平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「サイドストーリー」~バカな刑事たちだね~

2014年12月18日 | 推理・サスペンスドラマ
 何かを得れば何かを失うのが世の中の常。

 母親・小宮山佳枝(丘みつ子)は息子を守って、介護士の三塚奈々(まつながひろこ)を世間から叩かれるような女性にしてしまった。
 逆にネグレクトしていた息子の真実を明らかにしたことで、奈々の名誉は回復された。
 人生というのは奥が深い。
 人は何かを得て「よかった」と思っているが、見えない所で何かを失っている。

 <因果>というのもある。
 小宮山茂樹(吉満寛人)の介護のネグレクト。
 これがバレるのを怖れたことが、奈々が殺される原因になってしまった。
 茂樹にしてみれば、自分のしたことがまさか殺人に繋がるとは思っていなかっただろう。
 だから、ある意味、生きるというのは怖ろしい。
 自分のしたことが間接的に事件に繋がってしまうことがある。

 おバカな刑事たちのサイドストーリーはこんな感じ。
 伊丹(川原和久)はホステスをしていた店の客を犯人だと考えた。
 享(成宮寛貴)は、母親を虐待された恨みで、茂樹が奈々を殺したと推理。
 享は少しかすっていたが、佳枝に言わせれば、いずれも「バカな刑事だね~」ということになる。

 今回は、伏線や小道具の使い方が見事でしたね。
・カロリー過多なレシピを書いたノート→なのに佳枝は栄養不良。
・薬入れに使っていた煎餅の缶→奈々の実家の煎餅→佳枝は奈々からもらった物を大事にしていた。
・足のアザ→奈々の虐待によってつけられたもの?→実は……。
・テレビの刑事ドラマを見ての、佳枝の「バカな刑事だね~」発言。
 注意していなければ見逃してしまいそうなものだが、いずれも真相を示している。

 最後はネグレクトについて。
 介護放棄、放置は確かに茂樹の弱さなのだろうけど、行政は佳枝を施設に入れることは拒んでいたんでしょうね。
 介護ヘルパーを派遣しているから大丈夫だろうと考えていた。
 でも、現実には、外から見ているだけではわからない、さまざまな苦しみや問題がある。
 ラスト、佳枝が施設に入れたのだって、この事件が大きくマスコミに取り上げられたから。

 政治家や官僚や行政は、数字や表面的なことでしか物を見ませんが、現実はもっと複雑で厄介。
 理不尽で、どうにもならなくて悲惨ですらある。
 そして、人は、こうした他人の生活について想像することがなかなか出来ない。

 ドラマや小説は、現実に対する想像力を養ってくれるんですね。

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悲報! 安倍首相、キャスターの質問にイヤホンを外して、キレまくる(笑) 映像あり

2014年12月16日 | 事件・出来事
 今話題の、選挙特番での安倍首相とニュースゼロの村尾キャスターとのやりとり。

 安倍首相、自分に都合の悪い質問にはイヤホンをはずして、聞かれてもいない自分の主張をしゃべりまくり、「村尾さんのように批判しているだけでは何も変わらないわけです」とキレる(笑)

 まわりの出演者は、ポカ~ン。
 桐谷美玲ちゃんも唖然……。
 美玲ちゃんを困らせるな!

 笑劇の映像はこちら

 12月16日、12時現在、YouTubeの視聴数は68万!

 イヤホンを外すってことは、他人の話を聞かないってことだよね。
 しかも一度だけでなく二度も外している。
 自分の都合の悪いことには耳をふさぐ幼児性。

 安倍さんって、ほんと子供。
 ていうか、精神的におかしいんじゃないの?

 笑劇の映像はこちら

 号泣議員に匹敵する面白さ!

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「集団的自衛権の閣議決定は承認された」?~安倍晋三氏は本当に卑怯な男である

2014年12月16日 | 事件・出来事
 衆院選の翌日におこなわれた記者会見で、安倍晋三自民党総裁(←今は総理ではない)は次のように語った。

「集団的自衛権の閣議決定も国民に承認された」

 あれれ?
 今回の選挙は、消費税を18ヶ月先送りすることの是非を問う選挙ではなかったでしたっけ?
 記者会見の時、はっきりそう言っていましたよね。
 アメリカの大統領の言葉を引用して「税制こそ国民の信を問う重要な問題だ」と胸を張って言っていた。
 ところが……。

