道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

No Man’s Land(在日フランス大使館・港区南麻布)

2009年12月17日 | 美術道楽
フランス大使館の旧館は,取り壊されてマンションになる予定です。
取り壊しの前にこの旧館において,現代アートの展示が行われています。
それがNo Man’s Landと呼ばれる美術展です。

そもそもフランス大使館はもともと飯田町(千代田区九段?。詳しくはわかりません。最初,飯田橋と書きましたが,飯田橋ではないようです。)にあったのですが,関東大震災で公邸が焼け落ちたため,現在の場所に移ったそうです。ここはもとは徳川伯爵家のお屋敷だったそうです。そして1957年にジョセフ・ベルモンが,今回取り壊される旧庁舎を設計したのだそうです。当時としては,ベルモン設計の旧庁舎は,モダンで簡素な画期的な様式だったそうです。

このフランス大使館旧館が一般に公開されるのは最初で最後の機会ということです。私もドイツ大使館の内部(ドイツ人外交官の勤務するエリア)には一度,入ったことがありますし,スイス大使公邸にもどういう訳かお招きにあずかる機会がありましたが,フランス大使館に行くのは初めてです。

ところで,肝心の展示なのですが,いっぺんにあまりにもたくさんのものを見たので実際のところは頭が十分に整理できなかったというのが実情です。映像作品,木の柵の内側で人の話し声がするのを外側から聞く作品,フランスの三色旗と日の丸を同時に表現した作品,和歌の三十一文字を乱数のようにでたらめに並べた文字で作り,プリンターでプリントアウトして廊下に散らかした作品など様々でした。
撮影した一部の作品を紹介します。

入り口からアートです。



廊下もアートです。



こんな作品は私のもっとも好みのタイプです。



昔の女子トイレまでアートになっていました。写真を撮っていても盗撮ではありません。ベルリン在住のアガット・ドゥ・バイヤンクールという人の作品です。



太閤秀吉好み?でしょうか。金ぴかです。



スポンサーさんのPeugeotの車も作品になっていました。



三菱地所+三井不動産の大規模な定期借地権の物件である広尾ガーデンフォレストに引き続き,野村不動産も広尾にマンション建設です。旧館の跡地はプラウドのマンションになるようです。私には到底縁のない世界のことですが。



実は入り口を入ってすぐのところで,本体の企画展と別に芸大の学生さんの展覧会があり,最初,呼び込みのせいでそちらを本体と勘違いして丁寧に見てしまい,本体の企画展を見る頃には既に疲れてしまうというオトボケなこともしてしまいました。消化不良だったのでもう一度行きたいと思います。

それにしてもこれだけの規模の企画展を無料で開催するとは,さすがにPeugeot, Citroenといった車のメーカーやMichelin,Air Franceといった巨大なスポンサーが付いているだけのことがあります。野村不動産も実質的にはスポンサーに付いているのでしょうか?

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