奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1727)

2021-05-16 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「スーパーリッチ~世界を支配する新勢力(太田康夫著・ちくま新書2020刊)」を読んだ。太田康夫(おおたやすお1959生れ)氏は、1982東大卒、日経新聞入社、現在は同社/編集委員である。-------

この本の目次は次の通り。“超富裕層時代の到来(ビリオネアの素顔/GAFAの米国/伝統の欧州はファッションコングロマリット/アリババのジャックマー/世界一だった堤義明/トップはユニクロ創業者/サラリーマンミリオネアの増加/ビリオネア時代の意味/王侯貴族の今/国の金持ちからグローバル社会の金持ちに/富める者をより富ませる資本収益率の高さ)”、“スーパーリッチの新潮流(ミリオネアの急増/最も影響力があるチャイナリッチ/若く勢いのあるウーマンリッチ/主張を始めた女性富裕層ネットワーク/新しい価値観を持つミレニアルリッチ/躍動し始めたミレニアル富裕層/ミレニアルの環境志向)”、“作られる新貴族文化(富裕層はどんな日常を送っているのか/加州では普通の会社員生活/質素に暮らすスイスの投資家/共通の関心は末代の繁栄狙う教育投資/衣食住の新展開/寡占化進むファッション/ワインは投資対象に/高級住宅狂騒曲/超富裕層が握るアート市場/オリエント急行からプライベートジェットへ)”、“危うさはらむ新格差社会(表に出始めた新支配者/人民のエリートによる富裕層のための政府/傲慢さ増す富裕層/固定化する階層/ハリウッドが見始めた貧富の格差/新型コロナがあぶり出した分断/社会不安のリスク/上級市民への反発/問われる民主主義/行き過ぎた格差に警鐘)”、“目立ち過ぎた格差がもたらす新秩序の模索”-------

太田康夫氏は、一生涯に亘り新聞記者として取材/見聞してこられた世界の富豪の真実を歴史的視点を踏まえて淡々とこの本に書いておられる。共産主義ではモチベーションが湧いてこなくて困るのだが、資本主義では直ぐに経済格差が無視できないほどに広がる欠点がある。ではどうすれば良いのか、読者の皆さんに材料を揃えましたよと、太田康夫氏は、覚(さ)めておられるのだ。-------

ビリオネアは無理としても、頑張って“小金持ちのミリオネア(100万ドル長者/1億円長者)”を目指すのか、アメリカンドリームは封鎖しても民主的な修正資本主義を目指すのか、さあ選択せよと云うことのように感じた。この2択は究極に難しいのだ。

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