兄が病気だとウソを言って、英国公使館に通う篤蔵(佐藤健)。
ウソがバレても、兄と行き違いになった、とゴマかそうとする。
こういう小ずるい所があるのも篤蔵の魅力ですよね。
決して立派な人でない。
篤蔵は料理の天才なんだろうが、天才としてすごい所だけを描かない。
篤蔵は先輩の荒木(黒田大輔)を殴って叫ぶ。
「女房と子供が待っとるんじゃ!
わしは早く一人前にならんとアカンのや!
わしの真心はそこにあるんじゃあ!
おめえみてえな嫌がらせと一緒にすんな!」
心の底から振り絞る言葉というのも胸を打つ。
今まで理不尽な嫌がらせを受けてきて、ずっと我慢してきたが、ついに堪えきれず発してしまった言葉。
篤蔵にも、ウソをついて公使館に通っていたという非はあるのだが、それを凌駕して熱く訴えかける心からの本音。
感情や想いというのは必ずしも論理的でない。
女房と子供を背負っているというのも篤蔵のエネルギー源になっている。
<料理が好き><料理で人を喜ばせたい>だけでも十分なモチベーションになるが、<女房・子供>が加わると、それはさらに強固になる。
上手い人物造型ですね。
今回は、辰吉(柄本佑)や松井新太郎(桐谷健太)もよかった。
辰吉は嫉妬と焦りから篤蔵を荒木に売ってしまい、後悔する。
「荒木さんに言わされたんですよね」とあくまで辰吉を信じている篤蔵を見て、自分は汚い人間だと苦しむ。
そんな辰吉の肩に手をやって、辰吉の弱さも含めて理解し、引き受ける新太郎。
この作品は上手い人物造型の宝庫です。
ウソがバレても、兄と行き違いになった、とゴマかそうとする。
こういう小ずるい所があるのも篤蔵の魅力ですよね。
決して立派な人でない。
篤蔵は料理の天才なんだろうが、天才としてすごい所だけを描かない。
篤蔵は先輩の荒木(黒田大輔)を殴って叫ぶ。
「女房と子供が待っとるんじゃ!
わしは早く一人前にならんとアカンのや!
わしの真心はそこにあるんじゃあ!
おめえみてえな嫌がらせと一緒にすんな!」
心の底から振り絞る言葉というのも胸を打つ。
今まで理不尽な嫌がらせを受けてきて、ずっと我慢してきたが、ついに堪えきれず発してしまった言葉。
篤蔵にも、ウソをついて公使館に通っていたという非はあるのだが、それを凌駕して熱く訴えかける心からの本音。
感情や想いというのは必ずしも論理的でない。
女房と子供を背負っているというのも篤蔵のエネルギー源になっている。
<料理が好き><料理で人を喜ばせたい>だけでも十分なモチベーションになるが、<女房・子供>が加わると、それはさらに強固になる。
上手い人物造型ですね。
今回は、辰吉(柄本佑)や松井新太郎(桐谷健太)もよかった。
辰吉は嫉妬と焦りから篤蔵を荒木に売ってしまい、後悔する。
「荒木さんに言わされたんですよね」とあくまで辰吉を信じている篤蔵を見て、自分は汚い人間だと苦しむ。
そんな辰吉の肩に手をやって、辰吉の弱さも含めて理解し、引き受ける新太郎。
この作品は上手い人物造型の宝庫です。