「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界設定の3つの鍵 (1)

2014年07月21日 21時28分07秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
 境界設定の心の準備をする 3つのポイントがあります。

・ FOG (霧)を避ける。

 恐れ(fear), 義務感(obligation), 罪悪感(guilt)の

 頭文字です。

・ 自分自身の知覚, 感情, 意見を大事にする。

・ BPDの人が境界を超えるのを 許したり、 彼らを救い出したりしない。

○ FOGを避けること

 FOGは 皆さんの視線を曇らせてしまいます。

《関係を失うことへの恐れ》

 ここで取り上げるのは、 人間関係を失うことへの恐れです。

 BPDの人は 障害はあっても、

 聡明で、 愉快で、 愛情が深く、 美しく、 素晴らしい人です。

 BPDの行動が その人の中心的部分だということを、

 受け入れるのは大変なことです。

 BPDの人の虐待的な行動から 我が身を守るために、 私たちは妥協してしまいます。

 それはBPDの人にとって 報酬となります。

 私たちは次第に 自分の境界を後退させ、 相手の侵入を大目に見たり、

 虐待的な行動も容認できると 自分を納得させるようになるのです。

 non-BPDの女性が、 自分自身の時間や 友人関係も必要だと言うと、

 BPDの彼氏は、 彼女のもとを去って、 嘘や噂を言いふらし、

 彼女の生活をだめにしてやる と言います。

 しかし彼女は 彼を失うことを恐れ、

 彼がどれほど素晴らしい人間か、 他の人たちにも理解してほしいと 思うのです。

 虐待のサインには、 生活の指図をする, 家族や友人から孤立させる,

 金銭を管理する, 相手が虐待していると批難する, 嫉妬深く独占する,

 暴力を振るう、 などがあります。

 皆さんは沈黙を守ることで 本人を 「助けている」 と考えるかもしれません。

 しかし、 専門家の支援を ただちに受ける必要があります。

 ストックホルム症候群を思い出してください。
(5月27日の記事の後段: http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/64069507.html )

 助けを求めないと、 結果は悲劇的になりかねません。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 


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