北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「ボケずに元気に80歳~名医が明かすその秘訣(新見正則著・新潮文庫2017刊/2014版の文庫化)」を読んだ。新見正則(にいみまさのり1959生れ)氏は、慶応大学(医学部)卒、オックスフォード大学で移植免疫学を学ぶ。専門は血管外科/消化器外科。セカンドオピニオン/漢方医としても活動し、2013“イグノーベル医学賞”を受賞した。現在は、帝京大学付属病院/愛誠病院で患者を診ている。-------
この本の目次は次の通り。“ボケずに元気な80歳の実例に学ぶ(抗ガン剤拒否で元気/100歳の秘訣は貧乏な食事/タバコ吸っても肉食でも元気/ご主人の介護が長生きの秘訣/枯れるように/手術をするべきかどうか/何が正しいか分からない/医学は長生きを目指してきたが/死の前にある認知症/生きてるって何だろう)”、“ボケずに元気でいるために病院とどう付き合うか(近所の医院か大学病院か/専門化細分化の弊害/漢方はラムネと思って/70歳過ぎたらガンの手術はするな/老人の肺炎をこわがるな/食欲が落ちたら無理しない/ピンピンコロリを望むなら薬に頼るな)”、“ボケずに元気のために知っておくと損しないこと(そもそも人はいろいろ/コレステロール値にだまされるな/肥満判定の不可解/高血圧基準と市場原理/マイナスイメージの臨床研究は表に出ない/人間ドックを受ける医療従事者が少ないわけ/メタボ診断が患者を増やす/医療は科学ではない/死なない感染症には罹った方が良い)”、“科学的な根拠を疑え/賢い患者になるために(実験結果と因果関係を疑え/エビデンスのある医療とは/プラセボ効果でモルヒネ様物質が脳から出る)”、“50歳を過ぎたらボケないための療養法(ガンは細胞の老化/病気になるのも悪くない/年相応を受け入れる/本好きテレビ好きは要注意/歩かないのは危ない/ボケないでガンが理想/生きているのは運がいい証拠)”、“死ぬならボケずにガンがいい(ボケた母を囲んで/介護家族の複雑な本音)”、“解説/草野仁”------
新見正則氏は、賢かった母親が認知症になってしまって、さぞ母親は無念であったろうと思いやって、この本を書いたとのこと。遺伝的にも認知症発祥の可能性は高いが、少しでもそれを避ける努力をこれからしていこうと思っていると云うのだ。名医/新見正則氏が思いつく限りの秘訣を披露されているのだ。