奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1714)

2021-05-03 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「全条項分析/日米地位協定の真実(松竹伸幸著・集英社新書2021刊)」を読んだ。松竹伸幸(まつたけのぶゆき1955生れ)氏は、一橋大学(経済学部/社会学部)卒、外交/安全保障を専門としてジャーナリスト/編集者として活動している。------

この本の目次は次の通り。“前文/言葉の飾りを排して”、“軍隊構成員の定義/禍根を残した軍属の曖昧さ”、“基地の提供と返還/既得権益を確保したアメリカ”、“基地内外の管理/排他的権利は温存された”、“返還/原状回復/補償/全面改定を求めたが叶わず”、“出入りと移動/国内法適用の可能性があった”、“航空交通の協力/軍事優先で米軍が管制を実施”、“公益事業の利用/米軍に与えられた優先権”、“気象業務の提供/はねつけられた全文修正”、“米軍人の出入国/日本はコロナの検疫もできない”、“車両の免許と識別/一字一句変わらず”、“関税と税関検査/包括的な免除を付与”、“物品労務の調達/税を課されずに”、“国税と地方税の支払い/広範囲に免除した上に”、“特殊契約者/全条削除を求めたが叶わず”、“米軍公認の諸機関/自由な設置と免税と”、“日本国法令尊重義務/法令尊重と法令適用は異なる”、“刑事裁判権/NATO並みの建前と実態”、“民事請求権/不十分な救済の仕組み”、“外国為替管理/原則と特例と”、“軍票/不要になった規定をなぜ残すのか”、“軍事郵便局/郵政大臣の管理権は及ばず”、“在日米人の軍事訓練/一般市民を予備役に編入して”、“軍及び財産の安全措置/米軍の財産には捜査権も及ばず”、“経費の分担/特例が原則になっていいのか”、“合同委員会/組織の性格を明確にすべきだ”-------

松竹伸幸氏は、仕事柄、日米安保/日米地位協定を知らない日本人の多いことに驚き呆れ、簡単に分かる教科書的な書物を書こうと思われたのであるようだ。新聞報道などで断片的には知っているものの、沖縄など米軍基地のおかれた地域の問題が“普通ではない”との認識を持つまでには理解できていない。でもこの本を読めばその真実を突き付けられるのだ。

アメリカの属国状態を脱するのは、北朝鮮問題が解決するまで無理だということだけは、漸くにして分からせられた。情けない日本の実態なのだ。

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