「神戸港コレクション -よみがえった戦後風景-」と映画「動いている庭」を見て来ました。
「神戸-」地元民でもないので昔の神戸を見てもノスタルジーはわかないだろうと思っていましたが、結構いい。文字だけではわからない情報が入って来ます。すごいのは半世紀以上行方がわからなかった川西英の「新神戸百景」が2016年5月に発見され神戸市に寄贈されたとのこと。今回はその原画を見ることができました。川西英さんの絵好きなんです。しかし原画って当時は版下ぐらいにしか扱われていなかったのでしょうか。ほとんど加筆がされていますし、紙を貼って描き直してあります。電線が消されたり鉄塔がたされたり、電車がまるごと新型になっていたりします。それはそれでいいのですが、元の絵も残して欲しいなと。描き直しはやはり大変だったのね。最後のあたりに西田眞人さんの震災のときのスケッチがあったりしてこれはうわーっと。これは生々しく感じました。結構焼き付いているものなのね。
「動いている庭」フランスの庭師ジル・クレマンのドキュメンタリーです。この方の作る庭は庭のような気がしません。その辺の山道に入った感じ。フランスなのに。出来るだけ合わせて逆らわない庭だそうで。最初に種はまくけどその後は植物や来る鳥や動物に任せると。植物が勝手に変わっていきます。全くの無作為でもないんですけど。道もあるし広場もある。枯れた花は摘む。残したい植物を枯らすものは抜く。でも庭は変わっていきます。講演会でジルさんが日本に来ているシーンもたくさんありました。日本庭園にも似ていますが日本庭園は型を守るのですよね。むしろ手入れが行き届いている。京都でおでんを食べている時こんにゃくやごぼうを食べるのに驚いていました。ふふふ、これも多様性よね。