前期選抜の趣旨はこれまでどおりである。

酒井委員
 前期・後期をなくして1回にするとか、29年度からの実施方針を撤回してはどうか。

山口高校教育課長
 中学生本人や保護者、中学校からは、2回の受験機会があることについてはある程度評価を受けている。採点する教員の負担感もあるが、受験生や保護者にとってより良い制度を考えた結果である。

酒井委員
 受験生を苦しめるような今回の変更は止めてほしいと思うがどうか。

吉野教育長
 様々な見解はあると思うが、中3のある時期までしっかり学習させ、一定の学力が身に付いているかどうかを確認する観点から、代表者ではあるが中学、高校の関係者等から話を聞いた上で、前期選抜における学力検査を実施することとしたところであり、よろしくお願いしたい。


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2015.6.17 八ッ場ダム予定地の遺跡発掘の状況について、埋蔵文化財事業団の担当者から説明を受けました