「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

交渉の仕方 (2)

2017年05月13日 19時41分42秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
 実際の交渉では、 お互いが順番に 解決策を提供しましょう。
 
 いくつかの代替案を提供したら、 (合意に至らないときは) 妥協案を見つけます。
 
 典型的な妥協案を紹介します。
 
・ 私が分けて、 あなたが選ぶ。
 
  複数の美術品を 一人がふたつに分け、 他方が選ぶ。
 
・ 順番に行なう。
 
  休暇に 山へ行くのと海へ行くのを、 代わる代わる順番に行なう。
 
・ 両方のことを行ない、 全てを叶える。
 
  両者の要求を同時に叶える。
 
・ 試用期間。
 
  一定の期間だけ ひとつの解決策を試し、 有効でないときは再検討する。
 
・ 私が行なうときは私のやり方、 あなたが行なうときはあなたのやり方。
 
・ お返し。
 
  一方が風呂の掃除をし、 他方が掃除機をかける。
 
・ 私の願望の一部と、 あなたの願望の一部と。
 
・ 差異を半分にする。
 
  金額や時間の交渉に有効。
 
※ 練習9-7 交渉のやり方
 
 最近あった3つの対立を 思い出してください。
 
 それぞれの対立に対して、 上記の妥協案の2つを試し、
 
 それらをどのように実行するか 具体的に説明しましょう。
 
対立 ___________________________________
 
妥協案a._________________________________
 
   b._________________________________
 
対立 ___________________________________
 
妥協案a._________________________________
 
   b._________________________________
 
対立 ___________________________________
 
妥協案a._________________________________
 
   b._________________________________
 
 柔軟性を維持することが不可欠です。
 頑固な姿勢は交渉を困難にします。
 期待しなかった解決策にもオープンになりましょう。
 望む何かを得るために、 何かを諦めることも覚悟してください。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]