平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

南極大陸~男だけの<王道ドラマ>は現代でウケるか?

2011年11月22日 | その他ドラマ
 男たちの物語である。
 それと犬たち。
 ここに女性はいない。
 その象徴が美雪(綾瀬はるか)。
 彼女の東京でのシーンは様々な形で挿入されるが、決してメインのストーリーに絡まない。あくまで蚊帳の外。
 倉持(木村拓哉)は美雪のことなど、時々思い出すくらいだ。
 「私が恋愛できない理由」など、女性メインの作品が多い中、<男だらけ>の作品を作りたい。
 これが製作者の意図なのではないか。
 倉持と氷室(堺雅人)の関係なんか、そのまま同人誌が作れそうだし。

 男たちの人物配置も絶妙だ。
・熱血と理想の人 倉持←典型的なヒーロー。
・クールな理論派 官僚的な氷室。
・「まあまあ」と温厚な調整役を担いながらみんなをまとめていく星野(香川照之)。
・主人公・倉持の補佐役 内海(緒形直人)。
・気の荒い人情派・鮫島(寺島進)。
・少し頼りない若者 犬塚(山本裕典)。
・食事を作り、ドラマの緊張を和らげる山里(ドロンズ石本)。
・生まれた子供の話題で、サブエピソードを展開する横峰(吉沢悠)。

 ここにはドラマを作る上で必要な人物配置がすべて盛り込まれている。

・ヒーロー  倉持
・敵     氷室(主人公の行動にブレーキをかける。障害になる)
・リーダー  星野
・補佐役   内海
・トラブルメーカー 鮫島(いざという時には、力を発揮して頼りになる。突破力になる)
・  〃      犬塚
・ムードメーカー  山里
・サブエピソード担当  横峰

 ドラマの人物配置としては、いささか古い感じもするが、反面、<王道>とも言える。
 この人物配置を応用すれば、物語はわりと簡単に作れる。(「妖怪人間ベム」などもこの配置にのっとっている)
 そして、この人物配置の王道であるがゆえの<古さ>を補うのが、太郎、次郎を始めとする犬たちだ。
 犬たちがいなければ、あまりにもオーソドックス過ぎて、現代のわれわれには退屈な作品になってしまったかもしれない。

 さて、<王道>をいくこの作品、視聴率はだいぶ下がってしまったようだが、最終的にどう評価されるか?
 女性がほとんど絡まない<男だけの世界>というのは、逆にドラマとして新しいと思うのですが……。


※追記
 先程のドラマにおける人物配置を「家政婦のミタ」で当てはめてみる。

・ヒーロー     三田 灯 ←ヒーローではあるが、誘拐はするし殺そうとするし、完全なアンチヒーロー。
・トラブルメーカー 恵一
・  〃      結
・  〃      翔
・  〃      海斗
・  〃      希衣
・  〃      うらら

 といった具合に、ほとんどがトラブルメーカーで、<王道>をぶち壊している。
 だから「南極大陸」は古くて、「家政婦のミタ」は新しいんですね。
 ヒット作は<王道>をぶち壊す所から生まれるのかもしれない。



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