熨斗(のし)

のし(熨斗)について、趣味について、色々なことを綴っていきます

糸瀬山(1867m)

2020-12-18 14:30:26 | 

12月初め、木曽郡大桑村の糸瀬山へ行った。

糸瀬山は今年8月に登った越百山の登山口へ行く林道歩きの際、伊奈川にある伊奈ダム湖辺りから至近距離に見えた山で、

山の本では時折名前を見ていたけれど、一度も登った事はなかった。

11月に登った安平路山からはすぐ下に見えていたきれいな形の山で、

(写真は安平路山頂近くから見た糸瀬山、奥に見えるのが御嶽山)

この景色を見た時、次は糸瀬山に行こうと思っていた。

松淵沢林道を利用してしょうぶ平駐車場まで入ろうと思ったが、途中、橋の崩落の為現在通行止めとなっていたので、

須原駅に車を停めさせてもらい、須原駅から徒歩5分ほどのところにある鹿島神社から歩いて行く事にした。

朝7時、空気の澄んだ木曽から見る朝焼けはきれいだったが、

 

気温は-3℃、畑には霜が真っ白に降りていた。

近くに住むおじいちゃんが窓から顔を出して「糸瀬へ行くのかな。鹿島神社の横の大きな杉の木の脇が入り口だけど、厳しいところもあるよ!」とにこにこと声をかけてくれた。

「糸瀬へいくのかな。。」というその話し方から糸瀬山に対する地元の人たちの親しみと愛着を感じ、駅にいた人に糸瀬山の事を聞いてみると、戦国の世にはのろしを上げたというのろし岩があり、村人は雨乞いや火伏の祈願に登ったり、カスミ網猟が許されていた頃には、多くの人たちがカスミ網猟をするために登ったのだと言う。

きっと村人にとっては特別な山なのだろう。

ところで鹿島神社ルートの登山口は、

神社横の・・・

大きな杉の木の横に・・・・

細い道があるから・・

ここが登山口みたいだ。

鉄板を叩いて字を彫った案内板が、何だか山と登山者への愛情を感じて素敵だ。

 

藪の中の所々にあるこの鉄板の案内板を見ると、テンションが上がる。

鹿島神社登山口から約45分、しょうぶ平駐車場のある糸瀬山登山口に到着。

 

ここから山頂までの標高差はちょうど1000m。

最初から急斜面をグングン登り「まつばら横手」という所まで来ると、葉が落ちた木々の間から糸瀬山の山頂が見えてきた。

 

そこから先に「丸屋ノ鳥屋、山居の鳥屋」と呼ばれるちょっとした平坦地があったが、そこが昔のカスミ網猟の猟場跡らしい。

 

山頂までもう少し、2時間半ほど歩いた時、伊奈ダムに向かって急斜面に崩落している青ナギがあり覗き込むと足元が竦んだ。

それだけに視界は開けて目の前には中央アルプスの雄姿が見えてきた。

 

あの三角の山頂が安平路。

 

南駒ケ岳。

そして眼下にはエメラルドグリーンの伊奈ダムとそれに沿って越百山へ行く林道がはっきり見える。

あぁ、あの道から糸瀬山を見ていたんだ!

ダム湖の水はこんなにきれいだったんだね。

(写真は伊奈ダムを撮った写真だけれど、奥に見えている山が糸瀬山で山頂近くのナギから見下ろしている)

そこからしばらく中央アルプスの絶景が続く。

右から越百山、仙涯峰、南駒ケ岳、赤椰岳、空木岳

 

真ん中の三角が安平路山と摺古木山に至る稜線。

正面に南駒ケ岳、空木岳。

(下の写真は中央アルプス越百山から見た糸瀬山 

越百山に登った時の写真を見直してみたら、こんなにきれいに糸瀬山が見えていた。)

この辺りから少しの間は藪漕ぎで、時には前の人の姿を見失う。

 

ほどなく、山頂らしき場所に着いた。

 

のろし台への鉄板でできた案内板に従って行ってみると、

 

ありました。大きな石!

私たちはとても登る事はできないけれど、登る人もいるらしい。

山頂は大きな石の上に三角点があり、山頂からはのろし岩に登らない限り展望はない、

けど、命がけ。

のろし岩の説明も丁寧に鉄板を叩いて文字を刻んであった。

 

「またきてネ イトセ」の字に見送られて下山。

 

須原駅に着くとおばあちゃんが魚篭を背負って踏切を渡るところだった。

長閑でいい風景だった。

糸瀬山はまた行きたい山のリストに入れておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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