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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

べらぼう 第29回「江戸生蔦屋仇討」~俺のできる仇討ちは佐野の奪ったおまえの笑顔を取り戻すことなんだよ

2025年08月04日 | 大河ドラマ・時代劇
 今回は実験的なエピソード。
 作家としては〝実際の創作の過程〟と〝作品の内容を具体的に描くこと〟を
 やってみたかったのだろう。

〝実際の創作の過程〟では──
・編集者・蔦重(横浜流星)のダメ出し
・拗ねる作家・山東京伝(古川雄大)
・編集者のアイデア提示で創作意欲が湧いてくる作家
 が描かれた。
 その過程で恋川春町(岡山天音)、喜三二(尾美としのり)、あるいは鶴屋喜右衛門(風間俊介)が
 協力する所がいい話。
「何かお手伝いすることはありますか?」
「おまえはこちら側の者だ」
「これから吉原に来る出そうぜ」
 友情で結ばれた仲間たち。
 喜三二は相変わらず遊び人だけど。
 鶴屋喜右衛門もすっかり蔦重の仲間になった。

〝作品の内容を具体的に描くこと〟ではオールキャストに拠る劇中劇!
 浮き名を残すために奮闘する若旦那を描いた。
 これの意図する所は、
 家名を残すために刃傷に及んだ佐野政言(矢野悠馬)を笑い飛ばすこと。
〝浮き名〟のために奮闘する若旦那と〝家名〟のために事に及んだ佐野政事は同じではないか?
 と問いかけた。
 いわゆる隠喩だ。
 とはいえ、これだけではわかりづらいので、若旦那の名前を「仇気屋艶二郎」に変えた。

 この隠喩が江戸の人たちにどこまで伝わったかはわからないが、作品は大ヒット!
 いつの間にか佐野政言は庶民の口の端にのぼらなくなった。
 これで佐野政言は神様ではなくなった。

 そして誰袖(福原遥)が笑った。
「俺のできる仇討ちは佐野の奪ったおまえの笑顔を取り戻すことなんだよ」
 憑きものが落ちていつもの自分に戻る誰袖。
 自死しようとするが怖くてできなかった自分の弱さも吐露。
 でも、これが人間だ。
 誰袖の弱さも含めて意知(宮沢氷魚)は受け入れてくれるだろう。

 江戸城でも蝦夷の揚げ地が成って、仇討ち完了?
 だが一橋治済(生田斗真)はしたたかだ。
 異を唱えず揚げ地に乗った。
 治済は遠まわりしたり引くことを厭わない。
 じっくり待つこともできる。
 それでいて着実に歩を進めている。

 一橋治済の権力への執着は凄まじい。
 佐野政言や誰袖のように執着は人の心を壊すが、治済は壊れない。

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インドネシア②~インドネシアの交通インフラ事情。バスのホームには驚いた!

2025年08月03日 | その他
 さて今回はインドネシアの交通インフラについて。

 僕は東南アジアはベトナムと今回のインドネシアしか行ったことがないのだが、
 ベトナム同様、道はバイクでいっぱいだった。

 
 バリ島ウブド、王宮前の画像。
 ウブドは自然の豊かなのんびりした街だと思っていたが、ぜんぜん違っていた。

 信号はもちろん横断歩道もほとんどない。
 通りの向こうに行きたければ、この中を突っ切って渡る。
 その際にためらって立ち止まったりしてはいけない。
 運転手の顔を見てそのまま歩いて行く。
 するとバイクが避けてくれる。
 立ち止まったりすると逆に危険。
 これはベトナムで教えられたことだが、インドネシアでも有効だった。

 
 ジャワ島ジャカルタの通りの画像。
 首都だけあってジャカルタの通りは大きくバイクや車の量もハンパでない。
 ここも横断歩道がなければそのまま歩いて行く。
 大きな通りでは道路中央にスペースがあるからかろうじて渡れる。
 さすがに横断歩道、信号はちらほらあったが、これらのさらなる整備は必須だろう。

 車とバイクはトヨタ、ホンダ、スズキなどの日本製がほとんど。
 日本企業がんばってるな。
 東南アジアは巨大な市場だ。
 日産の車は見なかった。

 

 さて、これは何でしょう?
 電車のホーム?
 いえいえバスのホームです。
 通りの真ん中にあって人々は通りを渡ってバスに乗る。
 バスは乗り継ぎができて、違う方面に行きたければ
 ホーム経由で別の路線のバスに乗ることができる。
 日本の地下鉄や電車で乗り継ぎができるのと同じ発想だ。

 これは画期的なアイデアだと思った。
 なぜなら地下鉄や電車を通すには莫大な費用がかかるが、
 バスなら道の真ん中にバスのホームを作ればいい。
 実に安上がりだし、速く整備することもできる。

 乗り降りは日本のsuicaのようなICカードを使う。
 乗客はタッチしてホームに入る。

 道にはバス専用道路があってインドネシア名物の渋滞に巻き込まれない。

 そして、こうした交通インフラが整った所に新しい街ができる。
 町づくりには交通インフラの整備が必須なのだ。
 こうして都市や国は発展、成長して行く。
 街の中枢にはお洒落な巨大ショッピングモールがあったが、
 5年後、10年後、ジャカルタの街がどのようになっているか楽しみだ。

※追記
 巨大ショッピングモールには、吉野家、丸亀うどん、牛角(NO PORK)などの日本のチェーン店が入っていた。
 インドネシアの人たちでいっぱいで、インドネシアの食習慣が変わるかもしれない。

※追記
 バスには前方に女性専用スペースがある。
 電車にも女性専用車があった。
 これは痴漢対策というよりは宗教的な理由だろう。
 知らずに入ってしまい怒られた……。

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劇場版「TOKYO MER」(2023)~あらゆるエンタメ要素が凝縮! 面白くないわけがない!

2025年08月01日 | 邦画
 劇場版「TOKYO MER」(2023)を観た。
 面白かった!
 この作品、日本のドラマ・エンタテインメントのすべてが詰まっている。

・大人気の医療もの

・手術施設を持った走る緊急救命室ERカー←「コードブルー」の発展版

・スーパードクター喜多見幸太(鈴木亮平)←「医龍」「ドクターX」

・目の前の命を救うことと官僚組織の間で葛藤する厚生労働省の音羽管理官(賀来賢人)
 ←「踊る大捜査線」の室井さん。

・仲間たちとの協力・奮闘・勝利
 看護師の蔵前夏梅(菜々緒)、麻酔医の冬木治朗(小手伸也)

・それぞれがプロフェッショナル←「医龍」

・優秀なベトナム人看護師ミンさん(フォンチー)
 「日本人ファースト」などと言ってるやつら、彼女を見習え!
 彼女は日本人のために命がけで闘っているぞ。

・新人医師の成長~テレビ版では鶴巻比奈先生(中条あやみ)
 劇場版では本当に頼りになる医師に成長した。

・登場の美学
 駆けつける消防のレスキュー隊などの他の組織
 この作品の千住さん(要潤)ってカッコいいよね!

・赤塚都知事(石田ゆり子)の全面バックアップ
 権力側が権力をふるって主人公たちを助けるというのは新しい。
 劇場版では元厚労大臣の白金眞理子(渡辺真起子)も協力した。

・もちろん悪徳政治家も登場
 テレビ版では民事党幹事長の天沼夕源(桂文珍)

・主人公たちの足を引っ張る官僚・行政組織
 厚労省、警視庁、以前は千住さんの消防庁も敵視していた。
 劇場版ではエリート集団で構成される新設の横浜MER。

・強大な敵~テロリストのエリオット椿(城田優・テレビ版)

・残虐なテロリストの命を救うか否かの葛藤

・困難なミッション
 劇場版では飛行機事故、横浜の高層ビルの火災

 というわけで、これだけのエンタメ要素が詰まっているのだから、作品が面白くないわけがない。
 劇場版「TOKYO MER」はネットフリックス、U-NEXTなどで絶賛配信中なのでぜひ観てみて下さい。


※関連動画
 劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』予告編(YouTube)

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石破茂退陣論について考える

2025年07月30日 | 事件・出来事
 自民党で吹き荒れる石破下ろしの嵐。
 まあ、衆議院選挙、都議会議員選挙、参議院選挙の敗北だから
 何らかの責任を取らなきゃいけないんだろうけど、
 石破下ろしを言っている連中は──
・裏金の旧安倍派
・実権を取り戻したい麻生太郎
・日本会議などの票をもらっている右派議員
 要は〝権力闘争〟だ。
 責任論とか、きれいごとを言っているけど、国民はしっかり見抜いてるぞ。
 そして、こういうのに、もううんざり。

 私見だが、石破首相はトランプ関税の道筋をつけ、「戦後80年談話」を発表して辞めると思う。
 今、辞めると関税問題がグチャグチャになりかねない。
 仮に高市早苗氏が首相になったりしたら、8月15日に靖国神社に首相として参拝、
「戦後80年談話」も戦争責任を曖昧にした安倍晋三氏の「戦後70年談話」を継承したものになる。
 石破首相はそれだけは避けたいのだろう。
 だから右派は石破退陣を求めて発狂している。

 石破首相退陣後はどうなるのか?
 高市早苗氏が有力。
 対抗馬は現官房長官の林芳正氏か? 小泉進次郎農林水産大臣か?
 仮に高市氏が首相になったらどうなるのか?
 国民民主党の玉木雄一郎氏は「石破政権なら組めないが、高市政権なら組める」と早くも秋波を送っている。
 つまり自民・公明・国民の連立政権。
 参政党と日本保守党は高市氏と国家観が似ているだろうから、参議院で協力関係。

 こうなるのが嫌だから左派は #石破辞めるな になっている。

 さて、どうなるのか?
 世論調査では、次期首相にふさわしい人の第1位は石破茂らしいし、
 世論が後押しすれば石破続投もあるかもしれない。

 世論も〝旧安倍派の復活=昔の政治に逆戻り〟〝高市早苗首相はまずい〟に気づいている。
 石破続投はいわば消極的支持。
 そして、こんな時に存在感を示せない立憲民主党……。
 もっとがむしゃらに戦えよ!
 ガソリン税の軽減も国民民主党の手柄になっているぞ。

 しかし、一部の人はなぜ参政党や自民党の右派を支持するのかね?
 国家>個人
 すごく窮屈な社会だぞ。

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べらぼう 第28回「佐野世直大明神」~俺は筆より重いもんは持ちつけてねえんで

2025年07月28日 | 大河ドラマ・時代劇
 刃傷(にんじょう)に及んだ佐野政言(矢本悠馬)が善になり、
 幕府と民の経済を立て直そうとした田沼が悪となる。
 米の値段を下げる働きをしたのは意知(宮沢氷魚)なのに、世間は──
「佐野様が田沼様の息子を斬ったから米の値段が下がった」
 世間の価値観・正義とはこのように非合理な論理によってくるくる変わる。
 今回のように情報操作されて、意図的に仕込まれる場合もあるから、
 現代に生きるわれわれも十分に注意しなければならない。

「俺は筆より重いもんは持ちつけてねえんで」
 蔦重(横浜流星)、そして田沼意次(渡辺謙)の仇討ちの仕方は違っていた。
 意次は蝦夷開発を実現して、意知の名を後世まで残すことで仇討ちをしようとした。
 蔦重も誰袖(福原遥)がふたたび笑顔になることで仇を討つことを考えた。
 なぜなら誰袖がふたたび笑うことは意知の願いであるから。
「暴力には暴力を」という発想が蔦重と意次にはない。
 そんな彼らの姿勢と現代を比べてみれば、現在の世界はイスラエル・ガザ、イスラエル・イラン、インド・パキスタン──〝暴力の連鎖〟の社会。

 脚本の森下佳子さん、以上のような現代のテーマを踏まえて今作を書かれている。
 ………………………………

 正義についてはもうひとつ。
 庶民の気持ちを代弁したふく(小野花梨)の言葉が印象的だった。
 絶対的な飢えを経験したふくは、結果として米をもたらした佐野を拝みたいという気持ちはわかる、と語る。
 これを聞いた〝田沼びいき〟の蔦重は「ためになりまさぁ」
 蔦重は柔軟だ。
 反対意見を素直に聞いて理解する度量もある。

 意知の葬列に石がぶつけられるシーンは衝撃だった。
 暴動は一個の石を投げることで始まるんですね。
 それだけ庶民の不満がたまっていたということなのだが、
 戯作を読んで笑って不満を解消する時代ではなくなって来たのかもしれない。

 神様も簡単につくられる。
「佐野世直大明神」
 政事は自分が神として拝まれることを予想していなかったと思うが、
 切腹の際、何を考えていたのだろう?
 彼の中で佐野家の桜は咲いたのか?
 満足のいく死だったのか?
 その判断は視聴者に委ねられた。

 意次が語った「志は誰かの心の中に生き続ける」
 これは確か平賀源内(安田顕)が言った言葉でしたね。
〝源内の志〟〝意知の志〟はしっかり蔦重に受け継がれている。
 今作を貫くモチーフなのだろう。

 てい(橋本愛)は美しい。
 録画や再放送で、三浦庄司(原田泰造)を送り出す時の所作をぜひ見て下さい。
 そして意次の書状を読んでいる蔦重の後ろにいきなり現われて口止めされると、
「心得ております。お口は巾着で」
 ここのおていさんはかわいい。
 おていさんがどんどん魅力的な人物になっている。


※関連動画
 土曜スタジオ 橋本愛(YouTube)
 橋本愛さんが、おていさんについて語っています。

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インドネシア①~デンパサールの市場に圧倒される!