 確かに、あの記者会見では、集団的自衛権についても触れていた。
 だが、それは記者の質問に応えてもの。
 記者に質問されたから言及した。

 自民党のマニュフェストにも<集団的自衛権>の文字はひと言も書かれていない。
 書かれているのは<揺るぎない防衛体制の確立>という言葉のみ。

 つまり安倍氏は選挙中は論点を隠し、選挙に勝った瞬間に「承認された」と言い出した。

 安倍晋三氏は本当に卑怯な男である。

 国民が信任したのは、アベノミクスと称する金持ち優遇の経済政策だと思うけど。

 現在、自民党は、憲法改正に向けてプロジェクトチームを立ち上げようとしているらしい。
 二年後の参議院選挙では、堂々と『憲法を改正すること』を論点にして下さいね。

 以前、麻生太郎氏はこんなことを言っていましたし。
「民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。
 だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね

 ※池上彰さんの選挙特番(テレビ東京)より~『総理になってほしくない人』ランキング
 
 <思想に偏り><他人の意見を聞かない><パフォーマンス優先><嘘をつく>、これって安倍さんのことですよね?

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12/14 総選挙~共産躍進、沖縄勝利、次世代激減がうれしい! あとは野党再編だ!

2014年12月14日 | 事件・出来事
 今回の総選挙。
 まだ、最終的な議席数は出ていないが、プラス思考で考えてみる。

 共産党議席UP
 次世代の党激減

 これはめでたい。
 こういう所は民意は健全ですね。
 次世代のいかがわしさをしっかり見抜いている。
 ということは、自民党が同様のいかがわしさに走れば、必ずしっぺ返しが来るということ。

 沖縄の勝利もめでたい。
 反基地で沖縄はまとまった。
 つまり沖縄全土で反自民。
 こういう対抗地域があることで、これが火付けになって全国に拡がる可能性がある。

 共産党と沖縄。
 ともかく<平和勢力>が勝利したことは何といっても朗報。

 共産党以外の野党は真剣に野党再編をやって下さいよ。
 自民党に対抗する、中道左派の勢力をつくってほしい。
 中道のリベラル。
 自民党にその要素がなくなってしまった以上、現在、求められているのはここ。

 そして、
 ①自民党 ②反自民の野党再編勢力 ③共産党
 国会がこの三つ巴になれば、政治は面白くなる。
 反自民の野党再編勢力と共産党とは、反自民ということで共闘しやすいだろうし、公明党だって平和政策では自民と一枚岩ではない。

 さて、野党再編だが、民主党の中堅と維新の江田さん、それに元みんなの党の浅尾さんらが話し合って一本にまとめてほしい。
 渡辺喜美氏もいなくなったことだし、江田さんと浅尾さん、話がしやすいでしょう?
 小沢一郎さん、亀井静香さんもこれに尽力してほしい。
 彼らの老獪さは自民党に対抗するにはぜひ必要。
 とりあえず、性懲りもなく当選した小渕優子さんから攻めましょうか。まだ、全然説明責任を果たしていないですし。

 というわけで、今回の総選挙。
 僕はそんなに悲観していません。
 今後はアベノミクスの破綻を筆頭に、原発再稼働、集団的自衛権、TPPで、安倍内閣の支持率は急落するでしょうから。
 ここで安倍氏に降りられても困りますしね。
 きっちりアベノミクスの失敗の責任をとってもらわなくては。

 ここで唯一、危惧するのは、民主、維新が自民党寄りに行って大政翼賛会になってしまうことですが、まさかそんなバカなことはしませんよね。
 ここは野党として踏ん張ってほしい。

 ともかく今回は、次世代の党が激減してくれたことがすごく嬉しい。
 安倍さんが「責任野党」と褒め讃えるみんなの党などの自民党寄りの補完勢力が消えたことも朗報。
 あとは、大企業・金持ち寄りの政策しかしない安倍自民党の本質に庶民が気づけば、2年後は大きく変わっているはず。

 闘いはこれからだ。


※追記
 最終結果は
・自民 290(-3)
     291(-2)←無所属の当選者ひとりを入れるとこうなるらしい。
・公明  35(+4)

・民主  73 (+11)
・維新  41(-1)
・共産  21(+13)
・次世代  2(-17)
・生活   2(-3)
・社民   2(増減なし)
・その他   8

 与党の議席は前回とほとんど変わらず、共産躍進で、次世代壊滅。
 民主にはもう少し議席を伸ばしてほしかったけど、極右勢力や自民党寄りの政党が少なくなったことはよかったんじゃないでしょうか。

 安倍首相にしても、現状維持で、親派の補完勢力がいなくなったのですから大勝利とは言えないはず。
 むしろ、今後の国会の野党攻勢が強くなる。

※追記
 各新聞の伝え方
 読売、産経 「自民圧勝」
 朝日    「自公大勝」
 毎日    「自民は公示前の295議席に届かず」
 日経    「自公、選挙前に並ぶ」
 東京    「維持」

※追記
 よく見ると、沖縄だけでなく、山梨でも自民党は小選挙区ゼロの惨敗。
 次の選挙では、地方からこのような現象がどんどん起きるに違いない。
 アベノミクスは地方にまったく恩恵をもたらさないみたいですから。

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自民党パロディポスター(笑)~これでも自民党に入れますか?

