平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

24 シーズンⅤ 第18話

2006年12月20日 | テレビドラマ(海外)
 第18話(24:00)

 ストーリーはこう。
「ローガン大統領が黒幕である動かぬ証拠を手にしたジャックは、ヘラー長官を通じて司法長官に証拠を渡すため、バンナイズ空港へ向かう。だがそこでヘラー長官が取った行動は、ジャックとオードリーの予想を覆すものであった……。一方ジャックとオードリーの行方を追うカレンは、クロエを罠に嵌め、オードリーがバンナイズ空港にいることを突き止める。だが大統領が自ら軍隊を派遣すると言い、CTUの戦術チームを呼び戻すよう指示されると、カレンは益々不信感を募らせる」(FOX・HPより)

 ヘラーに証拠のテープを渡せば、すべては解決する。
 視聴者の目はジャックが無事テープを届けるかどうかに釘付けになる。
 今までジャックの敵だった軍、警察。CTUがすべて黒から白に変わる。
 このオセロゲームにも似た展開を視聴者は求めている。
 果たして、証拠のテープはヘラーに渡った。
 ヘラーもテープの内容を聞いて、大統領の関与を確認した。
 事件解決。
 そう思いきや、事態は思わぬ展開をする。
 ヘラーはテロリスト、ローガンの仲間でなかったが、国・政府の人間だった。
 このことが明るみに出て、ローガンが司法の手に委ねられれば、国の大きな恥になる。ヘラーはローガンに辞職を促す判断をし、司法にテープを渡すことを主張するジャックとオードリーを拘束する。

 オセロの黒が白になりかけたと思ったが、次の瞬間、黒に戻る。
 見事な作劇だ。
 このオセロゲームは今回のラストでも展開される。
 テープの証拠を盾にローガンに辞任することを勧告するヘラー。
「理由は今回のテロ対応によるストレスでも何でもいい。明日の朝辞任会見をして下さい」
 同意するローガン。 
 副大統領も同席して辞任の意志を伝えるが、そこにヘンダーソンからの電話。
「テープを奪回した」
 ヘンダーソンは空港にいたヘラーの側近とジャックを襲い、人質にとったオードリーとの交換でテープを奪還したのだ。
 これでローガンは辞任を翻す。
 ヘラーに汚名を着せた責任をとって、辞任しろと言う。
 まさに大逆転である。

 こうした大逆転を1時間に2回も見せられる視聴者は幸せである。
 物語のフラストレーションは貯めに貯めた方が、解消された時のカタルシスは大きい。
 フラストレーションが解消されれば、作家はまた一からフラストレーションを作り、積み上げていかなくてなならない。
 今回の話はそのフラストレーションを解消させなかった。
 むしろ裏切り、主人公たちを新たな困難に陥れた。
 これもまた見事な作劇である。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« のだめカンタービレ 第10話 | トップ | 亀田・ランダエダ再戦 »

コメントを投稿

テレビドラマ(海外)」カテゴリの最新記事