「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

眠っている間に過食症 -- 睡眠関連摂食障害 (2)

2011年06月13日 19時22分00秒 | ボーダーに関して
 
(前の記事からの続き)

 睡眠関連摂食障害 (SRED) では、

 典型的な場合、 患者は就眠直後から 1時間以内に過食を始めます。

 多くの場合、 食事内容は、 脂肪分や糖分の多い 高カロリー食です。

 患者はストレス状況下にあり、

 自信を喪失して 混乱していることが多いといわれます。

 患者は 夜間の過食を避けるために、 ベッドルームや冷蔵庫に 鍵をかけたり、

 台所に誰かに寝てもらったり、 冷蔵庫のドアに 鈴をつけたりしますが、

 全て役に立ちません。

 SRED患者の 3分の2は女性で、

 患者の平均年齢は27才  (多くの場合、 10代後半か20代前半に発病)。

 夜間に高カロリーの食事をし、 43%の患者は肥満しています。

 84%は、 全くか 或いはほとんど 夜間過食の記憶がありません。

 SREDは時には、 アミトリプチリンなどの 抗うつ剤投与に続いて出現します。

 また時には、 睡眠時無呼吸症候群に続いて

 夢遊病とSREDが 見られることがあります。

 脳炎やナルコレプシーなどが 引き金になることもあります。

 SRED患者は 正常者よりも、 アルコール症、 薬物乱用、 睡眠障害などの

 既往歴がある場合が 多いことが知られています。

 気分障害や不安障害を合併している、 あるいは 併発する可能性が高いものの、

 これらの特定の精神障害との 関係性は知られていません。

 多くの研究者が、 SREDは 摂食障害ではなく睡眠障害である、

 と考えている一方で、

 摂食障害患者の10~15%が この障害を経験している という報告もあります。

 また SRED患者の半数以上が、

 情緒的、 身体的 または性的虐待被害者である という報告もあります。

 治療に関しては、 精神行動療法、

 抗うつ薬や 抗てんかん薬などが試みられています。

 睡眠剤によって 病状を悪化させることがあります。

 ストレスを低減することが重要なので、

 ストレスマネージメントクラス、 アサーティブトレーニング、

 カウンセリングなどが有効です。

 患者は、 アルコール、 カフェイン、 薬物乱用を避けることが重要です。

〔 赤城高原ホスピタル 「睡眠関連摂食障害」 より
  http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/ED_sleep-related.htm 〕

(次の記事に続く)
 


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