桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・4・22

2012年04月23日 | Weblog
夕方、母の所で小鯛とほうれん草と冥加のサラダ風カルパッチョ、店から賞味期限切れで持ち帰った鰯の中華餡掛け、それに蜆の味噌汁を作ってご飯を二膳食べた後、母が親戚からいただいた鎌倉名産のカステラ(何故か鎌倉には美味しいカステラがいくつかある)を四切も口に入れたというのに、雨降る中、30分歩いて部屋に戻った時にはもう口寂しく、胃袋が何かを求めていて、途中のコンビニでトイレットペーパーを買うついでに買ってしまったバターピーナツ、鮭トバ、おかきを「情熱大陸」や「アシタスイッチ」を見ながらコカコーラで全部胃袋に流し込んでしまう。やばい。かなりの欲求不満だ。勿論それは食欲ではない。だったら何欲かといわれると、決まっているだろ、性欲だよと答える元気はない。いや、全くないことはないけど、十代の頃のように体中を駆けめぐるようなものではない。64だから当然だ。でも、町を歩いていて手をつないたり腕を組んだりしているカップルを見るとひとく羨ましくなるのは64歳の性欲だ。エロエロ話や若い女性に囲まれている話ばかりここに書いているから誤解する人がいるだろうけど、この一年近く俺は女性とキスもしてないし、手を握ったこともない。確かに女性客とハグしたり握手して見送ることはあるけど、あれは性的接触ではないのは当たり前だ。だったらやればいいじゃないか?お前だったらいくらでも(言い過ぎ)女性と親しくなれるだろうという声が聞こえてくる。でも最後に打席に入ってからもう五年以上が立つ。その間はベンチからみんなのプレーを見ていただけだ。評論家やコーチみたいに色々コメント指導は出来たが、剛速球を実際にバットで打とうとはしてないのだ。どんな球が得意で、どんな球が苦手なのか分からなくなっている。変化球の打ち方を忘れている。いや、それよりなにより剛速球が怖くなっている。いくらヘルメットをかぶっていても、あんな剛速球に頭部を直撃されたら、この五年の間にすっかり弱ってしまった俺の頭蓋骨はこなごなになってしまうだろうと思うと、なかなか打席に入れないのだ。でも、そろそろ入ろう。このまま入らないでいたらベンチからも追放されてしまう。見逃し三振でもいいから打席に入ろう。空振りでもいいからバットを振ろう。まぐれでもバットに球が当たったら全速力で一塁に走ろう。ひょっとするとそれは野手のエラーを誘って疑似ランニングホームランになるかも知れないんだから。そしていつか剛速球に目がなれてきたら、満塁逆転さよならホームランを打てるかもしれない。それが俺の人生のフィナーレになったら最高だね、