餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

端から忘れる

2010-07-12 23:32:05 | 学問
先月の13日に行った「彩 ~鶴澤派から応挙まで~」、応挙と同時代の鶴澤派に注目した展覧会でした。中国のおじいさんの絵が多いと書いていましたが、ちょっと考え違いをしていたようです。てっきり応挙がその画題を気に入ってよく描いていると思っていたのですが、鶴澤派の画家の絵にも多い。どの絵だったかの解説に当時人気の画題で注文も多かったとありました。当たり前のようですが欲しい人が多かったのでそういう絵が多かったのね。
おじいさんが多かったのですが青年の絵もありました。「菊慈童」、菊の露のしたたりを飲んで長寿を保った話です。若いけど髪が延び放題ぼさぼさなのでイケメンかどうかはわかりませんが。ふうん、と思って見ただけですが、後で和菓子の本を読んでいたら「菊の露」と言うこの故事にならったお菓子がありました。一般的な知識として誰もが知っていた話らしいです。
また別の本を読んでいたら京の銘菓で「したたり」というお菓子がありました。棹ものの錦玉羹で琥珀色をしています。祇園祭の山鉾巡業がありますが、それはその鉾の一つ菊水鉾に献上する銘菓だそうで。能楽「菊慈童」で知られる、とありました。菊水鉾自体の由来に関係があったのですか。
昔祇園祭を見に行った時、一通り鉾や山の由来を見たはずなのにきれいに忘れていました。昔の人は教養があったのねとしみじみ。今や知識の分化が進み過ぎて隣で話している人の内容がわかりません。
祇園祭、今週末です。行かないけれどちょっとは教養を身につけたいと思う今日この頃。