2014年12月13日 | 事件・出来事
 公職選挙法で明日は活動できないので、本日が最終日。
 ネットで、自民党の選挙ポスターを揶揄したパロディ画像を見つけたのでUPします。

 とりゃあっ!

 

 

 

 

 これでも自民党に入れますか?
 安倍さんは自分に都合のいいことしか言わないんですよね。

 どーせ、自民党が勝つから投票に行っても仕方がないという方、
 自民党が300議席で勝つのと、240議席で勝つのとでは、今後の政治が大きく違ってきます。

 300議席で勝ったら、安倍政権はどんどん暴走するでしょう。
 格差もどんどん拡がります。

 誰に投票したらいいかわからない方は、こちらのサイトも参考にして下さい。
 さよなら安倍政権 自民党議員100人落選キャンペーン
 自分の選挙区をクリックすると、自民党議員に勝てそうな候補者を教えてくれます。

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安倍首相の<世界の中心で輝く国>とは何か?

2014年12月12日 | 事件・出来事
 安倍首相が言ったことで、ずっと引っ掛かっている言葉がある。
 今回の総選挙の出陣式で、自民党議員を前にして語った言葉だ。

「日本を世界の中心で輝く国にしましょう!」

 この人の発想は、まず「国」なんですよね。決して「国民」ではない。

 では、安倍氏の言う<世界の中心で輝く国>とは、どのような国なのだろうか?

 まずは、<ジャパン・アズ・ナンバーワン>と、かつて世界から賞賛された経済大国。
 でも、どうなんだろう?
 安倍氏が仕掛けているアベノミクスは、モノや技術を売って儲けるという形でなく、ほとんどギャンブルに近い、金融で儲けようとしている感じがする。
 ナンバーワンよりオンリーワンの成熟社会を目指した方がいいと思うのですが、どうでしょう?

 ふたつめは、軍事的に世界に貢献する国。
 アメリカとともに<世界の警察官>をやろうというわけだ。
 これが安倍氏が考える誇りある国。
 特定秘密保護法、集団的自衛権、積極的平和主義……、一連の安倍氏の政策はすべてここに帰結する。
 今回の総選挙で、安倍自民党が大勝利すれば、この流れは一気に加速するだろう。
 結果、自衛隊員が戦場で死に、攻撃された勢力からは恨まれ、テロなどに遭うことに。
 これでいいのか?

 三つめは、最悪のシナリオ。
 戦前の日本への回帰。
 大日本帝国の復活。
 まさか、こうなるとは思わないが、安倍氏の思想的バックボーンや自民党の憲法草案などを考えると、可能性はなきにしもあらずなんですよね。

 少なくとも、現在ある自由や基本的人権が大きく制約されていくことは確か。
 国家>国民
 国家が国民より優先する社会が来る。
 今後、安倍自民党が提出してくるであろう<共謀罪><非常事態法>などの法律がそれかな?

 沖縄の基地問題などにしても、今の強引な辺野古基地の工事の進め方を見ていると、
 安倍氏は「国のためには基地が必要なんだ。沖縄県民の意思(=国民)なんか二の次だ」と考えているに違いない。
 権力者にとっては、国民の意思や権利意識というのは、とても邪魔なもの。
 国家の名のもとに、自分の権力を自由に行使したいという誘惑に常に駆られている。

 というわけで、今回の選挙は未来の方向性を決める大事な選挙。

 国家より個人が大事という人は、反自民の候補に入れましょう。

 最後に、故・菅原文太さんの沖縄での基地問題に関するスピーチの一部を引用します。
「沖縄の風土も、本土の風土も、海も山も空気も風も、すべて国家のものではありません。そこに住んでいる人たちのものです」

 庶民は国家なんてものを、ほとんど意識せずに生きているんですね。
 意識するのは、オリンピックやワールドカップの時くらい。
 逆に「日本がーー」「日本がーー」とひんぱんに言うような時代は非常にヤバい。

