monologue
夜明けに向けて
 



<夏休み昔話料理講座第三回>
  献立「さるかに合戦」

 今回は「さるかに合戦」をまな板に乗せよう。
だいたいのあらすじは以下のようなもの。

 おにぎりを持っている蟹に猿が柿の種との交換を迫る。蟹は交換した柿の種を植えて「早く芽をだせ柿の種、出さなきゃ鋏でちょん切るぞ」と歌うと柿がなるが柿が取れない蟹の代わりに猿が木に登り青くて硬い柿の実を蟹に投げつけると蟹は子を産んで死んでしまう。子蟹達は仲間の栗、臼、蜂、牛糞と図って、栗は囲炉裏の中に、蜂は水桶の中に、牛糞は土間に、臼は屋根に隠れる。やがて猿が囲炉裏で身体を暖めると栗がはじけて水で冷やすとき蜂に刺され、牛糞に滑りころげると、屋根から臼が落ちてきて猿は潰れる。
牛糞はきたないので登場しなかったりクリではなく卵が登場して爆発したり牛糞の代わりに昆布に滑るなど様々なバージョンがある。

 さてこの中に盛られた象徴を材料として並べる。
「蟹に猿、おにぎり、柿の種、栗、臼、蜂、牛糞。」
これは申し訳ないが料理するまでもなくお湯をかけて三分間待てばできあがってしまうインスタントラーメンのようではないか。ではお湯をかけて三分間待とう。するとこれらの材料からできあがったのは出雲と日向の闇の歴史。

 「蟹」とは解字すればわかるように「虫」を解けばそれは竜蛇で海洋民である竜蛇族の出雲。出雲の象徴数は八、頭領であったスサノオは牛頭天王というように方角は丑、、その子ニギハヤヒの象徴数は九。日向の象徴数は三で方角は申、それでこの話の「猿」とは申で日向族を示唆している。「おにぎり」とは「鬼剪り」で日向から見てスサノオは怖い鬼でその影響を切ってしまいたい存在だった。「柿」とは市の木で数霊一のカイのこと。

スサノオが植えたカイの種(シュ)すなわち主が立派に育って実(数霊三)をつけると日向族が奪ってしまった。仇討ちをする子蟹(ニギハヤヒ)の仲間は栗(九理)、臼(キュウ)、蜂(八)牛、糞(九祖)とすべて出雲族の象徴で統一されている。クリではなく卵が爆発したり牛糞の代わりに昆布に滑るのでは裏の意味が不明になってしまう。

「さるかに合戦」はただの仇討ちものと思ってだれでも簡単に色々と違うバージョンを考えそうな話しだが創作過程ではかなり慎重に登場する物を設定してわかるものにだけ伝わるように制作されたようだ。今回の料理は三分間クッキングのようだったけれどお口に合っただろうか…。
fumio

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