浅井長政(大貫勇輔)の裏切り。
これを告げるために10里の道を走る阿月(伊東蒼)。
家康(松本潤)は長政の裏切りを予測するが、信長(岡田准一)に一蹴。
いいですね、このサスペンス。
視聴者は阿月が間に合うか、ハラハラする。
家康が言っていることが正しいのに、とヤキモキする。
阿月の走りには回想が挿入される。
子供時代のこと、父親に売られたこと、逃げ出して市(北川景子)に助けられたこと。
市の下での幸せな日々。金平糖の思い出。
走れ、阿月!
市、田鶴、葉、糸など、この作品は魅力的な女性が多い。
阿月には生きていてほしかったが、1回登場して退場するのが、今作の特徴のようだ。
家康パートは信長との罵り合い。
家康は長政の裏切りを進言して、
「逃げんか、阿呆、たわけ!」
信長は長政を信じているので、
「愉快な戯れ言ではないな。わが弟は義の男じゃ」
ふたりの会話はエスカレートして行き、
「義の男であるが故に裏切ることがあるかと」
「何が言いたい?」
「おぬしを信じられる者もおる!」
「お前もわしを信じられぬのか!?」
「お前の心のうちなどわかるものか!」
上手いですね、このやりとり。
長政の裏切りを描くだけでなく、
・信長が義昭(古田新太)を傀儡にして権力を持とうとしていること。
・信長の孤独。
・家康の信長への思い。
も同時に描いた。
それと、信長のことを敬遠している家康ですが、実は信長に心を寄せているんですね。
でなければ「阿呆、たわけ!」と言えない。
信長を信じ切れなくてもどかしいから「お前の心のうちなどわかるものか!」と叫んでしまう。
走る阿月。
口論する家康と信長。
感情がぶつかり合い、溢れていていいドラマでした。
そして秀吉(ムロツヨシ)。
金ケ崎退却で殿を命じられて「死んでしまう!」と泣き叫ぶ。
ここで家康が殿を務めなければ、今後、信長は家康を信じないだろう、と脅迫する。
こんな秀吉に対し、家康は「クズじゃな、お前は……!」
これに対し秀吉は「あなたのために言っているのじゃ」と反論。
クズな秀吉と頭のいい秀吉を同時に描いている。
この秀吉といい、前回の足利義昭といい、明智光秀(酒向芳)といい、
この作品の悪役たちはゲスが徹底していて、ある意味、心地いい。
そう言えば、今作の脚本・古沢良太さんはこういうクセのある人物を描くのが上手い脚本家さんだった。
これを告げるために10里の道を走る阿月(伊東蒼)。
家康(松本潤)は長政の裏切りを予測するが、信長(岡田准一)に一蹴。
いいですね、このサスペンス。
視聴者は阿月が間に合うか、ハラハラする。
家康が言っていることが正しいのに、とヤキモキする。
阿月の走りには回想が挿入される。
子供時代のこと、父親に売られたこと、逃げ出して市(北川景子)に助けられたこと。
市の下での幸せな日々。金平糖の思い出。
走れ、阿月!
