monologue
夜明けに向けて
 



 それからわたしは自然にアルバム「カリフォルニア・サンシャイン」の製作に入ってゆくのだがその頃、音楽以外になにをしていたかをここで述べておくと、趣味は将棋でロサンジェルスの将棋クラブの回り持ちの会長をしていた。そして ひのもと文庫 という日本書籍図書館の読書会のリーダーを務めていた。べつにやることは海外にいてもどこにいてもあまり変わらない。感覚的には銀河系、太陽圏、地球、日本国、アメリカ県、ロサンジェルス市で生活しているようなものである。イリノイ州シカゴから始まる国道ルート66は2000マイル以上を走りサンタモニカの埠頭で終わるが巨人になってそのまま進めば日本の太平洋岸に上陸する。ルート66の隠れた目的地は日本なのだ。そうそのコードナンバーは666。そして「カリフォルニア・サンシャイン」とは日本から見れば昇る朝日のことなのである。同じ太陽を人は自身の位置によって夕日と見て涙を流したり旭と見て希望に燃えたりそれぞれに意味を見いだそうとするのである。
fumio

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