「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

精神看護学で 「人格障害」 (2)

2016年02月24日 21時23分36秒 | ボーダーに関して
 
 精神看護学の世界では、
 
  「人格障害」 が 「パーソナリティ障害」 になる 移行期だと言われましたが、
 
 下記のように、 すでに移行済みです。
 
2003年: DSM-Ⅳ新訂版の日本語訳
 
 (「分裂病」 を 「統合失調症」 としたのと同時)
 
2005年: WHOのICD-10の日本語版
 
2007年: 精神医学ハンドブック
 
2008年: 日本精神神経学会, 新聞報道
 
2010年: 厚生労働省
 
 出版物でも、 大体この10年の間に 発刊されたものは、
 
 ほとんど全て  「パーソナリティ障害」 になっています。
 
  (「人格障害」 になっている 数少ない書物の中の一冊が、
 
 なるほど精神看護学の本でした。
 
 その他には、 かなり偏った パーソナリティ障害の体験談で、
 
 評判のよくない本 (2冊) などがあります。)
 
 今どき 「人格障害」 という言い方をする 病院には行かないほうがいい
 
 と言っていた人もおり、 僕もそう思いますが いかがでしょう。
 
 ところが 講座に同席していた 他の受講生の人たちも、
 
  「人格障害」 は差別的表現で 改めてほしいという僕の訴えに、
 
 なかなか首肯してもらえませんでした。
 
 中には、 精神障がい者に接する仕事をしていながら、
 
  「パーソナリティ障害」 よりも 「人格障害」 のほうが 分かりやすい
 
 と言う人までいたほどです。
 
 人の痛みや人権などに 配慮があるはずの人たちの 講座だっただけに、
 
 差別的表現に対する鈍感さに がっかりしてしまいました。
 
 最後には何となく 僕のことを認めてくれたようなものの、
 
 結構ショックを受けた 出来事でした。
 
 但し、 もし僕と講師の方の 立場が逆だったら、 つまり、
 
 講師の方が  「パーソナリティ障害」 という言葉を使い、
 
 受講生の僕が  「人格障害でもいい」 と言ったしたら、
 
 他の受講生の人たちは 講師の言うことを信じて、
 
 僕を差別表現をする奴だと 思うことでしょう。
 
 そのように 影響力のある立場の人だからこそ、
 
 正しい認識で 的確な言葉を広めてほしいのです。
 
(続く)
 


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