平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

老人と若者の分断を煽る、たかまつななの危うさ~本当の悪は他にいると思うのだが……

2022年06月23日 | 事件・出来事
 若者参加を参加を呼びかけている、たかまつなな氏。

 その思いには賛同するが、この人、
・老人ばかりがいい思いをして若者は損している。
・国の予算は若者ではなく老人に使われる。
・老人は年金をもらえるが若者はほとんどもらえない。
・国の借金を背負わされるのも若者。
・地球温暖化と二酸化炭素の排出制限で苦しむのも若者。
・老人が投票に行くが、若者が行かないから政治家は老人向けの政治をする。
・だから若者よ、投票に行こう。
 という論を展開している人なんだよな。

 これ、老人を悪者にしているだろう。
 年金の件、国の借金の件、地球温暖化の件は事実だが、別にそれは「老人」のせいではない。
 原因は──
 少子化対策を怠り、安い給料で若者をこき使う制度(非正規労働)をつくり、
 結果、結婚できない貧困をつくり、
 電事連・原子力村に気をつかい再生エネルギーの普及を阻害し、
 国のお金を利権者と自分のために湯水のように使って来た「自民党政治」のせいだ。
 まあ、敢えてたかまつ氏の言う「老人」という言葉を使えば、
 この国の上の方にいる政治家や経団連などの老人たちのせいだろう。
 決して、年金で細々と暮らしている市井のおじいちゃん、おばあちゃんのせいではない。

 このたかまつなな氏の主張の行き着く所は「老人と若者の分断」だ。
 この論に触発された短絡的な若者は「老人憎し」に走る。
 良識ある若者でも「老害」という言葉が頭をよぎるかもしれない。
 この分断の結果、得をするのは自らの失政を覆い隠せる政治家たち。
 敵意が自分たちに向かず、他に向いてくれれば、こんなに都合のいいことはない。

 …………………………………

 さて、僕がなぜたかまつなな氏について書こうかと思ったかと言うと、
 彼女が紹介した余命に応じて個人の票の価値を決定する『余命投票制度』と
 彼女がYouTubeにUPした『選挙に行こう動画』に疑問を持ったからだ。

『余命投票制度』については後日書くかもしれませんが、気になる方は検索してみて下さい。

 そして、たかまつ氏の『選挙に行こう動画』。
 これはひどい。

 3人の老人が登場して若者に向かってこんな挑発的なことを言う。
「年金をもらえない? 関係ない。だって私はもらえてるから」
「教育費が減っている? その分、医療費にまわしてもらってるから有り難いよ」
「地球温暖化? 20年30年後のこと。なんか知らないわ」

 こんなことを言うお年寄りがいるのか?
 まあ、ごく一部にはこんなことを考えている人がいるかもしれないが、大半のお年寄りは善良だ。
 これが、たかまつなな氏の老人観だとすると、怖ろしい。
 デフォルメだとしても、間違った形のデフォルメだ。
 たかまつなな氏は、自分の動画が何をもたらすかを想像してほしい。

 動画はこちら
『若者よ選挙に行くな2022』(YouTube)

 それにしても生きづらい世の中になったなあ。
 日本社会がどんどん醜悪になっていく様を見届けたい気もするが、はやく死んでしまった方がいいのかもしれない。

コメント (2)
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