仁川空港の入管手続きを終え、リムジンバスのチケットを購入していると、携帯に着信音。
ユンさんが出国口Aで待っている、と。
出迎えに来てくれていた、間一髪、バスに乗らなくて良かった。
友人のパクさんと宿で待ち合わせ、ユンさんの車で美術館へ直行。
Kumho museum of Artの地階から3階まで、全館ユンさんの作品展示。
パクさんから写真やオブジェの意味について解説があり、テーマとした「Ordinary」の
(普通の、日常の)作品を十二分に理解する。
吹き抜けのような天井高の一室、部屋全体がイエローに塗られ、巨大なリボンが一つ、
不規則な鐘がなり三年前のセウォル号事件への鎮魂として捧げられている。
一番見たかった作品、黄色の部屋に黄色のリボンが納まっていた。
事件の秋、光州での交流展に参加して居残り組だった柿崎さんと一緒に、
沈没現場に一番近い珍島までユンさんが車で案内してくれた。
テレビのニュースではセウォル号が引き上げられ、木浦の港では遺体の一部から
女子高生だったことを告げていた。