2025年07月27日 | その他
 インドネシア・バリ島 デンパサールの市場。

 
 この豊かな色彩と圧倒的な物量!

 
 バナナも!
 黄色の熟れたバナナはとてつもなく大きい。

 
 鶏肉は剥き出し!
 毛をむしられ皮を剥がされたアヒルの肉も売っていました。

 市場の中は蒸し暑く、香草と生臭い匂い。
 以前ベトナムの市場にも行ったことがありますが、これが東南アジアの市場なんですね。

 日本のひ弱な旅人はここでたじろいでしまうのですが、「何のこれしき!」と立ち向かう。
 とはいえ現地の人にしてみれば、これが日常なのですが。

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論争! 学校の体育で「マラソン大会」と「ドッジボール」は不要か?

2025年07月25日 | その他
 学校の体育のあり方について面白い記事があった。
『不親切教師はかく語りき』(さくら社)を書かれた現役小学校教師・松尾英明先生の記事だ。
 松尾先生は学校のマラソン大会とドッジボールを批判する。

 体育科では、本来「マラソン」のような過酷な運動は求めていません。
 学習指導要領で示されているのは「マラソン」ではなく「持久走」です。
 それも「無理のない速さで5〜6分程度の持久走をすること」といった内容に限定されており、低学年は「2〜3分」、中学年は「3〜4分」という設定になっています。
 要するに、気持ちよく数分間走り続けられれば目標達成とされる内容です。
「無理のない速さ」とは、走りながら風景を楽しんだり、体で風を感じたりするような速さであり、本来は楽しい運動です。
 生涯体育の観点から言えば、健康維持のために行うジョギングやウォーキングがこれに該当します。


 よくぞ言ってくれた!
 僕は持久走大会が大嫌いだった。
 きつくて辛くて、最下位近くでゴールする惨めさよ……。
 これで体育が嫌いになった人は多いだろう。
 自分のペースで風を感じながらおこなうジョギングやウォーキング。
 なぜ、これを教えてくれなかったのだろう?

 ドッジボールについては──

 ドッジボールは、強い子どもが優位に立ち、弱い子どもを「的」にするという特徴的構造をもっています。
 これは、狩猟や攻撃的な行動を模倣した遊びの形態であり、社会で必要とされる「思いやり」や「協力」といった価値観とは逆行しています。
 また、ボールを受ける際の身体的な痛みや、逃げ回るだけの「消極的参加」に追い込まれる子どもが存在することも、教育的な視点から見過ごせません。


 これはなかった視点だったな。
 確かに言われてみれば、そのとおり。
 少し論理が強引な気もするが……。

 一方、ネットではこんな反論。

「最近の世の中の風潮として、出来ない人、やりたくない人に合わせすぎじゃないでしょうか。
 そういう意見を無視してはいけないのは間違いないですが、逆に出来る人、やりたい人に我慢をさせているだけだと思います。
 必要なのは選択肢を与えることで、極論に振るような考えは絶対に間違っています」

「ドッジボールって実は、根本的な生存能力向上に役立つと思っています。
 ボールが当たったらアウトだから、咄嗟に状況判断して臨機応変に動かないといけない。
 一瞬で筋肉や感覚を研ぎ澄まして瞬発的な動作をする、というスピード感を求められる状況で一切気を抜けない。
 これって、危機回避能力磨く上でかなり良いトレーニングになるよなぁと。
 当てられる際も、咄嗟にどこをガードすべきか身をもって体感できる。受け身を知るってすごく重要」

「苦手だったドッジボール。
 ある日クラスでも強い球投げる子が僕を狙って投げたボールをバシン!と両手で受け止める事が出来た。
 それが凄い自信につながって段々と強い球が受けられるようになって、球技苦手な自分が中学ではバスケットボール部に入り、途中からレギュラーメンバーになり、結果と大会まで進む事が出来ました」

「子供達の努力や気づきのチャンスを奪う最低の考え方だな」

「色々な性格の子供に合わせた授業内容を行うには教員も増やさないと対応できません。
 それを1人または2人の教員で行おうとすると負担が大きくなり、教員の方が疲弊するのではないでしょうか」

