2013・1・20

今日の日曜日、ウチのスペースでは11時と3時と7時と三回公演があったのだけど、予定していたHNは予定が出来たというし、この公演フードは勿論ドリンクのオーダーもあまり出ないと踏んで、ひとりでやることにした。終わって撤収するのが10時として約12時間の間あの地下にいかなくちゃいけないと思うと、「解鍵師」を読み進めるなんて快楽に耽っていたらいけないと、芝居が終わるまでは先のばしにしていた顧客名簿の整理と売上高の月別推移表と年間売上高の集計に時間を費やすことにする。やってみてショックだったのは年間売上高。震災のあった一昨年が前年より1300万も少なかったけど、今年は何人もの新人女優がスタッフとして働いてくれて魅力的な店になった筈たし、売上も少しはアップしているに違いないと思いきや、なんと震災の年より約500万も落ちている。確かに上半期はイベントが少なかった。でも、下半期はかなり持ち直した感があったのにトータルではこんなに落ち込んでいたとは‥‥。あのコレドって店、どんな美人女優がスタッフとしてこようと、どんなイケメンのバーテンがこようと、イベントがない限り売上は落ち込むだけなのだと改めて認識する。その観点から見ると、イベントがない日、カウンターだけの売上はどの位かというと、平均3,1万円。少ないときは1万円にも満たない日もあって、それなのにスタッフが三人もいる時があって、そんな日は家賃分(一日約2万円)と人件費で4万円にはなっている筈だから(いやスタッフが二人でも売上平均を超えている)、もう何をか況んやだ。答えはみえている。イベントがない日は人件費をかけないでやっていく、もっと極端にいえばイベントがない日は店も休んでしまえという位の大胆な切り換えをしないと、店も桃井章の体も持たない気がしてきた。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・19

ちょっと二日酔い。でも今日は午後からマチネ公演があるので八時には頑張って起きて朝の長風呂。この時期、高齢者の風呂での事故が多いと新聞で読んだばかりなのに、熱いお湯で長時間浸かっている。そういえばバスタブって棺桶っぽい。いや、お湯の中に身を委ねているのって母の胎内に似ているのか?どちらにしろ生きてはいないってことだ。朝食は先日食べたイカの足とハラワタを酒に漬けておいたので、それを菠薐草とニンニクで炒めたもの。鶏肉団子と白菜の鍋、白魚の佃煮、とろろいも、青海苔の味噌汁。この日記と雑用を終えてから部屋を出る。時間がなかったので母の処に先日作った牛すじと卵と手羽とハスの煮物を持ったいく。お茶を飲んだだけで今日の老老お喋りはクロースして店へ。YNから体調がよくないと連絡があった為、マチネは一人でやる。でも、正解。オーダーはゼロだった。夕方買い物に出ただけでまた地下室生活者。夜は結構忙しい。フードと合わせて50オーダー。スタッフはYY一人だけだったけど、彼女も段々慣れてきたのでが来てくれたので何とかこなすことが出来て大助かり。カウンターのお客さんは近所に住むウイスキーののエズラ好きのSさん、シルバーモデルのMさん、玩具メーカーのUさん、ポルトガルカメラマンのKさんとご主人のTさん、ゲームソフトメーカーのMさんたち、そして最後は美人CMプロデューサーのRさん。二日酔いだったのにまた体内にお酒を入れて三時過ぎまで。ちょっと、いやかなり疲れている。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・18

いつぶりだろう?ふと本を買う。「解鍵師」(Sハミルトン)。去年の「このミステリーがすごい」と一昨年の「週刊文春ミステリーベスト10海外部門」で第一位」になったと帯に書いてある。天の邪鬼の俺はそんなことが書いてあると絶対読もうとしないのだけど、今日はふと読んでみたいと思ってしまった。店に行くまでに一時間程時間の余裕があったのでカフェに入って読み始める。活字に飢えていたのか?いや、芝居が終わってからは毎日風呂の中で以前買った「東京プリズン」(赤坂真理)や「獄中記」(佐藤優)などを再読していたし、新聞や週刊誌は読みきれない程にテーブルに放置されているのだから、飢えてなんか絶対ないと言い切れるのだけど、飢えた少年の様に頼んだ珈琲が冷めるのも気づかず「解鍵師」を読み続けていた。久し振りの体験だ。こんなことがとても嬉しい。もっと読んでいたいという誘惑を振り切って5時に店へ。今日は昨日からは始まった「遊戯エペチカランド」の公演の二日目。昨日はYY一人じゃとても廻り切らずウチを見学にきていた後輩の女優のHちゃんまで動員する程忙しかったのに今日は開演前開演後合わせても6オーダーしかない。どうしたんだろ?そして今日はYYの他にMちゃんも働いてくれることになって22才の新人女優が二人もカウンターのながにいたというのに、そしてそして今日世間はハナキンだというのに、店の階段を降りてきてくれたのは、某美人のRさん、俺の親戚を紹介してくれたIさん、イチゲンのカップル、近所に住む75才の音楽家のSさんたち、この処出張続きで大阪在住なのに今のところ来店数ナンバーワンになっているS新聞のUさんの7人だけ。ウーンと唸るしかない。12時に後片付けを終えて店を出る。そこでF子ちゃんに会う。となれば金曜日は3時まで営業している近所の焼鳥屋に行くしかない。心身共に寒かったから熱燗が美味しい。●今回の「桃井章遺作シリーズ①ロバくんとポニーちゃん」にご来場くださった皆様、本当に有り難うございました。本来ならばお一人お一人に御礼を差し上げなくてはいけない処、ここでまとめて御礼する非礼をお許しください。そして遺作シリース②が上演できて、皆様がまたお越しになって下さることを心から願っております。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・17

芝居を見に来て下さったYNのご両親からお土産にいただいた味噌煮込みうどんをこの間食べたらとても美味かったので母にも食べさせたくなって持っていく。妹もちょうど居合わせて三人で美味い美味いと大鍋を囲む冬の午後は、一昨日母の一日遅れの誕生日にケーキを持って云って一緒に食べた時にも思ったけど、大袈裟な言い方をすれば、ここまで生きてきてよかったと思える程の幸福感。ついでに今年はお正月をやらなかったのでお餅を食べてないことに気づいて母に頂き物の特別なお餅をねだる。そして海苔も頂き物の高級品をねだって、倹約家の母が目を剥いたけど、構わず一個のお餅に半畳の海苔を巻いて四つ食べる。この贅沢さ。ホント生きててよかった。でも、こうして「生きててよかった」を連発すると、死ぬ直前みたいで、この間の芝居が本当に「遺作シリーズ」の①だけで終わってしまったらみんな笑うだろうなと思うからうっかり死ねないのだけど、やっぱり10月中旬から俺にのしかかってきた芝居と店の経営運営の両立はかなり心身ともに疲労させている筈で、動悸が止まらなくなっているし、後頭部が常にドクドク云っていて、こりゃ心臓発作と脳溢血のどっちが先に襲って来るんだ?と叫ぶ姿は蟷螂の斧。正直云って休みたい。本当はリスボンに行きたい。でもそれが駄目ならせめて二三日温泉に行って海を見ながらのんびりして、飽きたらペソアの詩集を読んでリスボンのバイロアルトのカフェブラジリアの前にある彼の銅像に話しかける幻想に浸ったりする時間を過ごしてみたいと切実に思う。でも、それは不可能だとすぐ諦めがつく。おかげさまで二月一杯まで祭日をいれて2/17を除いてイベントが日曜日も入っていて、スタッフ問題が解決しない限り俺が店にでない訳にはいかないのだ。そしてスタッフ問題は、今日はYちゃんが来てくれたけど、彼女も来週は一日も出れないし、Mちゃんも二日、その二人とYNが出れない日がダブってしまったりして、来週も心臓と脳によくない日が続きそうで、例えその日が乗り切れても根本的解決策がみえてこない。いや、「解決策」は「原因の撤去」という観点でみれば、「原因」は桃井章が経営者として不適任ということが分かっている訳で、昨年度の決算が終わった段階で社員総会を開いて適任者を探す道をとらなくてはと思う。昨日で会社設立丸9年、今日でこのブログを始めてから2987日、あと13日、1月25日には3000日になり、2月14日には乃木坂で店を始めて丸9年‥‥さすがの桃井章も疲れて弱気になる訳だ。●今回の「桃井章遺作シリーズ①ロバくんとポニーちゃん」にご来場くださった皆様、本当に有り難うございました。本来ならばお一人お一人に御礼を差し上げなくてはいけない処、ここでまとめて御礼する非礼をお許しください。そして遺作シリース②が上演できて、皆様がまたお越しになって下さることを心から願っております。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・16

