monologue
夜明けに向けて
 



さあ、宇士多加禮許呂呂岐弖(此十字以音)から先に進もう。
すると
「於頭者大雷居、
於胸者火雷居、
於腹者黒雷居、
於陰者拆雷居、
於左手者若雷居、
於右手者土雷居、
於左足者鳴雷居、
於右足者伏雷居、
并八雷神成居。」
と彼岸を司る八をトーテム数とする出雲一族の名が雷として並んでいる。
日向族のイザナギは身の縮む思いだっただろう。
妻は出雲に馴染んで帰れないというしなんとかわいそうなことか。

「於是伊邪那岐命、見畏而逃還之時、」
イザナギが出雲の一族と対面して畏まって恐縮して絶望し逃げ帰るように退散する時、
「其妹伊邪那美命、言「令見辱吾、即遣豫母都志許賣(此六字以音)令追」。」
「辱」はかたじけなく感謝する意味で、その愛妻イザナミは、会いに来てくれてうれしいと感謝して豫母都志許賣すなわち出雲の後継者、スセリヒメを追わせて見送らせた。
スセリヒメの豫母都志許賣という名については「根の國訪問」 を参照していただきたい。
ここから先は盛大な見送りの場面が語られるのだが化け物に追われるようなホラー話しととられている。
よく読めばわかるが愛妻との身を裂くような辛い別れの場面なのである。
それはそれとして主題は「櫛」なので肝心の櫛がまた出てくる部分をみよう。
「猶追、亦刺其右御美豆良之湯津津間櫛引闕而投棄、乃生笋。」
と今度は帰りであるから予想通り右の御美豆良の湯津津間櫛を使用することになる。
右の湯津津間櫛を投げると「乃」の字でわかるように右(水気)回転して「笋」がなったという。
この笋は筍と同字でタケノコのことではなく楽器の鐘や磬(けい)をかける横木のことなのである。
つまり出口に横木をかけて閉めたのだ。右の湯津津間櫛を投棄てることがログオフのコードだったのである。
入るときは左の湯津津間櫛に火をつけ左回転で開き閉じるときは右の湯津津間櫛を投げて右回転で横木が出て閉まる仕組みだった。
fumio


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )