monologue
夜明けに向けて
 



今年の夏はネット上の青空図書館でロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」全10巻と後記まで3ヶ月ほどかかって読み終えた。すごい大作だった。第1次世界大戦勃発前の頃の時代の空気を感じた。戦争には憎悪が必要という考えに心を揺さぶられた。そうなのだ。憎しみもなく人は殺し合えない。国会で中国脅威論を展開すればべつになんとも思っていなかった人も腹が立つ。軍備を整えてやっつけなければと思う。憎悪の薪を積み上げておけばいつかだれかがアクシデントでも火をつければ戦争に発展する。だから安保法制が必要という。戦争を避ける一番の方法は憎悪を取り除くことではないのか。文化でも経済でも結びつきを強めて互いに必要な関係になればだれかが火を点けても燃え上がる憎悪の薪がないのですぐ鎮火してしまう。いくら好戦的政治家が戦争を叫んでも民衆は白けてあきれるだけだろう。そんなことを「ジャン・クリストフ」に気付かされた。

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