Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

美の殿堂は巨大な迷路だった

2012年08月18日 | パリ旅行2012
地方から東京の大学に入って初めての夏休みを迎える頃、
その過ごし方について級友の一人が言った言葉に驚いたものです。
「パリのアパルトマンをひと月借りて、ルーブルに通うわ」
1ドルが240円で、格安航空券なんてまだまだなかったあの頃。
尋常じゃない金持ちの子弟がたまにいる学校だということは知っていましたが
この発言は、地方出の18歳を驚かせるに十分なものだったのでした。

 

それから季節は巡って幾歳月。
海外旅行は庶民のものとなり、私もようやく美の殿堂に。
近年「ダ・ヴィンチ・コード」(私は映画よりも本の方が面白かった)に
ルーブル美術館が出てきたのは記憶に新しいところです。
しかし、でかい…
ロンドンの大英博物館も、NYのメトロポリタン美術館も大きいと思ったけど
ここはその比じゃないなあ。
さすが元々はパリの街を守護するための要塞であり、その後はフランス王家の宮殿で
あっただけのことはあります。
方向音痴の人間にとっては、あちこち回っているうちに現在位置が分からなくなり、
一生抜け出せないのじゃないかと危惧させる巨大な迷路の様でもありますが…

 

美術の教科書に載っていたような名作が右にも左にもごろごろあり、
あまりにもお宝が多すぎて、ありがたみが薄れるような。
サモトラケのニケ、ミロのヴィーナス、ナポレオンの戴冠、モナリザ、民衆を導く自由の女神…
じっくり観ようと思ったら、確かにひと月くらい要るかもしれません。
写真撮影も自由なので、最初のうちは喜んで撮っておりましたが
途中でやめました。
だってきりがないんだもの。

 

そして、ここのトイレがお粗末なことは前にも書いたとおり。
私が入った個室の一つは鍵が壊れており、一つは便座がありませんでした。
質が悪いだけでなく、数も少ないので
たまたま見つけた時に入っておかないと大変なことになります。



うっとりするほど美しい芸術品の数々と
質も量も不満足なトイレの実態。
何やらパリの街を象徴するようだと言ったら言い過ぎでしょうか…
コメント (8)
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