 僕は昭和世代なので、ドッジボール容認の意見がわからなくはない。
 ゼロ・サムの極論も良くない。
 この両方の意見を止揚して、より良い方向に向かうといいですね。
 ちなみに現在ドッジボールは学習指導要綱からはずれているらしい。


※参照記事
 教員が「校内マラソンもドッジボールも害」と語るワケ(プレジデントオンライン)

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夏ドラマをレビューしてみた!~「明日はもっと」「初恋DOGs」「ちはやふる」「放送局占拠」「19番目のカルテ」

2025年07月23日 | その他ドラマ
 夏ドラマがいろいろ始まっている。

「明日はもっと、いい日になる」(月曜9時・フジテレビ系)
 児童相談所を舞台にしたヒューマンストーリー。
 福原遥さんの刑事が児童相談所にやって来て子供の問題を扱うという設定なのだが、ミステリー展開はなさそう。
 第1話は、結局、悪い人はいなかったという美談で終わったが、ずっとこの路線で行くのかな?
 だとすると、ほんわかした緩いドラマになりそう。
 虐待、育児放棄と言った問題に正面から向き合うことは出来るのか?

「初恋DOGs」(火曜10時・TBS系)
 犬が架け橋になって展開されるラブストーリー。
 清原果耶さん主演。
 ヒロインをめぐるふたりの男性を演じるのが成田凌さんと「私の夫と結婚して」のナ・イヌさん。
「愛の不時着」「涙の女王」を制作した韓国のスタジオドラゴン制作なので、波瀾万丈の展開を期待したが、今の所は普通のラブストーリー。
 今後もこの感じで行くのかな?
 前述の「明日はもっと、いい日になる」にも言えることだが、みんな、いい人で毒が足りないんだよなぁ。
 将軍の誘拐事件も簡単に解決してしまったし、

「ちはやふる めぐり」(水曜10時・日本テレビ系)
 映画「ちはやふる」3部作の続編。10年後の物語。
 當真あみさん、原菜乃華さん、上白石萌音さんが出ているだけで〝神ドラマ〟!
 競技かるたの本格的な戦いが始まれば、もっと面白くなるだろう。
 映画版の広瀬すずさんや松岡茉優さんがゲストで登場すればさらに盛り上がる。
 ただ映画版がドラマとしてギュッと集約されていた分、ドラマ版は展開が緩い。
 恋愛要素も今の所少なく、松岡茉優さんが演じた〝女王〟のようなエキセントリックなキャラも出ていない。

「放送局占拠」(土曜10時・日テレ系)
 うっそだろう……!
「大病院占拠」「新空港占拠」の続編!
 この作品はツッコミを入れながら見るのが正解。
 実際、今回の悪い奴に課せられる拷問は〝殺人熱湯風呂〟笑
 次回は〝箱の中身は何だろうな〟がおこなわれるようだ。笑
 スタッフさん、完全に遊んでるよね……。
 役者さんは大真面目に演じているのに視聴者は大笑いしているという画期的なコンセプト
 櫻井翔さんの「うっそだろう……!」がいつ出るのか楽しみしている。

「19番目のカルテ」(日曜9時・TBS系)
 松本潤さん演じる総合診療医の物語。
 松本潤さん、「999.9」の時のような変人演技ではなく、誠実な総合診療医を真面目に演じている。
 そんな主人公を支えるヒロインの医師を小芝風花さんが演じている。
 やはり小芝風花さんが出ると作品が締まるな。
 ドラマに深味が出て来る。
 総合診療医はこれからの日本の病院にとって重要な存在。
 いい所に目をつけたと思う。

 というわけで2025年の夏ドラマを簡単にレビューしてみました。
 僕の視点が女優さん重視なのでこうなってしまうのですが、
 福原遥さん、清原果耶さん、當真あみさん、原菜乃華さん、小芝風花さんが主役や準主役を演じるようになったんですね。

 ただ全体的に〝ゆるさ〟や〝毒のなさ〟が気になる。
 ネットフリックスなどのサブスクが波瀾万丈のドぎついドラマをやっているので物足りなくなっているのかもしれない。


※追記
 そんな中、踏ん張っているのが、NHK土曜ドラマの「ひとりでしにたい」
 叔母が孤独死してショックを受けた39才のお一人様のヒロインが終活を始めるというコメディ。
 主演は綾瀬はるかさん。
 介護、老後問題、孤独死──重い問題を迷えるヒロインというコメディ形式で見事に描いている。
 親の介護を押しつけ合ったり、婚活アプリの現実を突きつけたりと〝毒〟もある。
 これと比べたら同じ社会派ドラマ「明日はもっと、良い日になる」は物足りなくなる。
「お主は本当に孤独死の話が好きだな、那須田同志」笑
 綾瀬はるかさんが美しくて、ともかくかわいい。