市、田鶴、葉、糸など、この作品は魅力的な女性が多い。
阿月には生きていてほしかったが、1回登場して退場するのが、今作の特徴のようだ。
家康パートは信長との罵り合い。
家康は長政の裏切りを進言して、
「逃げんか、阿呆、たわけ!」
信長は長政を信じているので、
「愉快な戯れ言ではないな。わが弟は義の男じゃ」
ふたりの会話はエスカレートして行き、
「義の男であるが故に裏切ることがあるかと」
「何が言いたい?」
「おぬしを信じられる者もおる!」
「お前もわしを信じられぬのか!?」
「お前の心のうちなどわかるものか!」
上手いですね、このやりとり。
長政の裏切りを描くだけでなく、
・信長が義昭(古田新太)を傀儡にして権力を持とうとしていること。
・信長の孤独。
・家康の信長への思い。
も同時に描いた。
それと、信長のことを敬遠している家康ですが、実は信長に心を寄せているんですね。
でなければ「阿呆、たわけ!」と言えない。
信長を信じ切れなくてもどかしいから「お前の心のうちなどわかるものか!」と叫んでしまう。
走る阿月。
口論する家康と信長。
感情がぶつかり合い、溢れていていいドラマでした。
そして秀吉(ムロツヨシ)。
金ケ崎退却で殿を命じられて「死んでしまう!」と泣き叫ぶ。
ここで家康が殿を務めなければ、今後、信長は家康を信じないだろう、と脅迫する。
こんな秀吉に対し、家康は「クズじゃな、お前は……!」
これに対し秀吉は「あなたのために言っているのじゃ」と反論。
クズな秀吉と頭のいい秀吉を同時に描いている。
この秀吉といい、前回の足利義昭といい、明智光秀(酒向芳)といい、
この作品の悪役たちはゲスが徹底していて、ある意味、心地いい。
そう言えば、今作の脚本・古沢良太さんはこういうクセのある人物を描くのが上手い脚本家さんだった。
「金ヶ崎」と言えば、市から送られた両端を紐で括った小豆(あずき)袋を見て信長が長政の裏切りを知る、という俗説がパターン。
それに対して、本作では生身の侍女阿月(あずき)が命を捧げて急を告げる形でしたが、告げる相手は信長ではなく家康。
市が家康を慕っていたとするやや強引な設定と、前回「金平糖」絡みで殊更に阿月をクローズアップしていたのはこのためか、と思いました。
また「10里」(約40キロメートル)という距離は、マラトンの勝報を伝えた後、力尽きて息を引き取ったと言われるアテナイの伝令フィディピディスを連想させます。
さらに、「戦国時代を走る少女」といえば「アシガール」という作品もありましたね。
>阿月には生きていてほしかったが、1回登場して退場するのが、今作の特徴のようだ。
何となく、今作の基本的な作劇パターンが分かって来ました。
主人公家康をはじめ、瀬名、信長、秀吉、長政、市、信玄などといった普通「主要人物」と見える人物はむしろ「物語の外枠」を構成する脇役にしてしまい、各回ごとに実質的な主人公を立てているようです。
「瀬名救出」シリーズの主人公は服部半蔵、「三河一向一揆」シリーズの主人公は本多正信、「側室」はお葉、「掛川城」の主人公は氏真のように見えてむしろ糸がヒロイン。
回想シーンによって各回の実質的主人公の人物像を一気に肉付けする。
ただし、田鶴さんに限っては、なまじ過去回を引きずっていたためにあまり成功していなかったように思いましたが。
長政が信長を裏切った理由は、先週コウジさんも予想されたとおり朝倉家との絆に悩んだとするのが定番であり史実にも近いのだと思いますが、今作の長政は『麒麟』の光秀を思わせますね。
次回予告にも少し暗示されていましたが、家康は信長よりもむしろ長政に共感しており、それゆえに悩む、という展開になりそうです。
いつもありがとうございます。
阿月は小豆袋から来ていたんですか。
で、今作では小豆ではなくて阿月。
面白いひねり方ですね。
そして十里はマラソンの距離で、まさに『走れメロス』。
気がつきませんでした。
ちなみに「アシガール」、大好きな作品です。
これで黒島結菜さんのファンになりました。
毎回、ひとりの人物がクローズアップされて、その人物のドラマが描かれる。
確かにおっしゃるとおりですね。
おそらく、信長、秀吉、家康は描かれ尽くしているので、今までクローズアップされていなかった人物にスポットライトを当てるという意図なのでしょうね。
また、それゆえ回想での説明が多くなる。
今回の阿月の回想シーンはほとんど気になりませんでした。
姉川の戦いはどのようなものになるのでしょう?
今までとは違った解釈になりそうですね。