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相棒 「幸運の行方」~下町の人情を描きたかったのでしょうが……

2014年12月11日 | 推理・サスペンスドラマ
 質店の久米健一(矢崎滋)はこんな人。

・貧乏大学生・平直哉(足立理)にどーでもいい質草でお金を工面。
・幼なじみの呉服店店主・小池信雄(斉木しげる)とはいつも喧嘩ばかり。
 そんな一方で、小池夫婦のことを気づかっている。

 人情味あふれる下町の人間を描きたかったんでしょうね。

 しかし、こんな疑問も抱いてしまう。

 大学生・平直哉は、盗みに入ることなんかせずに、素直に事情を話せばよかったのに。
 平と質店の久米の信頼関係ってそんなものだったのか?
 あるいは、事情を話さなくても、お金で預けた質草を買い戻せばいいだけの話。

 この点が引っ掛かって、最後まで楽しめなかった。

 あと気になったのは、久米のモノローグ。
<落ち着け、平君がこんなことをするなんて何か事情があるはずだ>
<待てよ、これってとてもまずい状況なんじゃ>
 ほとんど説明ぜりふで、実に興醒め。
 こんなことは芝居で表現できるはず。
『きょうは会社休みます』なら効果的だが、ミステリにモノローグは似合わない。


※追記
 袋の中にあったふたつのモノが事件を複雑にし、ふたつの事件(呉服店の収支が合わない事件も入れれば三つの事件)が一気に解決するというプロットは面白かった。
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ワロタwww 麻生副総理の現状認識~利益出してない企業は運が悪いか能力ない

2014年12月10日 | 事件・出来事
 テレビでも取り上げられていますが、麻生副総理がこんな発言。

「高齢者よりも子供を産まない人の方が問題。子供が少ないから皆が負担する事に」

「利益出してない企業は運が悪いか能力ない」

 麻生副総理および自民党幹部は、これらを言葉足らずだったと弁明しているようですが、おそらく本音でしょうね。
 そして、彼らは二世議員のおぼっちゃんで、大企業にべったりだから、庶民のことがわからない。

 まず、若い人が子供を産まないのは、経済的に不安定だから。
 そりゃあ、年収が低くて、雇用が非正規などで不安定ならば、結婚して子供をつくろうなどと思いませんよ。
 それを麻生氏はまったくわかっていない。
 この根本的な原因を理解していなければ、少子化の有効な政策など立てられないでしょうね。

 企業の景気が悪いのも、内需が冷え込んでいるから。
 物価が上がり、給料が上がらなければ、当然、財布のひもはきつくなる。
 結果、ものが売れず、企業の実績は悪化する。
 こんな簡単な理屈を、この人は財務大臣なのにわかっていないのか?

 現在の景気が悪いのは、現在の政府の<円安政策→物価UP>や<非正規を促進する労働政策→低賃金>のせいでしょう?

 何度も言いますが、自民党の政治は、金持ちのための政治です。
 これは麻生氏の生まれ育った環境や今回の<上から目線発言>を見れば、明らか。
 庶民はいい加減、気づいた方がいいと思います。

 今度の選挙で自民党を勝たせることは、格差社会を増大させること。
 富める人はもっと富み、貧しい人はもっと貧しくなる。

 ですから、生活が苦しい人は、反自民で投票しましょう。

 誰に投票していいかわからない方はこちらのサイトを参考にして下さい。
 『自民党議員100人落選キャンペーン』
 自分の選挙区をクリックすると、反自民で誰に投票したらいいかを教えてくれます。

 こんな記事も見つけた。
 大手旅行代理店JTBが公明党に入れるよう、社員に要請。
 その内部文章は、
〈国内研修会をはじめとした各種需要を頂戴している創価学会様より、支援政党である公明党への支援要請がJTBグループにあり、営業政策上の観点から各事業会社においても可能な範囲での協力を求められております〉
 レベル低すぎ!
 この理屈だと、たとえば共産党がJTBを使えば、共産党に投票しろということになる。
 投票は政策で判断しましょうね、JTBさん。

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ごめんね青春! 第9話~あんたが放火魔でも私はハートのつり革の伝説を信じます!

