学術会議問題～辻元清美議員、「鬼滅の刃」を引用して、権力を抑制的に使うことを求める

「全集中の呼吸で答弁して参ります！」
　シーン……。

　菅義偉がスベった！
　にわかで流行を取り入れようとするからだよ（笑）
　菅ちゃんがまさかギャグを言うとは思っていないから、まわりもシーン……。
　キャラに合わないことするなよ（笑）
　まあ、シーンとなった国会議員の先生方も同様、『鬼滅の刃』をご存じないようだ。

　さて、『学術会議任命問題』をめぐる菅義偉の国会答弁。
　論点をズラし、「個別の人事にはお答えを差し控える」で逃げ切るようだ。
　まあ、そうするしかないよな。
「政府の方針に反対する学者だから任命を拒否した」と本当のことを言ったら、内閣はふっ飛ぶ。
　これを乗り切るには、
①このままのらりくらりを続けて逃げ切る。
②検討が足りなかったと反省して、6人を再任する。
　その上で学術会議のあり方を見直す（←これで一応メンツを保つ）。

　というふたつの方法があるんだけど、①で行くだろうな。
　②で行ったら菅義偉という人物に少しは人間味を感じるんだけど。

　菅もこの件は「しまった」と思ってるじゃないかな？
　官僚人事と同じように学術会議にも人事権をふるったが、
　まさかこんなに大きな問題になるとは思わなかった。
　………………

　菅首相は今、大きな岐路に立っていると思う。
　すなわち
・これからも憲法や法律を無視（＝独自の解釈）して権力をふるい続ける。
・今回の件を反省して、これからは権力を抑制的に使うようにする。

　まあ、２番目は見方が甘いかな。
　でも、そうあってほしい。

　このことは野党議員も指摘していて、
　立憲民主党の江田憲司議員は後藤田正晴の言葉を引用して、

「権力者は自分を特別だと思ってはいけない。
　常に常識の目線で見ろ。
　権限があるからと言って、それを活用すれば、何でも出来るというものではない。
　権限があるからと言って、それをふるったら上手くいくかと言えばそうでもない。
　独裁政治ならいいだろう。
　民主主義の社会ではダメだ」

　立憲民主党の辻元清美議員は、『鬼滅の刃』の敵のボス・鬼舞辻無惨の言葉を引用して、

「全ての決定権は私にあり、私の言うことは絶対である。
　お前に拒否する権利はない。
　私が正しいと言ったことが正しいのだ」

　江田氏も辻元氏も菅義偉に「権力を抑制的に使うこと」を求めている。
　さて、菅義偉はこれをどう受けとめる？


※関連記事・サイト
　学術会議問題 菅「人事にかかわる、お答えを差し控える」 江田憲司（立憲）への答弁 11/2 衆院・予算委（YouTube）

　辻元氏「私の言うことは絶対…」 首相に「鬼滅返し」（朝日新聞）