今年初めてメジロと遭遇したのである。
早咲きの桜の枝で、咲き初めた桜花の蜜を吸っていた。
穏やかな日差しの中で、そのメジロは二羽の仲間とともに早い春を満喫しているようであった。

白く縁取られた目の周りは春を告げるかのように鮮明で、こちらもウキウキするようである。
二羽が戯れながら蜜を吸っている。
恋人同士でもあろうか?
楽しそうで、時々位置を変えたりして日差しを浴びているのである。
蜜はきっと甘いのであろう。

この朝、ぼくは何時ものように行きつけのカフェでアイス・オーレを頂きながら乗る電車の時間を調整していたのである。
テーブルには南天の赤い実を数粒。
それに、カリカリの乾燥し切ってポテト・チップス化した欅の一枝。
季節を目でおいながらカフェを楽しんだのであった。

やがて時間が来て、駅に降りるとき・・・のことである。
何気なくふっと見上げた視線の先に「檸檬」の実が鮮やかな黄色と紡錘形の形で生っているのである。
今まで気付くことも無く遣り過ごしていた風景に出合ったのである。
口中に唾液が溢れ、檸檬が網膜に残ったのであった。
出来るなら、あの檸檬を一果いただき、梶井基次郎のように書店の平積みの書籍の上にそっと置きたい!
そんな欲望が過(よぎ)ったのである。
そう出来るならば「高田 郁」さんの文庫本の上にでも置きたいものだ、と勝手に邪推しつつ打ち合わせの場所に出かけたのであった。
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荒野人
早咲きの桜の枝で、咲き初めた桜花の蜜を吸っていた。
穏やかな日差しの中で、そのメジロは二羽の仲間とともに早い春を満喫しているようであった。

白く縁取られた目の周りは春を告げるかのように鮮明で、こちらもウキウキするようである。
二羽が戯れながら蜜を吸っている。
恋人同士でもあろうか?
楽しそうで、時々位置を変えたりして日差しを浴びているのである。
蜜はきっと甘いのであろう。

この朝、ぼくは何時ものように行きつけのカフェでアイス・オーレを頂きながら乗る電車の時間を調整していたのである。
テーブルには南天の赤い実を数粒。
それに、カリカリの乾燥し切ってポテト・チップス化した欅の一枝。
季節を目でおいながらカフェを楽しんだのであった。

やがて時間が来て、駅に降りるとき・・・のことである。
何気なくふっと見上げた視線の先に「檸檬」の実が鮮やかな黄色と紡錘形の形で生っているのである。
今まで気付くことも無く遣り過ごしていた風景に出合ったのである。
口中に唾液が溢れ、檸檬が網膜に残ったのであった。
出来るなら、あの檸檬を一果いただき、梶井基次郎のように書店の平積みの書籍の上にそっと置きたい!
そんな欲望が過(よぎ)ったのである。
そう出来るならば「高田 郁」さんの文庫本の上にでも置きたいものだ、と勝手に邪推しつつ打ち合わせの場所に出かけたのであった。

荒野人
いやいや
梅にメジロだろう
ウグイスは
まず顔を出さない