エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

これまでの十年とこれからの十年に

2011年04月07日 | ポエム
かつて「十年一昔」と言われた時代があった。
いまは、瞬間瞬間が一つの時代である。

疾風怒涛の時代である。

ぼくは、何か感じたいとき空を見上げる。
雲は天才であって、意匠に富んでいる。

空は偉大なキャンパスである。







        きみのこれからの10年に


      失われた大地にきみが叫ぶ
      そのこだまが
      ぼくの耳にあえかな響きとなって届く
      失われた大地は
      地層の中に
      きみを包み込んでしまった
      失われた日々に
      きみが哀悼を捧げるとき

      ぼくはじっとして
      その過ぎ去ったきみの記憶の重さを抱え
      うずくまってしまった

      きみが失ったと思いこんだ季節は
      これからもきみを包み込んで
      抱きすくめてくれるのだ

      春の穏やかな色彩
      夏の弾ける時間
      秋の香しき佇まい
      冬の優しい温もり

      きみはなにも失わず
      ただ
      記憶の誤解を抱えて来ただけだ

      きみのこれからの10年は
      再生産するという
      能動的な
      アクティブな
      そして輝きに満ちた
      希望の10年になるのだ

      そうだとしても
      きみがあの鉄板の囲いの中へ
      消え入りそうな幻影が
      ぼくを捉え続ける
      ぼくは
      手をさし伸べるのだが
      きみはするりと
      抜けていってしまう
      きみは笑い
      口づけを投げかけてくる
      焦るぼくは
      焦るほど
      きみを見失ってしまうのだ
      今までの10年とこれからの10年の重みは
      きみとぼくとを分かち
      暗闇で
      舌を出して笑っているのかもしれないのだ







小松菜だって、こんなに綺麗な花をつけてくれる。
黄色、桜色・・・何時までたってもこのいろであって欲しいのである。

癒される色の代表選手である。





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                荒野人


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