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餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

リアルを継ぐ者たち

2017-09-26 22:32:05 | アート・文化

「リアルのゆくえ」と映画「ドント・ルック・バック」を見て来ました。

「リアル-」高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの。日本の洋画の歴史って高橋由一に始まるのですが、岡倉天心のいけずのせいで広まらなかったのですよね。後の黒田清輝の外光派が広まり主流となり明治の洋画家は古くさいと忘れ去られたのですが、北方ルネサンスに影響を受けた岸田劉生がクラッシックの美を目指し卓越した描写力で写実を極めました。高橋由一も岸田劉生も好きですが、五姓田義松、高島野十郎、磯江毅、野田弘志、犬塚勉とくれば見に行くしかないじゃないですか。なんですかこの豪華メンバーは。日本で突然写実に目覚めた人ってとにかく鮭を書き始めるのかな。高橋由一の鮭と磯江毅の鮭が並んでいるのが豪華でした。うるうる。長谷川潾二郎の「猫」の絵の具が薄いのが意外でした。厚塗りで毛描きしていると思ったので。

「ドント-」この間ボブ・ディランの映画を見たので少しはわかるぞと見てみました。1965年の英国コンサートを追ったドキュメンタリー映画です。音楽がたくさん出ていて歌が好きな人にはこちらのほうがいいかも。この間のは証言集なのでその時代とその曲の影響と本人の変遷がわかって、知らない人間にはわかりやすかったです。これはよくわからないけどすごい人が出ていたのでしょうね。

吉田しく「思い出読みの憶絵さん」読了。

古物店「橿原」の店員海原憶絵は物の記憶が読めます。ニートの宮城翔太郎は近所のこの店に求人広告が出ていたので近いし暇そうだからとアルバイトに入ります。憶絵とは高校の時の同級生。まったりとした日々が続きます。優しい記憶の話なのでいいなあと。いや厳しいのもありましたが。眼帯少女ものかも。


どんどん継いでよね

2017-09-24 23:35:42 | アート・文化

「ぼくらが日本を継いでいく -琳派・若冲・アニメ-」と「ENDLESS SHOCK」を見て来ました。

「ぼくら-」2015年に京都国際マンガミュージアムで行われた「琳派オマージュ展」をスケールアップして開催。日本文化を若者に継承して欲しいという思いのもと細見美術館所蔵の琳派や若冲の作品などと漫画やアニメのキャラクターとのコラボです。なんでこんなに合うんだろうというくらい、アニメが日本画にとけ込んでいます。富士山図の上空を鉄腕アトムが飛び、朝日輝く金の海を火の鳥が飛び、軒端の梅の下でリラックマが団子を持ち上げ、若冲の鶏に初音ミクが寄り添います。面白いし、描画方法が似ているのね。

昨日美容師さんに勧められた10分モンブランを食べに行ってみました。平日でも行列が出来ると聞いていたのですが、そんなに並んでいないと思って並びました。甘かった。1時間15分。モンブランは中のメレンゲがサクサクで時間が経つとしっとりして来ます。賞味期限が10分間のモンブランです。人が少なくなった頃来よう。

「ENDLESS-」2回目ですが動きが早くなっているような。でも何だかすっきりしています。次々改良しているのね。ダンスがパワー系だし、よく体力が続くなぁと驚きです。

麻耶雄嵩/山口雅也/我孫子武丸/有栖川有栖/法月綸太郎/歌野晶午/綾辻行人「7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー」読了。

麻耶さん、一人銘探偵が混じっているぞ。この探偵と知り合いにはなりたくないです。

山口さん、落語と思ったら論理パズルで歴史物に。すごいぞ。

我孫子さん、木崎さん何回死んでいるんでしょう。

有栖川さん、相変わらずつぶし方が丁寧です。

法月さん、やはりお父さんが素敵。

歌野さん、虚構と現実の境目がわからなくなります。

綾辻さん、島田潔さんでも中村青司さんでも明日香井兄弟でも見崎鳴でももちろん大歓迎ですが、これは卑怯だ。ノンフィクションならぜひ書いて欲しいです。


未曾有の好景気来る

2017-09-23 22:18:29 | 映画

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」と「今森光彦 自然と暮らす切り絵の世界 -里山のアトリエで生まれる命たち-」に行って来ました。

「ナミヤ-」群像劇だったのですね。雑貨屋さんに相談した人々がバラバラに語られるのですが、徐々にそれらの行方がつながっていきます。あれっ、これはこの人だったのかとか、この人がこうなったのかとか。で最後ぐるっと回っている感じです。いい話や。ほろり。

「今森-」講座そのものが無くなってしまったので今は全然していませんが、切り絵の講座を受けたことがあります。切り絵にははさみ派とカッター派に別れるようで。私はカッター派でしたが、この方はハサミ派。ハサミって間を抜くのがしんどいよねと思ったら、意外とザクザク大胆に切り込みが入っていました。入れていいんだ。白黒の時はいいのですがカラーにしたらもう大変。ここはこの色にしたい、ここはこの色とどんどん色数が増えて来ます。ユザワヤに行っては色紙を見て悩んでいました。使わない紙が増える増える。お風呂に入ると切れ端が浮くし。この方は写真家でもあります。ここはこの色にしたいとか悩んだろうなと。しかも立体昆虫切り絵の数々も。標本になっていました。大変だぁ。