とにかく突然パソコンが作動しなくなってしまったのだ。ちょっと前に予約関係のメールをみたり返信したりしていたというのに、ブログを書こうといつもの様にYaffeの「Y！」をクリックしようとしても「↑」が動かず渦巻き的なマークがグルグル廻っているだけなのだ。場所を変えたらどうにかなるかも知れないとWIFI完備の近所のカフェに出向いてみたのだけど、作動せず。だったらとりあえずバスの中で携帯から短い日記を送っておいてと書き始めたのだけど、途中仕事関係のメールと電話が何件も入ってきて、途中でもうどうでもよくなってきてポルトガル語のテキストを広げる。そう、10月の終わりに芝居の台本を書き始めてから俺の小さい頭脳と心はポルトガル語を中にいれるだけの余裕はなく、芝居が終わるまで二カ月半もお休みしていたのだけど、昨日からポルトガル語の勉強を再開することにしたのだ。と云っても今度こそゼロのゼロから。「Bom dia.Chamo meー Akira Momoi.(おはようございます。桃井章です)」と挨拶の構文を暗記するのが新鮮だ。今度「桃井章遺作シリーズ2」に狂うまで俺の頭の中はポルトガル語で占めようと少し気分を高揚させて4時に店へ。いつもより早いのはスタッフが今日は誰もいなくて俺一人きりなもんだから開店時間までに一人で全ての準備を終えなくてはならないからだ。新年になって新人も含めて三人のスタッフがいるのに今日は三人とも駄目なんだと。もうスタッフ問題は疲れた。誰もいない方が気楽だ。みんなウチみたいなつまらない店でバイトしないで、もっと素敵なバイト代のいい店で働けばいいだろと僻みつつ。この店は俺が一人守るしかないのだとつくづくシミジミ思うけど、今日だって俺が雪で滑りやすくなっている道で転んで足や腰を骨折してしまえば、店は開けられずにイベントは中止になり、多額の損害賠償を要求されるのかと思うと、何とか手を打たなくてはならないのだけど、その何とかが分からない。でも、そんなことを愚痴ってばかりはいられない。開店準備が終わってしばらくして元官僚のTさん、今日は大阪から日帰り出張中 ですき焼きを食べにだけきてくれて慌ただしく大阪に帰って行ったS新聞のUさん、人の動きって面白いもので、Uさんが帰りかけた時に大阪から仕事で上京してきたモデル的に背の高い女性実業家のTさん、そして暮れに続いて今日で二回目の来店となる24才の魅力的な女性Rさん、更には五回公演の内、二度も見に来て下さったS大学のS教授と同じく定年退職後小劇場通いに嵌まっているSさん、芝居は一度だけどこの芝居については桃井に止められることなく思い切りお喋りできるという顔で思い切り喋って行った人妻iちゃん、そのとなりではいつもなら喋り倒すのに芝居を見にこれなかったので仕方なくlちゃんの「お喋りの壁」になっていた映画監督兼教育評論家のHさんたちが次々に来店してくれたので、それでもRさんを除いて気心の知れたお客さんばかりだったので一人でも営業可だったし、Rさんもみんなに打ち解けてくれたみたいだし、結果的に人件費ゼロの楽しい一人営業でしたとみなさんに報告しておこう。勿論次もそうだという保証はなく「何とか」は早く実現しなくては。それでは「Ate amanha！(また明日)」‥‥と今日(木曜日)はパソコンが動いてしまった。よくわからない。●今回の「桃井章遺作シリーズ①ロバくんとポニーちゃん」にご来場くださった皆様、本当に有り難うございました。本来ならばお一人お一人に御礼を差し上げなくてはいけない処、ここでまとめて御礼する非礼をお許しください。そして遺作シリース②が上演できて、皆様がまたお越しになって下さることを心から願っております。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・15

またバソコンが動かないので書きたいことが一杯あるのに店に行く途中のバスの中で携帯メールでアップするしかなく、バソコンがなにかの拍子で直ったらまた書き加えることにする。でも、例え直っても、今日はスタッフが誰もいない完全独り営業だし、日記を書く余裕はなさそう……と今店でバソコンを作動させようとしたのだけど、未だ作動せず。おまけに電話とアクシデントが続いて、どちらにしろ、こんな日記しか書けなかったのだけど。