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べらぼう 第27回「願わくば花の下にて春死なん」~かくして佐野政言は凶行に及んだ……

2025年07月21日 | 大河ドラマ・時代劇
 一週間遅れのレビュー。
 ひとりの人間がいかにしてテロリストになったかを丹念に描いていた。

 佐野政言(矢本悠馬)は鬱屈した人間だ。
 出世ラインから外れ、自ら道を拓く才覚や機転がない。
 家の再興を切望する父親のプレッシャー。
 ダメな自分、父親の期待に応えられない自分、八方塞がりでどうしていいかわからない。

 こういう時、人はどう振る舞えばいいのか?

 ひとつはダメな自分を笑い飛ばす。
 戯作者や狂歌師の姿勢だ。
 屁をこいて、遊びに一生懸命になり、自分を含めて世の中のすべてを笑い飛ばす。

 ふたつめは自分を責める。
 ダメだ、ダメだ、ダメだ! 自分は社会不適合者だ。
 これの行き着く先は自死……。
 こうなる前に戯作者・狂歌師の姿勢をぜひ身につけてほしい。

 そして三つ目。
 上手く行かない理由を外に求める。
 自分が上手く行かないのは社会のせいだ。あいつのせいだ。
 佐野政言はこの状態に陥ってしまった。
 その時、目に入ったのは田沼意知(宮沢氷魚)。
「米の値段が下がらないのは田沼のせい」
「田沼は米騒動で暴利を貪っている」
「現に意知は花魁を身請けしようとしている」
「田沼は元々佐野の家臣だったのに無視して家系図もなかったことにした」
「鷹狩りの時は自分を出汁にして上様の株をあげた」
「自分は意知に利用された」
「自分が上手く行かないのは田沼のせいだ。意知のせいだ」
「悪の田沼、討つべし! 正義は自分にある!」

 かくしてテロリストが誕生した。
 そんな佐野政言は一橋治済(生田斗真)に踊らされていることを知らない。

 見事な作劇ですね。
 上に書いたような心理描写を、政言のせりふで語っていない。
 出来事と芝居の中で描いている。

〝枯れた佐野家の桜〟と〝満開の田沼の桜〟が政言の心理を表わす小道具になっている。
 凶行シーンも、満開の桜を見て幸せを願う誰袖(福原遥)と蔦重(横浜流星)のシーンとカットバック。

 語り口が見事で良質な短編時代小説を読んでいるようなエピソードだった。
 …………………………

 その他の部分では有能なおていさん(橋本愛)。
 蔦重に「一挙五得」というアドバイスをした。
 おていのようなアドバイスをできなかった歌麿(染谷将太)は少し寂しそうだった。

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れいわ新選組・山本太郎街宣!~今のままでは失われた40年確定じゃないですか!? 黙っていられるわけないでしょう!?

2025年07月19日 | れいわ新選組
 参議院選挙戦も最終日。
 れいわ新選組・山本太郎代表の名古屋街宣の動画を張っておきます。
 以下の言葉に少しでも感じるものがあれば、ぜひ添付の動画を御覧になってください。
 山本太郎は熱く真剣です。

『国民の6人にひとりが貧困。
 高齢者の5人にひとりが貧困。
 ひとり暮らし女性の4人にひとりが貧困。
 ひとり暮らし高齢女性のふたりにひとりが貧困。
 ひとり親世帯のふたつにひとつが貧困。
 一方、大企業は右肩上がり。毎年過去最高益。
 ある所はさらに持ち、それ以外は貧困化していく国が日本なんですよ。
 失われた40年確定じゃないですか!?
 こんなこと黙っていられるわけないでしょう!?
 大企業も資本家も儲けていいよ。
 でも、この国に生きている人たちが持続可能にならないような状況まで搾取し続けるのはやめろよ!
 大企業つぶれろ、とか資本家つぶれろなんて思っていない。
 あんたらはいい思いをしたんだから、次は国民の番だろうって。中小企業の番だろうって。
 それをこの国のオーナーである皆さんといっしょに動かしていきたいんです!』

 動画はこちら
 山本太郎の演説に大観衆が殺到(YouTube)

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