monologue
夜明けに向けて
 




             〔エピローグ〕
       地には這いずりまわる者の音が満ち、
       天には炎が満ちる。
       オメガはアルファであり、点であり線であることを
       その黄金の火柱の中に、人々は見いだすだろう。
       自分たちの望み、願うものがこの中にあるのかを
       翼を切り取られた者たちは、考えるだろう。
       火を吹く楕円には解答は無い。
       線を描く卵にも、解答は無い。
       解答は地を這う者の中にある。
       現実と呼んでいる夢の中から、砂金を探すように目を凝らし
       耳を澄まし、声を大にして探せ。
       これより先に舟を見つける手だては無い。

「赤い月の形としての物語」より

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 この預言詩のエピローグを締めくくる一行は「これより先に舟を見つける手だては無い。」ということばだが「舟」とはなんだろうか。
それは地球生物を絶滅から救うノアの方舟のような助け舟。「地を這う者」とはアダムとイヴに知恵を授けた蛇の精で日本では「大物主」でありかれの与えた知恵により自立する人類を示唆している。人類はいつまでも地を這ったままではなく自立し原発その他の災害から世界を救う舟をあらゆる方法を駆使して見付けるのである。
fumio

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