2014年12月09日 | 学園・青春ドラマ
 平助(錦戸亮)は、りさ(満島ひかり)に放火のことをついに告白。
 これって、キリスト教で言えば<懺悔>ですよね。
 自らの罪を語ることで救われる。
 浄化される。

 以下は、この作品のキリスト教的解釈。
 僕はキリスト教徒ではなく、本で読む程度でしかキリスト教を知らないので、間違っていたらご指摘下さい。

 この平助の告白に対し、りさは、まず激怒。
 これはキリスト教の前身、ユダヤ教の怒れる神。律法の旧約聖書の世界。

 次にりさは許す。
 いっしょに乗り越えていこうと語る。
 これはまさにイエス・キリストの考え方。
 共に苦しみを分かち合って生きていく<同行者>キリストの姿。

 今回は、「ごめんねウナギ」グッズを持つたくさんの人たちが描かれた。
 りさ、祐子(波瑠)、あまりん(森川葵)、三女校長(斉藤由貴)、平太(風間杜夫)……。
 「ごめんね」したってことは、皆、こころに<罪の意識>を抱えていたってこと。

 人は皆、<罪人>。

 「ごめんねウナギ」グッズのギャグにカムフラージュされているが、結構、深いことを語っていると思う。

 そして、人は皆、<罪人>であるから、<罪人>であるという点で共感し合えるし、許し合える。
 仏教で言えば『悪人正機』。

 だから平助もきっと許されるんでしょうね。
 誰もが「ごめんね」をした仲間だから。
 キリストも「あなた方の中で罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい」と言ったし。

 ところで僕は、平助の放火についてはオチがあると思ってる。
 キイぜりふは、ガールズバーで壁ドンした時の、三女の校長の言葉。
「礼拝堂の火事以来、タバコをやめているんです」
 オチは、女校長のタバコによる失火ってことなのかな~。

 最終回が楽しみです。

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軍師官兵衛 第49回「如水、最後の勝負」~水の流れでは、誰にも止められませぬ

2014年12月08日 | 大河ドラマ・時代劇
 官兵衛(岡田准一)の九州での戦いと関ヶ原前夜。
 見応えがありました。

 まず、官兵衛が九州で兵を挙げた時のそれぞれのリアクションが面白い。
 このことを「如水も徳川に味方した」と捉えた井伊直政(東幹久)に対し、家康(寺尾聰)はその裏を読み取って、
「如水め、油断ならぬ男だ。この機に乗じて何をしでかすか!」
 名将は名将を知る。

 後藤又兵衛(塚本高史)も「大殿は天下を狙っておられるのでは……」と状況判断。
 これに対し、長政(松坂桃李)は「それ以上、申すな」と官兵衛の真意を見抜いた様子。
 黒田は徳川殿に賭けた。黒田の当主はわしじゃ、と父親のしていることに否定的な見解も漏らした。
 長政は、何とか父親越えをしたいと思っているんでしょうね。
 父親のように自主独立の第三の道を歩まず、家康に臣従してついていくという自らの姿勢に劣等感を持っていたのかもしれない。
 又兵衛と長政の関係も少しぎくしゃく。
 又兵衛はどちらかというと、官兵衛寄りですからね。

 輿に乗った官兵衛が指揮をする姿も絵になる。
 この姿を見た敵兵は「黒田だー」「黒田が来たぞー」と逃げ惑う。
 敵にとっては官兵衛が戦場にいるだけで、脅威なんでしょうね。
 家康とともに官兵衛は激しい戦国時代の唯一の生き残り。
 軍事面で豊臣政権をつくった男。
 恐怖の存在にならないわけがない。

 食客・吉弘統幸(的場浩司)や他の黒田家家臣(たとえば小早川秀秋の所にいた隻眼の男)を描けなかったのは残念。
 これを描いていたら、もっと盛り上がっただろうに。
 死ぬ間際の吉弘統幸が「味噌汁は美味しかった」と史実で言ったかどうかはわかりませんが、味噌汁を飲むシーンが描かれていれば説得力があったのに、これでは陳腐なせりふになってしまう。

 さて、今回の最後はオープニングについて。
 やっと気づきましたが、あれはすべて<水>のイメージで、官兵衛の生涯を描いていたんでしょうね。

 前半の走る馬は、秀吉とともに天下取りをしていた頃の官兵衛。
 水でありながら、しっかりと馬の形をしている。
 水がしっかりと形をなしている。

 中盤では、馬の形ではなく、官兵衛は水の中に沈んでいる。
 これは不遇時代の官兵衛か?

 そして後半で流れる水。
 まさに如水。

 そしてラストは水の流れの中から浮き出る光。
 これは安寧や豊かさといった実りをもたらした官兵衛の生涯を総括しているのであろう。

 水は怒濤の力で軍馬にもなるし、大地に流れて実りももたらす。
 官兵衛はまさに如水、水だったんですね。

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