2013・1・14

今日は母の誕生日。初めの予定では、すき焼きの材料や他の食材を買い込んで夕方から母の処出向いてお祝いをすることにしていた。処が雪。当然最初は大したことないと舐めてかかっていた。でも、ゴミを捨てに表に出たら、まだ凍ってない筈なのに滑る。痛風の発作が出て踵が痛いのでどうしてもかばってしまうのだ。こりゃやばいと思い出す。でも、タクシーに乗れば問題はないと思っていたらタクシーが通ってない。ニュースによるとこれから夜にかけて降雪量が増えて行くという。母よ、ごめん。息子は雪と痛風の発作に負けて、あなたの誕生日を順延してしまいました。そしてその駄目息子は去年芝居の準備に入ってから殆ど放置状態、荒れるに任せていた部屋を大掃除を始めたのだ。特に気になっていたのはキッチンだ。本当は冷蔵庫を移動して裏を掃除したかったのだけど、動かすには男手がもう一人いるキッチンの構造になっているので、それは諦めて庫内をは念入りに、これ以上綺麗にはならないだろうと自己満足的に思える程磨き上げることが出来た。続いてガス台、収納スペース‥‥と続いたが、足が痛い上に、屈んだりしていたもんだから腰がいたくなって、オーブントースター、電子レンジまでは辿り着かず。ふと表を見ると雪が小降りになっている。こんなことなら無理すれば母のお祝いが出来たかなと思ったけど、お蔭で念願のキッチンの大掃除が半分は出来たのだからと自分を慰める。そんな夜は温かいものを食べたくなる。先日YNのご両親からお土産にいただいたお餅も芝居を見に来た母に食べさせて喜ばれたが、今日食べた石丸味噌煮込みうどんも最高だった。母上のKさんが濃かったら一味みりんを加えると美味しくなると云っていたのを思い出して俺は日本酒を足してみたらGoo！と古いギャグを飛ばしたくなる旨さ。更に「貢ぎ物」の粒貝を肴にこれまた雪見酒に「貢ぎ物」の鈴鹿の日本酒『作』をいただくたまらなさ。母には本当に申し訳ないと思いつつもかなりの幸せ度を味わってしまった。●今回の「桃井章遺作シリーズ①ロバくんとポニーちゃん」にご来場くださった皆様、本当に有り難うございました。本来ならばお一人お一人に御礼を差し上げなくてはいけない処、ここでまとめて御礼する非礼をお許しください。そして遺作シリース②が上演できて、皆様がまたお越しになって下さることを心から願っております。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・13

土曜日に芝居が終わって、日曜日の今日は何も考えずにゆっくり過ごした‥‥と書きたかったけと、今日はお昼からある団体のトークイベントがあって午前中には店にでなくてはいけなかったので、脳の中だけはゆっくりしていたかも知れないけど、手はお酒を作り、料理を用意し、足は厨房とカウンターを行ったり来たり。そして今日もスタッフはゼロ。芝居が終わるまで休ませておいたYNに強制労働させようと思えば出来たけど、昨日の今日じゃさすがに躊躇われるし、それに参加者は二十人程度だし、午後の時間はそんなにオーダーが出ないだろうと踏んで一人でやったら、オーダーが出るわ、出るわ、一人で食べて飲んで五千円も払った美女もいたし、トークの途中でもどんどんオーダーが出て、7時過ぎに終わってみたらフードを入れて70近いオーダーがあったことになる。その間、この日記を書くことが出来た一時間あまりを除いてカウンターにはずっとお客さんがいたもんだから立ちっぱなし。今日は寝坊して何も食べずに飛び出してきたもんだから、途中お客さんのオーダーの隙に余りものを食べるだけの侘しさ、哀しさ、虚しさよ。でも、そのお蔭の一人労働で8万円以上も売上があったんだし、ホクホク顔にならなくちゃ‥‥と思ってみたものの、そして昨日はゆっくり飲めなかったし、焼鳥を誰かと食べに行きたいと思ったけど，ハッキリ云って体力の限界。お酒を飲んだ直後にぶっ倒れそうな気がして、焼鳥を断念。それでもタクシーには乗らずに六本木まで重い荷物を背負ってフラフラ何かを求めて歩くが、本当にうまいことに六本木交差点で五反田行きのバスが走って来るのを発見し、「おーい、待ってくれっ」とバス停に向って走った。●今回の「桃井章遺作シリーズ①ロバくんとポニーちゃん」にご来場くださった皆様、本当に有り難うございました。本来ならばお一人お一人に御礼を差し上げなくてはいけない処、ここでまとめて御礼する非礼をお許しください。そして遺作シリース②が上演できて、皆様がまたお越しになって下さることを心から願っております。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013・1・12

