「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ダブル・マイノリティ 「ハートをつなごう」 (2)

2010年05月01日 21時21分49秒 | 心理
 
(前の記事からの続き)

 ひろこさんは  「ハートをつなごう」 のスタジオに、

 車椅子に乗って 赤いミニスカート姿で 登場してきました。

 司会者が  「どういう気持ちで 出演してくれたか」 と尋ねると、

 ひろこさんは 文字盤を指差しながら、

 「障害があっても なくても、 関係なく生きられる 世界になってほしい」 と

 述べましたが、 

 そのすぐあとに  「本当は魔が差した」 と、 皆を笑わせました。

 こういうユーモアがある人で、  “出たがり” なんだそうです。

 現在、 身体障害者の活動と セクシュアル・マイノリティの活動は

 バラバラに行なわれていますが、

 ひろこさんは そのつなぎ目になりたいと 言っています。

 スタジオにはその他にも、

 いくつかの発達障害と 筋疾患 (ジストニア)  その他を持った人、

 女性には稀な 筋ジストロフィーである女性などが 出演していました。

 (僕のブログを 見てくださっている人の中にも、

 BPDと 身体的な難病を抱え、 さらに 重傷障害児を子に持つ人もいます。)

 身体障害に対する偏見は、 ほとんど緩和されてきたのではないか と思いますが、

 精神障害やセクシュアル・マイノリティに対しては、

 まだ無理解と差別も 多いでしょう。

 ひろこさんの親も、 身体障害は認められても、

 性同一性障害や同性愛のセクシュアリティは 認められないという意識がありました。

 日頃 差別に苦しんでいる 身体障害者たちの間でも、

 セクシュアル・マイノリティが差別されるという 構図が存在するのです。

 僕は、 平たく言って、

 偏見や差別は  「慣れ」 でなくなってくる、 と思っています。

 普段から ありのままに接することで、 先入観や壁などは 解消されていくはずです。

 それには マスコミの力が大きいですが、

 このようなネットも 役割を果たすことができるでしょう。
 


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