平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

TOKYO MER 走る緊急救命室~今までの医療ドラマをヴァージョンアップさせた集大成!

2021年09月12日 | 職業ドラマ
『TOKYO MER~走る緊急救命室』(TBS系)が本日最終回。

 今までの医療ドラマをすべてヴァージョンアップさせた作品でしたね。

 まずは敵。
 通常、医療ドラマの敵と言えば、医師が立ち向かう難病。
 これに医学部の教授たち、医師会、政治家、厚生労働省が加わる。
 しかし、今作では、他に『レスキュー隊(消防)』『SIT(警察)』『公安警察』も敵に。
 自分の縄張りや仕事を邪魔されたくない彼らはMERの存在が鬱陶しくてしょうがないのだ。
 しかし、喜多見幸太(鈴木亮平)を始めとするMERの仕事ぶりを見ているうちに感化され、協力しあうようになる。
 そして、そこに生まれる友情と連帯。
 ここ新しいな。

 医師が機動力を持っていて現場に急行するというのは、
 山下智久さんやガッキーが出演した『コードブルー~ドクターヘリ緊急救命』があるが、
 今作では大型トレーラーで手術室まで運んでしまうというヴァージョンアップ。
 おまけに、このトレーラー、銃を持った立てこもり犯の銃弾避けになったりする。笑
 ここ新しいな。
 そう言えば、司令室もあった。←医療ものなのに!?
 ここから現場の医師に指示を出す。
 難しい政治的・法律的判断や政府などとの交渉もここでやる。
 これも新しいな。

 医療ドラマの定番もしっかり押さえている。
『医龍』などにあった、主人公の姿を見て意識が変り、成長していく仲間たち。
 主人公のライバル医師。音羽尚(賀来賢人)がその立ち位置。

 このように『TOKYO MER』は今までの医療ドラマをヴァージョンされた究極の進化系。
 唯一の弱点はシリーズを貫く縦糸が弱いことでしょうか?
 今作の縦糸は「喜多見チーフの過去」「赤塚都知事(石田ゆり子)の病」「MERの存続」。
『半沢直樹』の黒幕・ラスボス退治や『ドラゴン桜』の「誰が合格するか」のようなラストに向かっての盛り上がりが少ない。
 毎回のエピソードも、前回以上のド派手な事故や状況を作っていかなければならないから大変だ。
 少しでもショボくなったら、今回は地味だったと視聴者に思われてしまう。

 とはいえ、中だるみはあったものの『TOKYO MER』面白かった。
 同時に究極の進化系ゆえに、これを作られてしまうと、今後の医療ドラマはなかなかつらい。
 現にフジテレビの『ナイトドクター』は完全にかすんでしまった。
 新しく医療ドラマを作ろうとしてるドラマスタッフは頭を抱えているだろうな。
 さて、医療ドラマはどこへ行く?


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