Zooey's Diary

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「犬になっちゃう子もいます。ワンって…」

2016年01月17日 | 社会

パフィン(この写真はWikipedeiaから)

昨日取り上げた「ラオスにいったい何があるというんですか?」の中の、
アイスランド紀行のうちに、心に残った部分がありました。
そこにはパフィンという鳥がいるのだそうです。
人口30万人のアイスランドに、なんと600万羽のパフィンがいるのですと。
面白いのは、その子離れの仕方。

”パフィンの親は、子供をある程度育ててしまうと、「あとはもう自分でやってね」
という感じで、さっさと海に飛び立ってしまう。
あとにはまだ世間がよくわかっていない子供たちだけが取り残される。
子供たちはある朝目が覚めると、自分が親に見放されていることに気づく。
もう誰も餌を運んで来てはくれない。
しばらくの間は「ご飯まだかなあ」とじっと待ってるのだが、いつまでたっても
親は戻って来ないし、お腹はどんどん減って来るし、切羽詰まって巣穴から出てきて、
本能の導くままに羽を動かして、海に出て行って、自分で餌をとることになる。
うまく餌を取れなかった子パフィンはそのまま死んでいく。(中略)
人間だとこうはいかないですね。
親に捨てられたりすると、たとえうまく生き延びても、それがトラウマになって、
あとの人生に差し支えたりするだろう。”

以前、アホウドリも同じような子離れをするという話を何かで読んだことがあります。
こうした鳥類は、そういう子離れの仕方が普通なのかしら?
動物だからと言ってしまえばそれだけだけど、人間ではとてもこうは行かないだろうなあ…

最近朝日新聞で、子どもの虐待についての記事を連載していましたが
親に虐待された子は、記憶が飛んだり、別の人格になってしまったりすることがあるのだそうです。
つらい経験を切り離すためで、解離性障害と呼ばれるのだと。
「犬になっちゃう子もいます。ワンって…」
という、心療内科の医師の言葉が。
虐待を受けて育った子供が、自分の子供を虐待するという虐待の連鎖が
何代にもわたって続くこともあると。
そういった子供たちを引き取って愛情たっぷりに育てようとしても
言葉もまだ話せないような幼児が、新しい絨毯の上にオシッコをしたりという嫌がらせを
散々繰り返すこともあるのだそうです。
それは養親の愛情を確かめようとしているのだと。

ネグレクト(育児放棄)も虐待の一種です。
親に捨てられるって、そんなつらいことないよねえ…
パフィンの親はある程度子供を育て上げたから飛び立ってしまうのだろうけど、
人間は、そうであっても、とてもこんな簡単にはいかないでしょうね。
コメント (2)
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