「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPDの回復の 妨げになる要因 (2)

2011年09月29日 20時56分12秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

3. 気分障害と不安障害

 特に大うつ病やパニック障害も BPDの回復を難しくします。

 感情的に傷つきやすいか、 感情を抑制するのが 困難な可能性があります。

 また、 PTSDと同じように 回避の問題もあります。

 パニック障害の人は、 パニックを起こす恐れのある 場所には近づきません。

 感情を避けたり、 感じないようにすれば、 かえって状況を悪くするだけです。

 避けようとすればするほど、 人生はより恐ろしくなってしまうでしょう。

 また、 落ち込むと 他人との関係を断ち切ったり、 自ら孤立するようになります。

 基本的に 積極的な行動を回避しますが、 もっと前向きになるべきなのです。

 回避によって 感情的苦痛に火がつき、

 回復に役立つはずのことが できなくなってしまうのです。

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
 

 心子も うつ病を持っていました。

 心子は 僕との関係で傷つくと、 僕から離れていき、

 もう誰も信じないで 聖書だけ握って 独りで生きていく、 と

 何回も言ったことがあります。

 それは うつ病のせいだったのでしょうか。

 誰よりも愛情を欲している心子が、 人との関わりを断って、

 独りだけで生きていけるはずもありません。

 そんなことをすれば 確かに、

 人の支えが大切である BPDの回復を妨げるでしょう。

 でも心子は 時間さえ経てば、 再び何事もなかったかのように、

 僕の所へ戻ってきて、 楽しい時を過ごすのでした。

(次の記事に続く)
 

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