道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

鳥獣戯画展(東京国立博物館)

2015年05月14日 | 美術道楽

トーハクに鳥獣戯画展を見に行きました。

鳥獣戯画は甲、乙、丙、丁の4巻構成で、もともとは京都市右京区の高山寺に伝わる絵巻物ですが、現在は甲・丙巻が東京国立博物館、乙・丁巻が京都国立博物館に寄託保管されております。

今回、鳥獣戯画4巻が、朝日新聞文化財団の助成を受けて、解体修理が行なわれたのを記念して公開されています。

 

ということで、スポンサーは“あの”朝日新聞文化財団です。

朝日新聞は、日本のことが大嫌いで、珊瑚の破壊でも戦争中の出来事でも原発事故でも長年にわたり記事を捏造して日本を貶め続け、最近は国内では相手にされなくなったので、海外の要人やメディアに働きかけて虚偽の事実を発信しようとしています(なお、捏造をするということは、対象事実についての検証を困難にするので、無責任に「その事実はなかった。」と言い張る者を利する結果にもなります。)。

その日本大嫌いな朝日新聞がどうして鳥獣戯画の修復に助成をしたのか、誠に不可思議です。鳥獣戯画展のオープニングでも朝日の社長が心にもなく「日本の素晴らしい文化」という発言をしていたそうで、このあまりのブラックユーモアには、もはや現実の出来事とすら感じることができず、もう笑うしかありません。

 

しかし、朝日新聞文化財団が助成したとしても鳥獣戯画が貴重であることに変わりはないので、出かけて参りました。

 

閑話休題。

今回の企画展は、前期と後期で展示替えがあります。前期で甲、乙、丙、丁の各前半部分を、後期で各後半部分を展示するようになっています。

どうせなら、前期で甲と乙、後期で丙と丁それぞれ全部見せてくれればよいのですが、そんなことをすれば甲巻公開の時期にしか人は来ないので、トーハクとしては今回のような分け方は、経済合理性を考えれば当然かと思います。これなら、全部実物を見たい人は前期、後期とも来ざるを得ません。

 

私は、5月初めに前期の方にまず出かけました。

乙、丙、丁の各巻はそれほど待たずに見られましたが、甲巻は待ちました。

それでいて、見始めると半分しか本物の展示はないので、あっという間に終わります。

甲巻前半はウサギが泳いでいるところから始まり、ウサギとカエルの弓の練習、ウサギが荷物を運んでいるところあたりで終わりです。乙巻前半のワンちゃん達の絵も気に入りました。

我々の仲間、つまりねずみ達が甲巻に登場するのは後期です(前期中、後半部分は模写が展示されていますが、ねずみ達が出ている部分を見た鑑賞者からは、ねずみはどうして隠れているんだろう、猫が怖いのかななどとの声もあり、ねずみも注目されていました。)。

ということで、後半に相方ねずみと一緒に見に行きたいと思っています。

 

他に鳥獣戯画断簡の中には、後姿で描かれたねずみもありました。相方ねずみからは、こちらのねずみは背中が逆三角形になっているという指摘を受けましたので、なで肩の道楽ねずみとしてはスポーツクラブで筋トレの必要を感じております。

 

鳥獣戯画展は、鳥獣戯画だけがあるのではなく、高山寺ゆかりのものも展示しており、その中の国宝《華厳宗祖師絵伝》も興味深く見ました。

 

高山寺のある栂尾山は、高雄(高尾)(神護寺)、槇ノ尾(西明寺)とともに三尾と呼ばれ、京都の紅葉の名所でもあります。JRバスで随分と揺られて出かけた記憶があり、懐かしくなりました。いつかまた三尾にも出かけてみたいものです。

 

 

こちらは以前にも紹介した常設展中の模写(t鳥獣戯画展では後期展示予定の部分)