昨日に続いてベートーベンです。往きに第6番、第7番を読み聴き、帰りに第8番、第9番を読み聴きしました。個人的には7番が一番好きなのですが、8番もなかなか好きです。時節柄第九ということなのですが、第九好き(特に年末の)は日本だけの現象で、ベートーベンには9番と同じ頃に作られたミサ・ソレムニスというミサ曲があって、相当のクラシックファンでないと聴かない曲なのですが、世界的にはミサ・ソレムニスと第九の演奏される頻度は同じで、九つの交響曲の中では一番演奏頻度が低いのだそうです。ところで、この本の著者金聖響は若手指揮者なのですが、解説本としてもとても若い感覚と視点で書かれていると思いますね。ビートルズやストーンズが出てくるのはともかくジミ・ヘンドリックスに弾かせてみたいなんてのは、ちょっと古いロックファンでないと知らない名前で、クラシックオンリーの人が読んでもわからない点があるかもしれません。が、そこがこの本のいいところです。
「ベートーベンの交響曲」金聖響、玉木正之 講談社現代新書
「ベートーベンの交響曲」金聖響、玉木正之 講談社現代新書