そりゃ初めがあれば終わりがある。だからそう感傷的にばならない。でも、終わったのだ。去年の10月に企画して、そんな短い期間で芝居が出来るのかよと危惧されたばかりじゃなく、この芝居をやると決めたことで僕の廻りから何人かの人たちが去って行ったり、店の経営的に色々な問題が起きてしまった「ロバくんとポニーちゃん」が千秋楽を迎えてしまったのだ。普通は寂しさがドッと押し寄せてきた‥‥と書く処なんだろうけど、そしてその感情は人並みに俺も持ったけど、寂しさよりも何よりも「ホッとした」とか「安堵した」とか「疲れた」とかといった感情がその数十倍も大きくて、それは作家として演出家としてプロデューサーとしてよりも、店のオーナーとして抱いてしまったものだ。とにかくお店で働くスタッフがいなかった。去年一杯でO君Tさんがやめることになっていた上に年末になってHKがやめるなんて想像もしなかった事件まで起きてしまって、残りはYNとYさんだけなのだが、YNはこの芝居の主演女優だし、リハーサルが佳境に入ってきてから本番が終わるまでは俳優の神経だけでいて貰いたかったから働いて貰うことは出来ないし、Yさんは所属劇団の公演のリハーサルで一月一杯はNGだった。そして三人がやめる分かった段階で友人の俳優事務所に協力を求めて新しくレギュラーで働いて貰うことになった新人女優のMさんとYさんだったが、話がうまく伝わってなかったのか、二人とも週に二回しか働けず、更にこの芝居が終わるまで二人とも殆どNGだったことが分かった時の絶望感というか疲労感はうまく伝えられない。それでも初日は新人のMちゃんのみ。二日目はマチネは元マドンナのTちゃんが手伝ってくれたけど、ソワレは俺一人で料理からドリンクまでやらざるえなくて、テンぱった俺はお客さんのオーダーを受けるにもカリカリムードで申し訳ないことをしてしまった。そんな俺の姿に同情したのか社長秘書のYさんが最終日お昼から終電車ギリギリまで手伝ってくれたのは、嬉しさを通り越して歓喜。どうやって御礼したらいいか分からない。普通の女性ならハグして有り難う有り難うとする所だけど、Yさんに関してはハグ的肉体接触もタブーだったので、陰で「エアハグ」するしかない。冗談はともかく本当にYさんには感謝。そのYさんも帰って最後まで後片付けを手伝ってくれた吉岡愛望さんに「よくやったね」と握手を求める。今回の企画は彼女の女優人生に大きな一歩となってくれそうな予感がして、そのことを実感できただけでも握った彼女の手の温もりがジーンと迫ってきた。★コレドのホームページのアドレスがhttp://www.nogizakacoredo.jpに変わりました。どうぞよろしく。、
。、

2013*1*11

初日もそれなりに疲れたけど、今日はマチネとソワレの二回公演だったし、マチネは結婚してやめるまではウチのアイドルだったTちゃんが手伝ってくれたから何とかなったけど夜は完全1人。誰もスタッフが確保出来なかったのだ。というよりは芝居のことで頭が一杯で、確保しようとする時間的精神的余裕がなかったのだ。だから1人でやる。マチネが終わったらダメ出し処じゃなくて、仕入れに出かけ、二十品目の料理をオーダーがあったら即出せるように１品目について三個ずつ用意する。おまけにソワレは有名脚本家のKさんを初め予約だけで五十人を越えることが分かっている。芝居が始まる前も終わった後も丁寧に応対することが求められる。そして……夕べは3時半に店を出たのに7時間後の今、店に向かうバスの中でこの日記を携帯で書いている。