「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

家族のサポート体制を整える (1)

2013年10月06日 22時49分06秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 家族のサポート体制を作るために、 家族は、

 問題を認識すること (recognizing),

 病気に抵抗すること (resisting),

 関係を再建すること (reconstructing)という、

 3つのRを学びます。

 第1段階は、

 目的のある行動と、 病気のためにコントロールしがたい行動を 区別することです。

 第2段階は、 感情統制不全と不合理な行動に 巻き込まれないよう抵抗することです。

 それは、

 患者に必要なことと 家族に必要なことを区別する 境界を定めることを意味します。

 見守るだけにすべきか、 行動を起こす必要があるかを 決定することでもあります。

 第3段階は、 愛する人との 有意義な関係を再建することです。

○ 問題を認識すること

 自分を犠牲者だと感じているのは、 BPDの当人であると 認識する必要があります。

 彼らは 人が自分を理解してくれないため、 犠牲となっていると感じているのです。

 けれども彼ら自身は、 自分が他者に及ぼす影響を 認めることができません。

 BPDの人は、 自分が家族に依存して 仕事ができないせいで、

 家族が経済的負担に 苦しんでいると知ると、 後悔します。

 BPD患者は見方が相違しているため コミュニケーションが困難であり、

 そのため家族は 無効化する環境を作り出します。

 家族は、 無効化によって 相手の見方を つまらないものと思ってしまいますが、

 無効化はコントロールできることができます。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より

(次の記事に続く)
 


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