平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

青天を衝け 第33回「論語と算盤」~商売には倫理が必要! 三菱・岩崎弥太郎との対決始まる!

2021年11月02日 | 大河ドラマ・時代劇
 西南戦争の戦費  ~4200万
 明治政府の国家予算~4800万
 愚かな行為だ。
 このお金を殖産や技術開発などに使ったら、どんなに有効であったことか。
 一方、戦争でもうけるヤツがいる。
 岩崎弥太郎(中村芝翫)が率いる三菱だ。
 戦争は自国で起きなければ、儲かる最大の経済対策。

 一方、栄一(吉沢亮)は別の形で戦争をした。
 横浜の蚕卵紙。
 買い控えをして値崩れを狙った外国勢力に、蚕卵紙を燃やすという形で対抗した。
 郵便報知新聞も東京日日新聞もこれに協力。
「十年越しの横濱焼討ちだ!」と息巻く喜作(高良健吾)や惇忠(田辺誠一)。
 こういう戦争のやり方もあるんですね。
 そして伏線を回収した。

 大隈重信(大倉孝二)と栄一は奇妙な友情。
 小野組の不良債権処理をめぐって銀行検査(←半沢直樹か)。
 三井組は第一国立銀行を自分の傘下に取り込もうとするが、大隈は三井の要望を却下。
 そして栄一を頭取に抜擢して、大隈、いはく、
「おいが始めたんじゃ。しっかり立て直せ」
 大隈さん、自分を大蔵省でひとりぼっちにした(笑)栄一にムカついていたが、結局はこの対応。
 ふたりは絆で結ばれている。

 大久保利通(石丸幹二)とも奇妙な絆。
 横浜・蚕卵紙問題解決を栄一に委ねた時に
「おいを助けるのではなく国を助けると思って味方になってくれぬか?」
 劇中のせりふでも言っていたが、大久保は「経済オンチ」だったらしい。
 五代才助(ディーン・フジオカ)との碁のシーンといい、今回、大久保は自分の弱さを見せた。
 そして大久保利通暗殺……。
 作家は大久保が亡くなる前に、大久保利通という人物を掘り下げた。

 三野村利左衛門(イッセー尾形)も病で退場。
 イッセー尾形さん、いい味出してたな。
 国立第一銀行の件では栄一と対立していたが、経済人として認め合っていたふたり。
 利左衛門は亡くなる前に社会への警鐘を口にした。
「今は金中心の世の中になってしまった。私達は開けてはならない扉をあけてしまったのかもしれませんな」

 おそらく今後の対立図式はこうだろう。

・金儲け第一主義の岩崎弥太郎
・金儲けにも倫理が必要と考える「論語と算盤」の栄一

 栄一は、弱肉強食ではなく、皆がいっしょに栄える共存共栄の「合本主義」ですからね。
 岩崎弥太郎との対立は必須。
 2021年の日本社会は弱肉強食の新自由主義だが、栄一のような考え方を思い出すべきではないのかな?


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